この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

傑作なんだろうけど好きにはなれない『風立ちぬ』。

2013-07-21 21:39:59 | 新作映画
 宮崎駿監督、『風立ちぬ』、7/21、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2013年33本目。


 宮崎駿監督の最新作『風立ちぬ』を公開二日目で観てきました。
 前作(『崖の下のポニョ』)越えの大ヒットスタート!とネットニュースで騒がれている割にはお客さんの入りは程々でした。もっとチケット売り場で長蛇の列が出来るかと思ってたんですけどね。

 宮崎駿の最新作にして遺作、そして最高傑作という評価も聞き及ぶ本作ですが、自分は正直あまり好きじゃないかな。
 百人が百人絶賛するのも面白くないので、拙ブログでは否定的なレビューを書くことにしましょう。笑。

 まず気に入らないのが公式サイトのヒロイン菜穂子の扱いです。
 彼女を指して「薄幸の少女」とあるんですよね。
 ゴメンなさい、彼女のどこが幸が薄いのかがわからない。
 確かに結核を患って短命ではあったかもしれないけれど、裕福な家庭に生まれ、容姿にも恵まれ、初恋の人と運命的な再会を果たし、そして結ばれる。
 短いけれど、羨ましいぐらいに満ち足りた人生だったんじゃないですかね?

 主人公の堀越二郎も個人的に共感できるキャラクターではなかったですね。
 幼少のころは戦闘機のパイロットに憧れるが、生まれ持った近視のため、それを諦め、一転、戦闘機の設計者を目指すのですが、彼の生涯において挫折と呼べるようなものは幼少期にパイロットを諦めたことぐらいなんです。
 あとはもう本人がやりたいと思うことをやって、後から結果がついてきちゃう。挫折もない、障害もない、失敗もない(少なくとも作品の中でそういったことは描かれない)。
 菜穂子とのことも関東大震災の際に彼女を助けると、十年後再会するまで彼女は二郎のことを慕い続けていて、再会した後はこれといった苦も無く二人はくっついちゃう。
 やりたいことをやって、それが万事うまく行っちゃう、そういったキャラクターに自分は共感は出来ないし、好きにもなれません。

 彼を好きにはなれない理由は他にもあって、菜穂子と結婚し、一緒に暮らすようになっていた二郎は溜まっていた仕事を家に持ち帰るんですよね。結核を患い、体調が優れず横になっていた菜穂子は仕事をしていた二郎に手を握っていてくださいと懇願し、二郎もそれを了承します。
 そこまではいいんですよ。
 煙草を吸いたくなった二郎が煙草を吸いたくなったから手を離してもいいかと聞くと、菜穂子は(手を握ったまま)どうぞ吸ってくださいと言います。
 そしたら驚くことに二郎はその言葉を真に受けて煙草を吸い始めるんですよね。
 いくら本人から許しが出たとしても、結核患者の前で平気で喫煙しちゃう二郎の神経は自分には信じられません。
 そこは単純に我慢するか、もしくは一時的に席を立てばいいじゃないですか。

 自分の目には主人公の二郎が好き放題にやっているように映りましたが、それは監督である宮崎駿に関しても同じことが言えると思います。
 本作に関して公開前に一番話題になったのは主人公の堀越二郎の声を声優の経験はまったくない、ずぶの素人である映画監督の庵野秀明が当てたことだと思います。
 もし堀越二郎というキャラクターの声のイメージに庵野秀明の声が一番ピッタリだから彼を採用した、というのであれば、何も問題はないし、それが当然です。
 しかし自分にはそうは思えないんですよね。
 宮崎駿が主人公の声に庵野秀明を起用したのは、彼の声がピッタリだと思ったからというより、単純に彼と一緒に仕事をしたかったから、つまり彼のことが好きだったから、、、としか思えない。
 事実かどうかは定かではありませんが、そう想像するだけで気持ち悪いです。

 本作が傑作であることは否定しませんが、単純に脚本だけで見るとお世辞にも出来が良いとは言いかねると思います。
 例えば本作ではカプローニというイタリア人が登場します。
 彼はしばしば主人公の二郎に対し、人生の指針となるような言葉を与えます。
 しかし彼は二郎の夢の中にだけ登場するキャラクターなんです。つまり、カプローニを創作したのは他でもない二郎自身と言えます。
 自分が作り出したキャラクターの言葉に従うなんて、、、と思いました(この解釈については間違っているという人が多いでしょうね。カプローニはあくまで実在の人物であり、彼と二郎の夢がリンクしただけなのだと。そう思えたらよかったんですけどね。)

