この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

何だかいろいろ感心しなかった『スター・トレック イントゥ・ダークネス』。

2013-08-24 23:54:48 | 新作映画
 クリス・パイン主演、J.J.エイブラムス監督、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、8/24、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞。2013年38本目。


 J.J.エイブラムスによる新生シリーズ第二段、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』を観てきました。
 世間的にはおおむね好評なようですが、個人的にはあんまり感心しなかったかなぁ。

 本作には敵役として元艦隊士官ジョン・ハリソンというテロリストが出てきます。
 このジョン・ハリスン、今が旬のベネディクト・カンバーバッチが演じているだけあって、大規模な無差別テロを仕掛けてきたりするんですけど、ストレートな極悪人というわけではないんですよね。
 実はジョン・ハリスンという名前も偽名で、本当の名前はカーン・ノニエン・シン、旧シリーズのファンにはおなじみの『スター・トレック2 カーンの逆襲』のカーンなんです。
 劇中彼の過去が語られるわけですが、それを聞いていると彼が復讐に走ったのもやむをえないかなぁと思えてきたりして…。

 終盤になって主人公のカークとカーンが共闘するわけですよ。
 それまで戦っていた敵と休戦して別の敵と戦うという展開自体は個人的に好みだったりするんですが、最後の最後にカークは部下のスコッティに彼を背後から撃つように指示するんです。
 どういう事情があったとしても背後からの不意打ちというのはちょっと感心しません。

 感心しなかったことはまだあって、思いっ切りネタバレになっちゃいますが、クライマックスでカークは自らの命を投げ出してエンタープライズ号の危機を救うんですよね。
 それ自体は英雄的行為で感動的ですらあるんですが、死んだと思った彼がとある薬を投与されることで甦っちゃうんですよねぇ。
 確かにそれっぽい伏線があるにはあるんですが、重病の少女が治癒するのと、死んだ人間が生き返るのとではワケが違うと思うし、第一、そんなことが可能だったら、この世界においては誰も死なないってことになっちゃうじゃないですか。
 いろんな意味でそれはないと思いましたが、ハリウッドのエンターティメント大作で主人公が生き返ったぐらいで文句を言ってる自分の方が少数派かもしれませんね。

 あと、生き返ったカークがラスト、多くの士官の前で感動的なスピーチを打つんですよね。組織の腐敗や隠蔽工作など何もなかったかのように。
 これもねぇ、正直感心しなかったなぁ、、、まぁやっぱりハリウッドのエンターティメント大作でそんなことを言っても仕方ないのかもしれませんが。笑。

 いろいろ細々と個人的に感心しなかった点や気になる点を挙げていきましたが、作品の出来そのものは決して悪いとは思いません。
 エンタープライズ号と敵艦の一騎打ちは迫力があったし、ベネディクト・カンバーバッチ演じるカーンは魅力的でした。


 あ、あと一つだけ、作品の出来とは関係ないですけど、公式サイトやチラシにでかでかと書いてある「人類最大の弱点は愛だ。」というキャッチコピー、作品にまったく合わないと思うんですけど、そう思うのは自分だけ?
 人類の最大の弱点が愛かどうかを問うような作品でしたっけ???
 本作の裏テーマがカークとスポックの愛だと言われたら返す言葉がないですけどね…。


 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
 
 
 
コメント (2)
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