重松清「季節風・秋~少しだけ欠けた月」読み終わりました☆
この
「季節風」シリーズは春夏秋冬になっています。
今回は
その3作目!
「秋」です
秋にまつわる短編が12作
今回も
なつかしさ満載でした
前にも書きましたけど
私と重松さんは同世代!
・・ってことで
小説の
そこ☆ここ☆に懐かしいフレーズがいっぱい出てくる
私がすっかり重松さんにハマってしまったのは
その部分もあるんです
今回のこの作品もいっぱーい
その「フレーズ」がでていて浸っちゃいました
そんな作品たちはこちら
「オニババと三人の盗賊」
昔ながらの文房具店を一人で営む「オニババ」と呼ばれてる店主。
ある日万引きする子供を発見。
追いかけようとするが転んで起き上がれなくなる。
そこに万引き犯たちは戻ってくる。
オニババと三人の子供たち・・
その結末は?
「サンマの煙」
新居の一戸建てに越してきた。
娘の真希の今の心境が痛いほどわかる母。
自分は転校を繰り返してきた。
ほんの短い間いた
魚の匂いのする町を思いだし
娘に話始める。
何度無碍にしても話しかけてきてくれたエッちゃんの話を。
「風速四十米」
田舎で2人で暮らしている両親。
一緒に住んであげられない事情。
気弱になった年老いた両親。
台風が来ると息子を呼び出す。
幼いころ
父がいてくれるだけで心強かった。
そんな父は体も言葉も不自由になった。
台風の夜
父が言ったことば・・
それは。。
「ヨコヅナ大ちゃん」
小6の大ちゃんは相撲大会連勝のヨコヅナ。
だけど
そんな大ちゃんが「大会に出ない」といいだす。
そのわけは
「デブは嫌い」と
大好きな亜矢ちゃんが言ってるのを聞いたから。
恋心と大会・・
大ちゃんはどちらを取るのか?
「少しだけ欠けた月」
家族3人。
そろって食事をするのは今日が最後。
小3のアキラには
母の友達がいった
「お母さんを守ってあげて」
その意味がまだよくわからない。
けど
あいまいにうなづいた。
高級なレストランでの食事。
アキラはテラスで食べたいといいだす。
そんな家族を見守る空の月・・
最後の夜
「キンモクセイ」
妹と一緒に暮らすことになった年老いた両親。
自分たちが生まれ育った家を片づける。
妹に両親を任せたことに
有難さと罪悪感。
家との別れに庭のキンモクセイは
香っていた。
思い出と一緒に。
「よーい、どん!」
左遷された夫。
就職情報誌を見て過ごす休日。
近くの小学校から運動会の音楽が聞こえてくる。
菜穂は夫を「見に行こう!」と誘う。
最初は乗り気でなかった夫。
子供たちの頑張ってる姿に
いつの間にか必死で声援を送る。
「ウイニングボール」
草野球チームパイレーツは連敗中。
居酒屋でバイトをしてるツルちゃん27歳は独身。
病院の野球場をで試合をすると
「へたくそぉ!」と
入院中のヨウヘイにいつも野次を飛ばされる
ヘボサードだ。
いつも元気よく野次を飛ばす。
しかもツルちゃんにだけ。
なぜいつも野次を飛ばしに来るのか?
そして
ヨウヘイのことを知ったツルちゃんは
本格的な就活へ?
「秘密基地に午後七時」
40半ばの男5人の幼馴染みが
金曜の夜七時に集まる場所☆
それは5人しか知らない秘密基地。
しかし
あるとき
桑田が「息子をここに連れてきてもいいか?」
そう切り出す。
仲間はみな反対する。
しかし工藤はそのことが気になった。
そして
そのわけを知る。
「田中さんの休日」
田中さんは娘との距離を感じていた。
けど
本当は
距離はできても
娘の父への思いはちゃんとあった。
懐かしい場所へ家族で出かけたことで
父も
娘も
お互いの気持ちが触れ合う。
「おばあちゃんのギンナン」
おばあちゃんの13回忌で美沙は
茶碗蒸しの中のギンナンを食べて
「おいしくない」と思う。
おばあちゃんのギンナンはおいしかった♪
そう思いだす。
おばあちゃんが神社のギンナンを
家族に食べさせるために拾いにいっていたことを
母から初めて聞かされる。
母娘でギンナンを拾いながら
おばあちゃんお話をする2人。
おばあちゃんは死んでからもちゃんと
生きてるんだぁ。
そう思った。
おばあちゃんの生きていた証。
ギンナンを通じて感じる
おばあちゃんの家族への思い☆
私もおばあちゃんを思いだしたぁ
でも
ギンナンは好きじゃなかった。。
「水飲み鳥、はばたく」
部下の失敗で
先方に謝りに行く。
その待ち合わせの喫茶店で
水飲み鳥を発見
なつかしさでいっぱいになる。
頭を下げ続ける自分。
そんな自分と水飲み鳥が重なる。
ふと思いだす遠い記憶。
父が幼いころの自分を連れて行ってくれた喫茶店。
そこにあった水飲み鳥。
父はコーヒーを飲み
自分はクリームソーダやジュース
時にはバニラアイスを食べる。
バニラアイスに添えられた「拍子抜けする味」のウエハース
平べったいスプーンですくって食べるアイス
父はあのとき・・
水飲み鳥を見て
何を思っていたのだろう?
今の自分と
そのころの父の気持ちが重なる。
↑
本当にこれを読んで懐かしかった☆
「水飲み鳥」
あった!あった!
昔はあちこちで見かけたのに
今は全然見なくなったよねー。
今の若い子は知らないんだろうなぁ。
そして
平べったいスプーンで食べるバニラアイス
あ~
平べったいスプーン
そうだった!そうだった!
そして
拍子抜けする味のウエハース
わかる!わかる!
これ読んでなんど
うなづき
記憶は遠い昔へいってしまったか
ホントになつかし~!
重松さんの作品を読むと
必ず出てくる!
懐かしいフレーズ
たまりません
さぁ~
次はいよいよ
春夏秋冬の
「冬」いっちゃいますよ
実に楽しみだ