 何より一番の問題は、二郎にとって何より重要なのがあくまで美しい飛行機を作ることであり、その飛行機がどのような使われ方をしようとまったく頓着しないことですね。
 自分としては二郎がそのことに苦悩し、躊躇し、反省する姿を見てみたかったのですが、、、そうなると作品が全然別のものになっちゃうでしょうね。

 何やかんやケチをつけましたが、本作が傑作であることを否定する気はないのです。
 近作の『ハウルの動く城』や『崖の下のポニョ』などは「観る価値がない」と酷評しましたからね。笑。
 本作が宮崎駿の遺作でなければいいと思います。


 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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佐賀の美少女を見よ!

2013-07-20 21:52:17 | インターネット
 ツタヤにDVDを借りに行ったら佐賀美少女図鑑の八号が置いてあったので一部頂戴してきました。

 
   


 佐賀美少女図鑑のことは以前にも取り上げました。こちら
 その記事を一言でまとめると「残念!」でした。いろんな意味でね。

 だけどさすがに二号続けて残念ってことはないだろう、ってページを開く前は思ってました。
 今度こそ本当に佐賀の美少女が紹介されてるに違いない、そう信じてました。
 しかし、残念ながら自分の希望は今回も叶えられなかったみたいですね。

 何はともかく佐賀美少女図鑑八号に掲載されていたフォトグラフを何枚か貼ります。


   


 う~~~ん、美少女、かなぁ?個性的で健康的な女の子だとは思うけど、いわゆる美少女ではないような…?


   


 仮に彼女が美少女だったとしても、スカーフを巻いて、サングラスをかけて、バイオリンを持たせて、カメラマンはそれで何がしたいのかがさっぱりわかりません。


   


 構図といい、服装といい、いつの時代の写真だよ、と思います。狙って昭和的な写真にしたかったのかもしれませんが、その狙いは大きく外してると思います。少女が魅力的には見えません。


 何だか文句ばかりを言ってますが、それは自分が佐賀には可愛い子が多いと思っているからに他なりません。
 自分は高校までが佐賀で、大学が福岡だったんですけど、大学に入ったらさぞかし周りは可愛い子ばかりに違いない、と入学する前は思ってました。
 実際はその真逆で、大学に入学して初めて佐賀の女の子のレベルが高かったことを知りました。
 自分の大学時代なんてもう幾世紀も前のことになりますが、それでも今も佐賀の女の子は可愛いに違いないと信じているのです。
 だから佐賀美少女図鑑には文句をつけたくなるんですよね。
 本当の佐賀の美少女を見よ!って言いたいです。
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好評につき第三弾♪

2013-07-19 23:11:54 | 折り紙・ペーパークラフト
 好評、、、かどうかはよくわからないんですけど、オリジナル団扇第三弾です。


 まずいつものように販促用の団扇を用意します。


   


 次に団扇を骨だけにします、と言いたいところなのですが、今回はこの工程を省きました。
 元から貼ってある紙を剥がした方がいいのは言うまでもないのですが(でないと元のイラストがうっすらと映る)、綺麗に剥がそうとしたらやっぱり面倒臭いんですよね。半日水に浸さなきゃならないし。
 なので今回は手抜きでそのまま上から紙を貼りました。

 さて、第一弾がドクロ、第二段がワンちゃんでしたが、続く第三弾は果たして何でしょう!?
 皆さん、頭に自分なりに何か想像して、ゆっくりスクロールしてください。

 さて、正解は・・・。












   


 タコでした。笑。
 前回のワンちゃんがある程度リアルさを意識したので(意識してあれかよ!というツッコミは却下)、今回はイラストっぽくしてみましたよ。
 最初はタコだから怒りキャラにしようと思ったんですが、作ってる途中でもっと可愛くした方がいいんじゃないかと思い、いろいろ考えた挙句、結局どっちつかずにキャラになっちゃいました。笑。
 それ以前にタコに見えねーよ!というツッコミも当然却下です。

 第四弾はさすがにないと思います、、、が、団扇は余っているので可能性はゼロではないですね。ま、すべては評価次第かな。
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誕生日でした。

