読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「卒業」~家族の絆って血のつながりだけじゃない~

2014-01-18 02:38:27 | 



重松清「卒業」読み終わりました。



タイトルから想像して



学校の卒業をイメージしてたんですけど



全く違ってました





新しい一歩を踏み出す




そういう意味の



『卒業』






だっんだぁ。




読んでみてそれがわかりました






「まゆみのマーチ」



「あおげば尊し」



「卒業」



「追伸」




短編4作品が収められています。




いずれも


「家族」をテーマにしたものです。




「まゆみのマーチ」は



歌が大好きなまゆみ。


そのまゆみが


小学校に入学して


自由に歌が歌えなくなったことで


学校に行けなくなってしまう。



母はまゆみとともに



ゆっくり



ゆっくり



時間をかけて進もうとする。



兄は


母親の死の直前


まゆみと再会したことで


今まで知らなかった母とまゆみを知る。




そのことによって



息子との関係を考えさせられる。







「あおげば尊し」は




厳しい教師だった父、


癌に侵され・・


余命いくばくもない父。



そして


その死の直前まで



父は「教師」だった。



息子(小学校教諭)は自分の教え子に


「死」というものを教えてくれた父親を誇りに思う。







「卒業」は




亜弥は中学入学の時に



自分の本当の父親は


自分が母親のお腹にいるときに「自殺」した



と聞かされる。



今まで本当の父親だと思っていた野口は



育ての親だった。




本当の父の思い出がないのに・・



「自殺」したという事実だけがある。




その思い出の空白を埋めようと



父と親友だったという「渡辺」に



父のことを教えてほしいという。




自分が自殺したくなるのは



父のDNAなのかと悩む亜弥。





亜弥に事実を告げることを決意したのは野口だったが



それは



亜弥に正直でいたかったという思いから。



それが裏目に出てしまう。



母の香織も心を痛める。




亜弥は自殺した父親を受け止め



そのうえで



父親から卒業していく。







「追伸」は




小1で母をがんで亡くす敬一。




小5のとき新しい母が来るときに



父から見せられた1冊のノート。



そこには


母が死の直前まで書いていた



敬一への思いが。




それを読むまでは



母への思いは漠然としていた敬一だったが



それを読んだことで


母への思いは




強くなる!!




そのタイミングで来た新しい母を



敬一は受け入れられない。




ずっと「ハルさん」としか呼べなかった新しい母。




その日から



敬一とハルさんの長い戦いが始まる。




敬一に対して不器用にしか接することができないハル。



ハルに対して反抗的にしかなれない敬一。




二人は距離を縮めることができずにいた。



弟が生まれ・・



大人になり・・



それでも敬遠してきた



「母」と呼ぶこと。




でも



あるきっかけで



敬一は



ハルを「お母さん」と呼ぶことになる。






家族とは



その




絆とは





そんなことを考えさせられる4作品でした。






重松清さんに最近ハマってる私です。



次は何を読もうかな?




読み終わった後



心があったか~くなる作品☆




これも重松さんの人柄なのかな





この季節にぴったりの



あったか~いがいっぱいです


















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