坂木司「青空の卵」読み終わりました☆
坂木作品7作品制覇
すっかり坂木司にハマった私
坂木司のデビュー作を読んでみたくなって読んだ
おぉ~!
いいじゃないですか
何でもっと早く読まなかったんだろ?って思った
何がよかったか、
一言で言えば、
坂木と鳥井の関係かな
あんな友達同士って・・
一生に一度会えるかどうか
そんな出会いを坂木も鳥井もしたんだなって
鳥井の生い立ちは、
気の毒!で片付けるには・・
あまりにも気の毒過ぎる。
母のお腹にいるときから、
母に邪魔なもの扱いされ排除されようとしていた。
それを知った父は、
自分が育てるから生んでくれ。と母に頼む。
産んだ母は子供を父に引き渡し去っていく。
仕事の忙しい父は、
生まれた子供を自分の母親に任せる。
祖母は、
その子に、
母がどんなにヒドイ女だったかを聞かせて育てる。
小さな胸に抱えきれないほどの悲しみを抱えた、
鳥井真一。
そんな鳥井に坂木が出会ったのは、
14歳のとき。
坂木は平凡な家に育った普通の人間だった。
が・・
そのためか、
己の法則にしたがって生きている、
そんな頑固者を見ていると、
憧れや嫉妬のような感情が生まれる。
そんな坂木には、
鳥井は「理想の友達」だったのだ
坂木はいつも鳥井が気になっていた。
不意に黙り込んだり、
教師に向かって意見する。
そんな異質な雰囲気を持った鳥井。
そんな鳥井はいじめを受ける。
学校に来る回数も減り始めた鳥井に、
坂木は、
「僕は鳥井と友達になりたい。よければ一番の親友に。」
という。
鳥井は、
「俺は、あんまり面白い人間じゃないけど・・」
と坂木を受け入れる。
それから、
坂木と鳥井はお互いなくてはならない存在になる。
坂木は、
引きこもりの鳥井との時間を大事にするために、
時間に融通の利く、
外資系の保険会社に勤めることに。
暇を見つけては鳥井を訪ね、
買い物に連れ出し、
時には、
自分と関わりを持った人を鳥井に会わせ、
頭の切れる鳥井に相談を持ちかける。
鳥井は引きこもり探偵よろしく謎を解き事件を解決に導く
そんな鳥井を頼りにしている坂木。
そして、
鳥井もまた坂木に助けられていた。
坂木が泣けば鳥井も泣く
坂木が笑えば鳥井も笑う
二人の感情は連動している
鳥井に出会えたことに感謝している坂木。
そして、
それと同時に、
鳥井がずっと自分といてくれるのか?
そんな不安を日々抱えている。
引きこもりの鳥井が成長するのをうれしくも思い、
寂しくも感じる。
坂木は時に、
鳥井の母のような気持ちになっている自分に気づく。
そして・・
いつか自分から巣立つ鳥井を想像する。
鳥井はいつか自分を必要としなくなるのでは?
人の気持ちを自分の気持ちのように感じて、
涙を流す坂木。
ピュアな少年のようなその姿を思い浮かべ、
こちらもピュアな気持ちになる。
坂木は、
なんていい人なんだろう
そんな坂木に感動する
そして、
そんな坂木を気遣う鳥井。
言葉は乱暴だけど、
誰よりも人の気持ちがわかる鳥井。
そんなピュアな2人に、
感動
こんな友達は一生に一度出会えるかどうか
貴重な存在の2人に、
この先も目が離せない
引きこもり探偵シリーズ第二段「仔羊の巣」も、
既に購入済みなので、
早速今日から読むぞー
楽しみ~