2013-07-18 21:55:47 | 日常
 先週の木曜日、7月11日は誕生日でした。
 孫に赤いちゃんちゃんこを着せてもらい、米寿を祝ってもらいました。
 嘘だよ!!
 いや、米寿っていうのは嘘ですが、誕生日だったというのは本当です。いくつになったかは言えません。言えない年になっちゃった。思えば遠くに北モンタナ。我ながら何を言っているのかわからない。
 ところでブログでは誰からも祝ってもらえませんでした。
 まぁそれはいいんですよ。
 だってブログにはどこにも管理人の誕生日は7月11日です、なんて書いてないんですから。書いてないんだから誕生日を祝われなくても仕方ない。

 問題はミクシィの方です。
 登録されている方はわかると思いますが、ミクシィでは誕生日当日、プロフィールが【今日は○○さんの誕生日です!!】みたいにド派手なデコレーションで飾り立てられます。あ、当日だけでなく前日もね。
 つまり、マイミク同士であれば否が応でも相手の誕生日がわかるわけです。

 そして自分のマイミクの数はというと50人ちょうど。
 その50人のうち、何人から誕生日を祝われたかというと、、、いや、具体的な人数を書くのはよします。悲しくなるので。ともかく極限的に少なかったです。

 もちろん自分も50人全員に祝って欲しかったと言ってるのではありません。
 50人のうち何人かは、というかほとんどは、袖すり合うも多生の縁といいますが、ほんとごくわずかに袖がすり合っただけの間柄の人もいるので、そういう人から祝われなくても悲しくも何ともない。

 でも、去年祝ってくれた人が今年祝ってくれないのはやっぱり悲しいものがあります。
 この1年であなたには飽きちゃった♪って言われているようで悲しい。

 特に去年の誕生日に、ヤフオクで三、四千円する『劇場版カードキャプターさくら』のDVDセットをプレゼントした人に思いっ切り無視されたのは凹みました。
 別に同程度の金額のものを寄越せ!とか言ってるわけじゃないけど「誕生日おめでとう」の一言ぐらい言ってくれてもいいと思うんだけど、館長?
 よ~し、もう怒った、今年の館長の誕生日にはポケットティッシュしかやらんからな!!それでバラの花でも折りやがれ!!

 というようなことは実はどうでもいいのです。
 祝ってくれなかったことは悲しいけれど、まぁそれは別段100%向こうの責任というわけでもないだろうし、そういうもんだなと受け入れるしかない。
 大切なのは祝ってくれた人がいたってことで、中には結構なプレゼントを贈ってくれた人もいました。


   


   


 マーベルコミックの『アルティメッツ』とDVDの『ファントム・オブ・パラダイス』です。
 どちらも未読、未鑑賞でした。
 『アルティメッツ』の方は現在読んでいるところ、、、コミックのくせに超分厚くてなかなか読み終わりません。
 『ファントム~』の方は見終えました。映画評論家の町山智浩さんがオールタイムベスト2に選ぶぐらいなので前々から興味があったんだけど、近くのツタヤなんかには置いてなかったので、ちょうどよかったです。
 プレゼントなのにこんなことを言うのも何だけど、正直自分にはその面白さがよくわかりませんでした。勝手に洗練された作品なのかと想像してたんですけど、その対極にある作品でした。
 作品への評価はともかく、もらったDVDは大切にしたいと思います。
 当たり前だけど、やっぱり誕生日には祝ってくれたり、プレゼントを贈ってくれる人がいるのがいいですね。
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この夏、ひっそりと公開されるB級映画たち。

2013-07-17 23:12:22 | 新作映画
 今年の夏は何だか知らないけど、やたらエンターティメント系の大作映画が公開されますね!
 七月の『ワイルドスピードEURO MISSION』に始まり、八月の『ローン・レンジャー』、『パシフィック・リム』、『ワールド・ウォーZ』、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、『マン・オブ・スティール』、九月に入っては『ウルヴァリン:SAMURAI』、『エリジウム』ect、これらの大作映画を観に行くだけでも何だか大変!!って気がしないでもないです。

 しかし、この夏、大作映画の陰に隠れて、監督も出演者もま~ったく日本では無名のB級映画もこっそりと公開されます。しかもそのうちの三本が、何の陽子の偶然か、九州では公開日が同じ九月七日なんですよね。
 今日はその三本を紹介します。

