アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

日曜日記32・小選挙区制仕掛け人・歴史的カレンダー・「今年の漢字」隠れ1位

2018年12月23日 | 日記・エッセイ・コラム

☆小選挙区制の仕掛け人

  22日のNHKスペシャルは「スクープ・小選挙区制の舞台裏」と銘打っていたが、目新しいものはなかった。後藤田正晴、小沢一郎、森喜朗という面々が暗躍したことは周知の事実だ。ただ、久しぶりに名前を聞いた人物が果たした役割を再認識できた。労働組合(と一応言っておこう)初代会長の山岸章だ。
  山岸は社会党(当時)救済の意図で(と言われている)「二大政党制」を提唱・画策した。結果は、救済どころか、まもなく社会党は消滅した。

  小選挙区制は膨大な死票を生む非民主性と同時に、有権者の多様な意思(「少数派」)を切り捨てる最悪の選挙制度だ。制度導入以来、投票率が激減していることもそれを証明している。今日の自民党独裁、野党衰退、政治空洞化を生んでいる元凶だ。

  それを小沢や森だけでなく、連合の会長が推進したことに、労働運動にとどまらない日本社会の病巣がある。
 そして重要なのは、いまも連合は小選挙区制の下での「二大政党制」へ向けて、「野党共闘」などで立憲民主党に圧力をかけ続けていることだ。

  ☆歴史的希少カレンダー

  カレンダーの交代が迫ってきた。毎年予定書き込み式の同じカレンダーを使っているが、来年のカレンダーには例年にない特徴がある。手元にあるほかのカレンダー(おそらく来年のほとんどすべてのカレンダー)も同じだ。

  そう、元号表示がないことだ。言うまでもなく来年年5月1日で「改元」するためだ。前回の「改元」は天皇裕仁の死去によるものだったからこうした現象は起こらなかった。「生前退位」という憲法・皇室典範にもない奇策が起こしたことだ。
 元号を廃止しない限り”元号表示のないカレンダー“を見ることはおそらくこの先ないだろう。歴史的に希少なカレンダーだ。

 それにしても、元号のない、西暦1本のカレンダーのなんとスッキリしていることか。元号が天皇制と一体不可分だという政治的意味のほかに、生活上いかに不便なものか、あらためて分かる。早く元号のない社会をつくりたい。

  ☆「今年の漢字」隠れ1位

   「今年の漢字」の1位は「災」(2万858票)だったが、2位は「平」(1万6117票)、3位は「終」(1万1013票)で、2位と3位を合わせると優に1位を超える。
 「平」にはオリンピックがあった「平昌」の意味もあるが、多くは「平成」だろう、「終」は「平成の終わり」の意味だろう、と新聞は報じた。おそらくそうだろうと思う。

 つまり、2位と3位に分散したが、「平成の終わり」こそ断トツの“今年の言葉”だったことになる。多大な犠牲を出した「災害」よりも「平成」が終わることになった(まだ終わってもいない)ことの方が印象的(重要)だと考える「日本人」が絶対多数だということだ。

  この現実を直視しなければならない。「草の根天皇制」「無意識の天皇イデオロギー」がいかに根深いか。
 「元号・天皇制」廃止へ向けたたたかいの真価が問われる「2019年」が、いよいよやってくる。


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