湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

覆水盆に返らず

2006-08-14 23:46:49 | 自分四季報


3歳になる甥が突然サンダルを脱いで、あっという間に休耕中の畑の中に走り出した。
「コラコラ!」「ダメだよ~」
一緒に散歩中の娘や姪たちが叫ぶ。
ちょうどそこに畑の所有者である義父が通りかかった。
「いいよ」
その言葉を合図に彼女たちもビーサンを履き捨てて、キャッキャとはしゃぎながら素足で続いた。
“ふかふか”という表現以外見つからない土の感触。
足の裏のあまりの気持ちよさに、やがて畑はみんなの足跡でいっぱいになった。
飛んだり、はねたり、走り回ったり。その間を小さな甥か行ったり来たり。
一昔前の子供たちが、そこにいた。
といっても、ここは海老名市内。実はすぐ近くまで開発の波は押し寄せている。
いつまで、こんな風景は残っているのか。
一度失ってしまえば戻らないことは誰もが知っているのだが。
(お盆に出かけた妻の実家にて)