 まずはハリウッド発のロボット映画『パシフィック・リム』に対抗するかのように公開されるロシア発のロボット映画『オーガスト・ウォーズ』。映画秘宝ではかなりプッシュされていたので、映画秘宝愛読者であればチェックしているかもしれませんね。
 しかしそれ以外で知ってる人がいるとも思えない。笑。
 九州ではユナイテッドシネマキャナルシティ13でのみ九月七日から公開(タイトルが『オーガスト・ウォーズ』なのにね)。

 続いては愛すべきB級映画があるとしたらこんな映画ではないかと思わせる『パニック・マーケット3D』
 観に行ったら高い確率で後悔しそうなのに、観に行ってもいいかなと思わせる何かがありますね。
 これは九州では中洲大洋劇場でのみ公開。

 最後に紹介するこの映画はスゴイよ!
 こんな自虐的な宣伝をする映画は観たことないです。
 その映画のタイトルは『ムービー43』。何でも歴史に残る最悪映画だそうです。笑。
 こちらはTジョイ博多でのみ公開。
 この映画、タイトルにちなんで43名で観に行くと鑑賞料金無料だそうです。いるのか、そんな団体さん。

 まぁこういったB級映画も悪くないですけど、出来れば前評判のいい『クロニクル』を九州でも公開して欲しかったなぁ。
 個人的には『オーガスト・ウォーズ』は観に行くつもりです。
 残り二本はその時の気分次第、体調次第、懐具合次第ですね。
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月曜日の出来事。

2013-07-16 21:22:51 | 日常
 三連休最終日、海の日だった月曜日は、天神イムズ8Fの三菱地所アルティアムで開催中の《Art Toys World からくりおもちゃの世界展》を観に行き、その後で不思議博物館に行くつもりでした。

 昔からカラクリ系のおもちゃが好きだったんですよね。それに昨日の記事で「面白いものを見たいなら、そのためのアンテナを張り巡らせるべきだ」などと偉そうなことを言った手前、少しでも面白そうなものは自分の目で確かめに行こうと思ったのです。

 不思議博物館の方はいつものルートというのもありますし、カボチャドキヤ王国美術館に行ってきたことを誰かに(具体的にいうと館長に)自慢したかったのです。他に自慢する人がいないから。

 自宅を十時ちょっと過ぎに出発し、天神まであと十五分ぐらいの、大橋を過ぎた辺りでふと気づきました。
 あ、財布忘れた…。
 全行程の4/5ぐらいのところだったので、どーせならもっと早く気づけよ!と自分で自分にツッコミを入れましたが、コインパーキングに停めた後に財布を忘れたことに気づいた、などという最悪の状況でないだけよかったです。

 というわけで車をUターンさせ、今来たばかりの道を戻り帰宅、さすがにもう一度天神に出かける気力は失われていたのですが、不思議博物館には行くことにしました。
 高い図録も買ったし、カボチャドキヤ王国美術館に行ったことをどうしても館長に自慢したかったのです。

 昼過ぎ、不思議博物館に到着、この日も不思議博物館は入れ代わり立ち代わりお客さんがやってきて盛況でした。
 う~~~ん、カボチャドキヤ王国美術館とはえらい違いだなぁ。コンセプトそのものは大した違いはないと思うのだけれど。

 王国を訪問してきたことを報告すると館長はそれなりに感心してくれたみたいでした。
 本日の来館目的、これにて終了♪
 ということでさっさとお暇しようと思ったんですけどね、疲労も残っていたし。

 ところが、カウンターの隅っこで折り紙に興じている姉弟と思しき二人組がいるじゃないですか。折り紙と聞いて黙っているわけにはいきません(まぁ黙っていてもいいんだけど)。
 先日覚えたばかりの天使をささっと折ってあげましたよ(ささっとというのは嘘。半分忘れかけていてかなり苦労した。)。
 二人はその日の不思議子ちゃんだったひかりさんの妹さんと甥っ子さんでした。名前を聞き忘れたのですが、便宜上、妹さんを「こだま」さん、甥っ子さんを「つばめ」くんと呼ぶことにします。

 この後二人のために簡単な折り紙教室を開きました。まず教えたのは『鷹』(『とんび』でも可)。でも覚えきれなかったでしょうね。折り鶴を折れないのに『鷹』が折れるわけがないので。
 続いて『六芒星』。これぐらいはつばめくんにも覚えて欲しかったんだけど、どうかなぁ。

