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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『群緑の時雨』、2年遅れの感動。

2015-02-03 21:13:03 | 漫画・アニメ
 もし自分がこれまで読んだ中で一番のお薦め漫画は何か?と訊かれたら、迷わず宮崎駿の『風の谷のナウシカ』と答えます。
 『風の谷のナウシカ』は漫画の域をはるかに超え、神話や黙示録の域に達している作品だといっても過言ではないと思っています。
 ときどき、アニメのナウシカは見たことあるが原作は読んだことがないという人がいて、さっさと読まんかい!と言いたくなりますね。アニメは原作の上澄みの部分だけを掬ったような作品ですから。

 二番以降はかなり迷いますね。岩明均の『寄生獣』、新谷かおるの『エリア88』、荒川弘の『鋼の錬金術師』、柳沼行の『ふたつのスピカ』などが候補作として挙げられます。

 ベストテンに入るぐらい好きな作品を描く漫画家であれば、当然その創作活動はある程度注目しているわけです(まぁ追わなくなる漫画家もいますが)。傑作の次回作はやはり傑作だろうと思いたいですからね。
 そんなわけで柳沼行が『ふたつのスピカ』に続き、『群緑の時雨』を出版した時も当然買いました。
 そして驚きましたよ。
 何しろ宇宙飛行士を目指す少年少女のお話から一転、時代劇だったのですから。それでも興味深く読みました。
 正直3巻までは若干盛り上がりに欠けるかなと思いました。まぁ次巻に期待しよう、そんなふうに思っていました。

 期待しようということは当然刊行されたら購入するつもりだったのですが、これがいつまでたっても刊行されなくて…。
 いつまで待たせるんだと思って調べたら、すでに刊行されてました。それも2年も前に。汗。

 それで先日2年遅れで最終の4巻を読んだのですが(4巻が最終巻であることも知らなかった)、これがもうやられましたねぇ。
 盛り上がりに欠けるかななんて思っていたのですが、とんでもない、実に緻密に構成された作品だったことが最終巻を読んでわかりました。伏線が本当にさりげなくて感心しました。

 『ふたつのスピカ』ほどではないにしても、この『群緑の時雨』も本当によい作品だと思います。お薦めです。
 
コメント (6)
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