人類史上、最大の嘘。

　今さらながらですが、今年のエイプリルフールってイマイチ盛り上がりに欠けましたよね？
　毎年多くの企業がエイプリルフールをネタにして様々なイベントをやっていたような気がするのですが、今年はそれがない、、、こっそりやっているのかな？
　それともエイプリルフールをネタにイベントをすることに飽きてしまったのか、、、それはちょっと寂しいなぁ。

　ところで、人類史上、最大の嘘って何だと思いますか？
　人それぞれ考えは違うかもしれないけど、自分は「嘘は吐いてはいけない」だと思います。
　なぜ「嘘は吐いてはいけない」が人類史上、最大の嘘かというと、多くの人がそれを信じているからですね。

　でもよく考えれば、いや、よく考えなくても、嘘は吐いてはいけないものでも何でもないんですよ。
　例えば、癌で入院している叔父のお見舞いに行って、叔父の顔色が明日にも死んじゃうんじゃないかと思うぐらい悪かったとします。
　その時、「叔父さん、明日にも死んじゃうんじゃないかと思うぐらい顔色が悪いですね」って正直に言いますか？
　言わないですよね。
　実際にはどんなに顔色が悪かったとしても「思っていたより元気そうでよかったです」って言うんじゃないですか？
　それが思いやりというものではないですか？　

　また我が子が幼稚園で描いてきた絵を見て、「この子は自分に似て絵の才能がないなぁ」と思ったとします。
　その時、「お前は私に似て絵が下手だね」と正直に言いますか？
　やっぱり言わないでしょう。
　どんなに下手な絵であっても「上手に描けたね」って言ってあげるんじゃないですか。
　それが優しさなんじゃないですか？

　思いやりや優しさ、その他様々な理由で私たちは嘘を吐いた方がよい場面があることを知っているはずなのに、なぜか小さいころから一括りに「嘘は吐いてはいけない」と教えられますからね。
　吐いてはいけない嘘があるのは確かだけど、嘘自体は決して吐いてはいけないものではないはずなのに。

　「嘘は吐いてはいけない」という教えの罪作りなところは、「嘘は吐いてはいけない」＝「本当にことなら何を言ってもよい」と考える人を生むことです。
　「本当のことなら何を言ってもいい」はずがないのはちょっと考えればわかりそうなものですが、、、わからない人にはわからないんでしょうね。

　エイプリルフールは嘘を吐いて良い日だと思われていますが、本当は嘘について考える日なんですよ。
　というのは嘘ですが、そうなればいいな、と思います。
　これは嘘ではありません。