 教えるのも教えられるのも疲れたので折り紙教室はこれにて終了。

 やっぱり暇そうだった二人をトランプに誘いました。やるのはもちろん『ドボン』しかない。
 『ドボン』は自分がすべてのトランプゲームの中でもっとも面白いと考える、UNOに似たルールのトランプゲームです。
 ときどきどうしてもルールを覚えきれないおバカさんがいるのですが、幸い二人はすぐに飲み込んでくれたゲームに興じることが出来ました。
 さらに途中から館長も参加してくれました。
 『ドボン』はその面白さとルールのわかりやすさの割に知名度が低いので、少しでも広められてよかったです。

 閉館時間になり、二人ともお別れ。
 つばめくんは「遊んでくれてありがとう」とちゃんと礼を言ってくれました。いい子や。
 こだまさんにはブログに遊びに来てくださいとお願いしたら、わかりました~と笑顔で答えてくれたけど、どうだろ。リアルで知り合った人が過去にブログに遊びに来てくれた例はないからね(館長と不思議子ちゃんは除いて)。

 まぁともかく財布を忘れるという最悪の出だしで始まった休日でしたが、それなりに楽しく過ごすことが出来ました。
 休日はこうありたいです。
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直方・北九州小旅行記、その3。

2013-07-15 21:00:13 | 旅行
 アートスペース谷尾で食事を済ませ、十二時半ぐらいに直方を出発、北九州に向かいました。
 初めは直方近辺で一日観光でもしてのんびり過ごそうかと思っていたんですよね。
 でも直方や飯塚周辺にはいくら探しても食指が動く観光スポットがなくて…。
 それでふっと思い出したんですよ。直方ではないけれど、北九州に前から行ってみたかった美術館があったことを。
 
 その美術館とは、みんな大好き九州鉄道記念館!!ではなく、カボチャドキヤ国立美術館です。

 もしかしたら、北九州市民でもご存知ない方が多いかもしれません。北九州の門司の住宅街の一角にその美術館はあります。

 行く前はいろいろ不安でした。
 まずネットで【カボチャドキヤ国立美術館】を検索しても恐ろしくヒット数が少ないのですよ。参考までにグーグルでのヒット件数は、【不思議博物館】が5,680,000 件であるのに対し、【カボチャドキヤ国立美術館】がわずか942件!!!
 不思議博物館の方が必ずしも福岡の那珂川にある不思議博物館だけでなく、伊豆にある不思議博物館や石のふしぎ博物館なども含まれるので、単純には比較できないのですが、それでもヒット件数が少なすぎますよね。
 本当に実在するのか、疑ってしまったとしても仕方ないと思います。

 さらに数少ないヒット件数の中でも「閉館していました」という残念報告がやたら多くて…。わざわざ北九州まで出張って、閉館していたではシャレになりません。
 なので、当日直方を出発する前に確認の電話は入れましたよ。それでも完全には不安はぬぐえませんでしたが…。

 北九州までの道のりは長かったです。北九州、道路事情が最悪で閉口しました。ドライバーのマナーは悪いし、交通量は多いし、道幅は狭いし、昼間からやたら工事してるし、出来れば(よほどの用事がない限り)もう二度と車では行きたくないですね。
 二時間ほどドライブして、ようやく目的の《カボチャドキヤ国立美術館》にたどり着きました。


   


 住宅街の一角にあるとは思えぬほど瀟洒な建物です。写真でわかるかどうか、七月だというのに未だにしめ飾りが飾ってあります。笑。
 事前に確認してなければ人はいないと思ったかもしれません。
 恐る恐る扉を開け、誰何の声を上げると、ほどなく上品そうなご婦人が現れ、入館料¥300を払いました(後になって知ったのですが、ご婦人はカボチャドキヤ国王妃でした)。

 カボチャドキヤ国立美術館は元々個人が所有する洋館だったのですが、故あってトーナス・カボチャダラムス国王の作品を展示する美術館に改装されました。
 館内(邸内?)には多くの作品をが展示してありましたが、そのいくつかをご紹介しましょう。


   
   《かぼちゃのブリューゲル》


   
   《アドーニスの園》


   
   《にこにこ元気町》

 
 まだありますが、とりあえずこれぐらいで。

 自分は高校、大学と美術部に在籍していました。
 じゃあ美術館巡りが好きかというとそういうわけではありません。
 ぶっちゃけ、前衛的な作品を見ても理解不能だし、印象派などの作品を見ても退屈なだけなんですよね。
 だから、よほどのことがない限り、美術館に足を運ぶことはありません。

