読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

乃南アサ「六月の雪」~祖母の歴史をたどり台南へいく未來。そこで出会う人たちから初めて聞く台湾の人たちの苦悩。。

2019-09-10 03:02:27 | 
乃南アサ「六月の雪」読み終わりました。



いろんなことを考えさせられる作品でした。



私たちのこの平穏な生活からは


想像もつかないような・・


そういう中で今も生活している人たちがいる。




そして



日本と台湾との関係




台湾が日本の領土であったという事



そして



戦争の後



台湾は日本の領土でなくなり



そこにいたたくさんの日本人は



日本へ行くことになる。




生まれ育った祖国



そこが



もう自分のいる場所でなくなってしまう。




そして



台湾はそこから



日本であったことなどなかったように



苦痛を強いられた生活が始まる。





戦争が終わっても・・



何十年もの間苦しみ続けている。。



そんな人たちがいることを知る。






未來は



夢だった声優の仕事をきっぱりと辞める。



そして



その夜に



祖母から聞かされる驚愕の事実!



台湾で生まれ16歳まで台湾で暮らしていた



そして



台湾が日本の植民地であった




未來はそのことに衝撃を受ける。


学校でも教えてくれなかった事。




そして



祖母が語る



懐かしい台南の景色



暮らしていた社宅のようなところ





その日に初めて知る


祖母の歴史




そして


その日に


祖母は怪我をする




入院してしまった祖母を励まそうと



未來は祖母の故郷の台南へ行くことに



父のつてで



通訳と案内を頼んでくれた



リイカと共に



未來は祖母のいた場所を探すことになる。




不愛想なリイカに不安を覚えながら



台南を案内してもらう。




ところが・・



次の日



リイカは急用があると



未來を残して帰ってしまう。



憤りを覚える未来




リイカが案内を頼んでくれた



洪春霞(コウシュンカ)が案内役となってくれる。




シュンカは「かすみちゃん」と呼んでという




未來より少し若く明るい愛想のいい女性だった。




未來はリイカに置き去りにされた怒りを



かすみちゃんにだんだん癒されていく。



ちょっと雑な?日本語を話すかすみちゃん




「台湾人はお金が好き」という




そこにも深い事情が隠されていた




祖母のいた場所を探すために



かすみちゃんの紹介で出会う



ケンチ君



そして



ケンチ君から紹介される「林先生」




みんなの力を借りて



祖母の住んでいたところを探すことになる




初めて会った人たちなのに



親身になってくれる台湾の人たちに



未來は感謝する。




探すに当たって行くいろんな場所で



未來は初めて知る事実に



衝撃を受ける!!



台湾の人たちの苦しみ。。



そして



祖母たちのように



台湾を追われてしまった人たちのことを思う。




そして


ついに!



祖母の住んでいたらしき場所にたどり着く



しかし



そこに住んでいた人は



その家を




地獄



だと言った。




その人の人生を聞かされる未來




そして



その老婆の娘



リュウケイブンから聞かされる



「長女だから」という



哀しい真実




そこには



未來が経験した事のないような



暗く悲しい現実があった。。




そして


リュウケイブンと涙ながらに抱き合うかすみちゃん



一見明るそうに見えるかすみちゃんにも



哀しい過去や今の苦しい現実があることを知る。




祖母の歴史をたどることで



台湾の人たちの苦悩を知る未來





そして・・



リイカが愛想の無い態度だったことにも



深い理由が?!





祖母の夢に見た



六月の雪の正体とは





物語は


未來の台南を探す旅と



祖母が入院中に考えていることや


台南時代に母に可愛がられなかったこと。



「長女だから」と苦しみを与えられたことを思う。



そして



末っ子の「真純」が



あんな風になってしまったことを嘆く。





両面から進行する物語に引き込まれる





戦争は人を傷つけ



そして



人の心をズタズタにしてしまうもの。。




それまで積み上げたものを



あっという間に奪ってしまう。



そして



自分の思いとはそぐわない力で



自分を変えていかなければならなくなる。。




そんなことを思いました。




一瞬一瞬が過去になる



だから


今この時を大切に



未來が思ったことを


私も大切にしようと思いました。




ラストに衝撃が!!




今の時代に生きる私たちに



いろんな教えをくれる1冊だと思います






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