久しぶりに、筋肉痛に見舞われている。
理由は明らか。昨日の自転車での走行距離などは取るに足らない。
ただ途中の湘南大橋で、それは起こった。
実際に走ってみると分かるのだが、相模川にかかるその橋は、中央部までかなり勾配があるのだ。
登り始めてすぐ、背後に気配を感じた。
チラッと振り向くと、知らない男が乗った自転車がピタッと付いている。
こっちは急ぐわけでもないので、左に寄ってスピードを落とす。どうぞ、どうぞ。
ところが、なかなか抜いてくれない。チラッと見ると、ピタッと付いたままだ。
なーんだよーと、スピードを上げてみる。
すると、付いてくるんだな、これが。ゆっくりにすると、また…
いわれのない恐怖が、僕を襲うのである。
あのスピルバーグ監督が世に出るきっかけとなった『激突』の自転車版じゃないか(スケール小さっ)。
もう、こうなったら、ギア全開しかないだろう(といっても、ママチャリに毛が生えたような自転車なんだけどね)。しかも、頂上まで、まだまだあるぞ。
僕は、ギアを一番重くして、足に力を込めた。
ただし、立ちコギをしては、さとられてしまう。ここはあくまでも平静を装うのだ。
グイグイこいだ。必要以上にペダルを蹴った。まもなく頂上だ。
チラッと見ると、おぉ少し開いた!
よーし、後は一気に下るだけだ。でも、気を抜いてはいけない。なにしろ向こうは、何をしてくるかわからない凶悪なドライバーなのだ(完全に『激突』に入り込んでいる)。
とにかくこいだ。力の限りこいだ。
やったぞ、もう追っては来ない。勝った、ついに勝ったのだ。
気分は「ツールドフランス」のウィナー。ガッツポーズでフィニッシュ(『激突』はどこへいった)だ。
しかし、考えてみると、なんだってこんなことに熱くならなければならないのか。
そして、あとに残ったのは、ただの筋肉痛だけだったのだから。
おっともうひとつ、たかが1~2分の出来事をこんなに書きまくってしまい、ここまで読んでくれた人がいるのかどうかという疑問も残っている。
写真は、今朝6時の東の空。ボケボケです。