 しかし、この日、カボチャラダムス国王の作品を見て、自分は素直に感銘を受けました。
 すべての作品が緻密にして大胆、退屈の対極にあるユーモラスさがあり、決して小難しくなどないが深いテーマ性も見受けられる。
 これまで観に行ったどの展示会よりも「よい」と思いました。

 時刻が二時半になり、カボチャラダムス国王自らのリコーダーの演奏が始まりました。


   


 これがカボチャラダムス国王がリコーダーを演奏するお姿です。
 まぁはっきりいって奇人ですね。奇人にして天才なのですよ。笑。

 この後も閉館時間ぎりぎりまで、いや閉館時間を過ぎてもいろいろお話を聞けました。
 国王の話を聞くにつけ、自分も変わっているとよく言われるが、それでも凡人にすぎないなと思わされました。

 四時半ぐらいにお暇させてもらいました。
 北九州までは遠い道のりでしたが、本当に行った甲斐がありました。
 年に一回は訪れたいと思いました。

 それでですね、ネットでの検索件数の少なさですが、理由が判明しました。
 単純にHPを開設していないから、だそうです。
 今どき美術館でありながらHPがないとは…。宣伝ってやっぱり大切ですね。

 最後にもう一つだけ書いておきたいことがあります。
 この日、カボチャドキヤ国立美術館を訪れたのは何人だと思います?
 十人?二十人?いえ、何とこの日訪れたのは自分だけ、つまり一人でした。
 なぜこれほど訪問者が少ないのか…?一番の理由は宣伝をしていないことが挙げられるでしょうね。でもまったく口コミがないというわけではないですよね。
 日々、面白いものをこの目で見たい、体験したい、感銘を受けたい、そう思ってる人も少なくないはずです。
 あえて苦言を呈しますが、そういう人たちはもっとアンテナを張り巡らせたらどうかって思います。
 世の中にはきっともっといろいろ面白いものが充ちているはずですから。
 自戒を込めてそう締めさせてもらいます。
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直方・北九州小旅行記、その2。

2013-07-14 23:03:34 | 旅行
 企画展を観終わった後、直方のアーケード通りをうろつきました。初めて訪れた町のアーケード通りを散策するのって好きなんですよね。
 ここのアーケード通りも他の地方の町同様、かなり寂れててシャッターが下ろしてある店が多かったです。
 
 それでもちょっと目についたお店を紹介させてもらうと、カレーパン屋さん!!


   


 カレー屋さんも珍しくないし、パン屋さんも珍しくない、でもカレーパン屋というのは初めて見たので、すごい、このお店はカレーパンしか売ってないのか!と驚いたんですが、よくよく店員さんに聞いてみるとカレーパンがメインのパン屋さんでした。当たり前かもしれないけど、ちょっとガッカリしました。
 それでメインのカレーパンが他の店のカレーパンとどこが違うんですか?と店員さんに聞いたところ、「食べればわかります」という答え。
 食べればわかりますという宣伝文句は(具体性を欠くので)ないと思いますよ、と言ったら、店員さんに嫌な顔をされました。
 いやでもほんと、「○○すればわかる」という宣伝文句は最低だから。あと「騙されたと思ってやってみて」とか。よく使うけど。笑。

 アーケード通りをテキトーにうろついたところで昼近くになったので、美術館の分館であるアートスペース谷尾でお昼を取ることにしました。
 ここはギャラリーに喫茶コーナーが併設されてました。
 たぶんダメなんだろうなと思いつつ、写真を撮ってもいいですか?とウェイトレスさんに尋ねたところ、構いませんよ♪という嬉しい答え。遠慮なく撮らせてもらいました。


   


 これ、すごいと思いませんか?
 何だよ、エミール・ガレのガラス工芸かよ、そんな珍しくないよ、と思われる方もいるかもしれませんが、いえいえ、その奥。
 よく見ればわかりますが、ガレの作品の向こうの壁がデカい金庫なんですよ。
 美術館が元々病院だったのと同様、このギャラリーは元は銀行だったのです。
 店内にはさらにデカい金庫がありました。どん!


