読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

天野節子「午後二時の証言者たち」~負のスパイラルを脱しようとした「優子」が桜子を失い向かう先は。。

2018-03-23 02:53:27 | 
天野節子「午後二時の証言者たち」読み終わりました。



タイトルに惹かれて読んでみた



天野さんって遅咲きの作家さんだったんですね。



この作品・・


読み始めからグイグイ入り込んでしまいました



衝撃のシーンから始まる。



えっ!



いきなり??



そして・・



どんどん謎が深まっていく



えっ?


だれ?


誰なの??



どうしてこんなことに?





医師「室井啓三」は・・



なぜ殺されなくてはならなかったのか



室井啓三が犯した罪とは?






そして・・



室井啓三の愛人



「小杉真知子」の前に客として現れ



真知子のことを探っていった



謎の女「岡田優子」とは何者なのか?





永光幸太に金をちらつかせ・・


誘惑した女「岡田優子」




そして・・



幸太は死体で発見される



自殺に見せかけられ?





しかし!



刑事の感が・・



それを崩していく




葱畑で死んでいた「室井」



ホテルのバスルームで死んでいた「幸太」




2人の死因には共通点があった



体の血液の半分近くが失われた・・





失血死





そして・・



刑事は・・




ある事故にたどり着く




幸太が起こしてた



8歳の女の子「羽生桜子」を轢き殺してしまった事故




起訴され


執行猶予付きの実刑判決が下った。




その判決の裏には・・




車道側の信号が



青だった




そう証言した



主婦「寺島初美」の存在が大きかった。





そして・・




その証言は・・





事実に反していた






謎の女「岡田優子」は・・



作家だった。




幸せな家族を描く



児童小説家



その作品の裏には・・



岡田優子の過ごしてきた



冷たい食卓があった



幸せな家庭を夢見ていた優子



子供を持ち・・



でも夫を持つことを拒否した。




それは・・



不仲な両親の家庭で育った子どもは、生涯、不幸から逃れることはできない。



その言葉に脅かされ続けてきたから。



負のスパイラルから脱しようと・・



桜子と紡いだあたたかな時間



それを失ったとき・・


優子はこの言葉を思い出す。




しかし・・



優子が身を亡ぼすことを選んだ時・・



助けてくれたのは・・



夫にすることを拒んだ・・



義人だった




桜子が正しかったことを


君さえ信じていればいい。




世界中で一番大切な人、一番好きな人から信じてもらえればいい。

 もちろん、僕も信じてる。




優子の心を救ったのは



その言葉だった。




優子は不幸だったの?




自分を見ていて・・



方向を間違わないように・・



そう言ってくれる人がいる




そして・・



優子が選んだ道は





グイグイ引き込まれていく事件



そして



その背景にある



人間の



醜い物



でも



生きていると・・



生きていくことに精いっぱいで余裕がなくなることがある。



そんな時に



足元をすくわれるのかも知れなよなぁ~。




そんなことを思った。




自分にも全く無関係なことではない。



いつどこで



巻き込まれるのかわからない。



たまたま見てしまった事故



その証言を頼まれたら・・



お金に困っていて・・



大枚をちらつかされたら。。





真面目に生きてきた桜子・・



この子が一番の被害者だよね。。




そして・・



優子はただ桜子といられたら



それだけで幸せだったのに。。



なんだか切ないお話だったなぁ。



その人の気持ちはその人にしかわからない。



みんなそれぞれ家庭環境が違って育ち・・



自分が経験したことが全てだから。




あとは想像してみるしかない。



優子が過ごしてきた子ども時代



そして



それが元になってる



それからの人生。。




もし・・自分だったら。。




登場人物それぞれに



自分を置きかえて



想像してみる



それが読書の醍醐味なんじゃないかな。



想像力って大事だよね



全部はわからなくても・・



考えてみることは決して無駄にはならないから











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