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つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

水仙に思う

2025年03月14日 | 日記・エッセイ・コラム
今年も店の小さな庭に佐橋の植えた水仙とヒヤシンスが咲きました。
余り陽が当たらないせいか、咲くのも遅く、また茎を長く伸ばすこともありませんが、毎年その存在のことを忘れてしまっている時期にいっぺんに咲きはじめます。

ですから、今年も不意打ちをくらい、佐橋を思い出してつい泣かされてしまいました。


庭の反対側にも少し大輪の水仙が咲きますが、そちらはまだ時間がかかりそうです。



花粉が飛び、お辛い方の多い季節ですが、花々が咲き切るまでのこの少し妖気さえ含むような空気に、店の雰囲気を合わせたいと思いまた少し掛け替えをしました。



といっても、福井作品とのお別れが寂しく、ついそのままにしてしまっていますが。。

息子にも、ご来店のお客様にも「とても清らかで、品格のある空間ですね」と今回の展示にお褒めの言葉をいただいています。




その全体の清らかさを醸し出してくれている一番の主役はやはりこの小林古径の素描ではないでしょうか?



古径、土牛、靫彦、、研鑽を積んだ日本画家たちのどんな小品でも必ずみなさまのお心を落ち着かせてくれる仏心というより、清心を内に秘めているものだと思います。





小杉放庵の双幅もまた然り。文字の美しさに感動致します。





森芳雄の小品と並べていたのがやはりどこか腑に落ちず、広い壁に鳥海作品だけを飾ることに致しました。そして、「これでよし!」そう納得できました。



山口薫作品も弥栄画廊さんにお返しする日が近づいています。

この一週間は、「牛と小鳥」を飾らせていただきます。
さすがに薫の代表作です。応接室に入るのが毎日楽しみです。





次の展覧会までに色々勉強したいと思い、店でも自宅でも、以前読んでよかったと思える本をつまみ読みしています。

私は今までも、どの本も、つまみ読みしかしていないので、いつも同じところばかりを読んでいるかもしれない??と気づきました。ですから今回はつまみ読みしたところに付箋を貼ってみています。



子供について書かれた本は孫が生まれたから求めましたが、実に奥が深く、私自身の老後の為に教えて貰うことが多くあります。

といっても、一人暮らしで本を読みながら色々考えをめぐらしていると、ついリラックスをしたくなり、ボーとテレビをみたり、何かを食べすぎてみたりしてしまいます。その自分についても随分寛容になりましたが、正気に戻る??普通の私に戻るにはもう少し時間がかかるような気がしています。

新しい自分を築かなくてはと思ってきたこの二年近くを、そうではなくて、佐橋と暮らした生活の延長線上に今の私をつなげられるように~そう思っています。 上手く表現できず、誠に残念ですが、これはきっと配偶者を喪われた方にはわかっていただける気持ちでないかと思います。

また記事を書かせていただきますね。
みなさまどうぞよい週末をお過ごしくださいませ。



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