   

   


 店内に展示してあるどの作品よりも目を奪われました。
 もし金庫フェチの方がいたら悶絶ものだと思います(そんなフェチがいるのかどうか知らないけど)。
 まぁでもウェイトレスさんに、ガレの作品の奥にある金庫のことを指摘したら、言われて初めて気づきました!と言ってたので、金庫なんて興味がない人には興味がないんでしょうけどね。笑。

 さて、これがこの日のお昼の直方名物焼きスパ。


   


 不味くはなかったです。ボリュームはありました。でもこれを目的に直方に行くってことはたぶんないかな。

 お昼を済ませて、この旅行のもう一つの目的地である北九州へと向かいました。


続く。
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直方・北九州小旅行記、その1。

2013-07-13 21:14:52 | 旅行
 金曜日の夜は映画を観終わった後、家に帰らず、シネコンからそのまま直方に向かいました。

 直方谷尾美術館の企画展に懇意にしてもらっている不思議博物館館長が作品を出展すると聞き、今回直方行きを計画したのですが、はっきりいって直方ぐらいの距離であれば(車で二時間かからないぐらいの距離)一度自宅に帰り、自宅で就寝、早起きして直方に出発!というプランの方が賢かったかもしれません。
 それでもあえて深夜行にしたのは車中泊をしたかったからなんですよね。笑。
 そんなに車中泊が好きかというとそういうわけでもないのですが、これまで数え切れないぐらい車中泊をしてきて、まともにぐっすり眠れたことがないので、一度ぐっすり眠ってみたいのです。
 ぐっすり眠るのが目的であれば家で眠ればいいような気がしますが、まぁそれはそれ、今回は一時ぐらいに目的地に着き、五時間ぐらいは眠ることが出来ました。これまでの車中泊の中で一番眠れたかもしれない。
 まぁでも夜中の壱時について朝の六時ぐらいに起きていたので、美術館が開館する九時半まで時間を潰すのがきつかったですけどね。笑。

 朝食を取ったり、車の中を片付けたりして時間を潰し、きっかり九時半に美術館を訪れました。


   

 
 これが直方谷尾美術館。元々病院だった建物を改築したらしく、外観も内装もかなり味があるものでした。というか、これだけ病院の門構えが立派だということは直方が以前はどれだけ繁栄してたかわかるってものですね。

 企画展はお世辞抜きでよかったですよ。
 ただ気に喰わなかったのは館内が撮影禁止だったってことでしょうか。
 ピカソやゴッホといった著名な画家の作品展が撮影禁止というのであればわからないでもないですが、地方の美術展のろくに名も知られていない作家の、ろくに観客もいやしない展覧会で撮影禁止というのは「何それ?」って思っちゃいますね。
 撮影されるとアイディアをパクられるとか、グッズが売れなくなるとでも思ってるんですかね。
 これじゃせっかく観に行ってもろくにブログで紹介できないよ!
 写真撮影による宣伝効果も少しは考えれば?って言いたくなります。

 噛みついてばかりもなんなので、少し企画内容について説明すると、福岡在住の五人のアーティストが《動物園》をテーマにした作品が展示されています。
 中でも気に入ったのが田代雄一という造形作家さん。


   


 このカバはいいよねぇ。この人であれば個展も観に行ってみたいです。

 さて、我らが館長の作品はというと、一言で言うとお祭りなどで見かける、射的の大型で回転式のものでした。悪くないアイディアだと思います。悪くはない。実際に回転していれば。笑。
 受付のおねーさんによると、何でも不具合が起きて動かなくなったそうです。
 やっぱり不具合が起こっちゃったか。
 先見の明を誇るでもないんですが、気になって、製作途中、館長に尋ねてみたんですよね。これ、本当に回転するんですか?って。
 そしたら館長は「回転するのが作品の肝なので大丈夫です!!」みたいに自信満々に答えてましたが。
 世の中、そういうもんだよね。ドンマイ、館長!

 企画展を観終わった後、アーケード通りを散策しました。


                                  続く。
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夏の肝試しにはピッタリなんじゃないかと思う映画『サイレントヒル:リべレーション3D』。

2013-07-12 23:49:29 | 新作映画
 マイケル・J・バセット監督、アデレイド・クレメンス主演、『サイレントヒル:リべレーション3D』、7/12、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2013年32本目。


 『サイレントヒル:リべレーション3D』を2Dのレイトショーで観てきました。
 2Dで観たのは別段3Dで観るのが絶対に嫌だったというわけでなく、単に自分が観た回の上映が2Dだったからなんですが、2Dで鑑賞する人も多いであろうし(『サイレントヒル:リべレーション3D』の3D版は『モンスターズ・ユニバーシティ』の3D版の隙間を縫って上映されている)、配給会社の人もタイトルに「3D」とか「飛び出す」といった単語を入れるのは止めといた方がいいんじゃないでしょうか。
「『サイレントヒル:リべレーション3D』の2D版、一枚」とかチケット売り場のおねーさんに言ってもワケわかんないですもんね。

 レイトショーで映画を観たのも久しぶりでした。
 自分にとってレイトショーというのは前売り券を入手できなかった映画を観るための最終手段みたいなものであり(通常の鑑賞料金が¥1800であるのに対し、レイトショーだと¥1200)、最近は前売り券を入手した映画を観るだけでもいっぱいいっぱいだったんですよね。
 この日レイトショーで鑑賞したのは別段前売り券を入手できなかったというわけでなく、この後予定があったからなのですが。

 前作『サイレントヒル』は試写会で観ました。
 試写会といっても通常の試写会ではなく、遊園地に設営された屋外シアターで行われました。
 何もそんなチャレンジブルな試写会にしなくても、と思ったのですが、案の定ただでさえ灰にけぶるという設定で作品全体的に薄暗いのに大型スクリーンにめちゃめちゃ写りは悪く、しかも二度三度映写が途中切れたりして、ぶっちゃけストーリーの細部まではよくわかりませんでした。
 ただ、作品の舞台であるサイレントヒルの再現度は高いのではないか、と思いました。
 ゲーム原作の映画だと原作の世界観を表現できてないということもしばしばありますからね。

 その続編である『サイレントヒル:リべレーション3D』なんですが、何しろ七年も間があるので、最初自分は前作とは同じゲームを原作とするという共通点があるだけで完全な仕切り直しなのかと思っていたらそうではなく、ストーリー的にも前作からの続きでした。
 なので、これから本作を観に行くという人は前作を復習していった方がいいかもしれません。

 いろいろダメ出ししたくなる作品ではあるんですよ。
 例えばオープニング、廃墟となった遊園地のメリーゴーランドでマスクをかぶった不気味な男たちに囲まれたヘザーは叫び声を上げます。
 するとそれを聞きつけた父親のハリーが「大丈夫か、ヘザー」と彼女を起こすんです。
 大丈夫、パパ、そう言いかけたヘザーはハリーが何者かから深々と背中を刺されるのを見てさらに絶叫するのです。
 そして彼女は目を覚まします。
 何とオープニング早々夢オチ(の二段構え)。
 これは正直感心しません。
 う~~~ん、こりゃダメかな、と思いました。

 ストーリーもよくわからなかったですね。
 前作で母親であるローズの犠牲によって現実世界へと帰還したヘザーをサイレントヒルの住人たちが付け狙います。 
 彼らはサイレントヒルの実質的な支配者である悪魔の化身アレッサから解放されるためにアレッサの分身であるヘザーをサイレントヒルにおびき寄せるのですが、そのやり方がまどろっこしいというか何というか、もっとスマートなやり方はなかったのかよ!と言いたくなること必至です。

 まぁでも今挙げたことはホラー映画だから仕方ないかなとも思えることなんですが、一番ダメだなと思ったのが前作ではそれなりに美少女だった(はずの)ヘザーが本作ではまるで旧『スパイダーマン』シリーズのキルスティン・ダンスト並みに不細工なんですよ。
 これは、イケません。
 個人的にホラー映画においてヒロインが美(少)女であることの重要性は他のジャンルの映画のそれをはるかに凌ぐと自分は考えているので。笑。
 この作品の前に観たホラー映画である『ポゼッション』はともかくヒロインが可愛かったから満足した、ってところがあります。

 いろいろダメなところから挙げていきましたが、いいと思うところもあって、まず何といっても三角頭やミイラナースなどの(正確な名は知らない)クリーチャーデザインが秀逸でした。
 他のレピュアーも挙げていると思いますが、マネキンスパイダーもほぉと感心しました。

 それに何より季節的にちょうど夏だし、お化け屋敷代わりに観に行くのに本作はピッタリの作品ではないでしょうか。
 皆でワイワイ騒ぎながら、時に「ギャーッ」と叫ぶというのもホラー映画の醍醐味だと思います。
 まぁ自分は一人で観に行きましたけどね。笑。


 お気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
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