シドニーの西部をホームにするマッカーサーFCというクラブがあり、2020/2021シーズンからAリーグに参入する。これでAリーグは12チームとなる。このクラブのホームスタジアムは、キャンベルタウン・スタジアムで浦和レッズがACLでウエスタンシドニー・ワンダラーズと試合をしたことがある。その時はラファエル・シルバのゴールで浦和が勝った。
さてこのマッカーサーFCの監督はアンテ・ミリチッチという人物で、本来ならば新シーズンに向けて忙しいのだがこのミリチッチはオーストラリア女子代表の監督も兼任している。2020年東京五輪を終えてからマッカーサーFCに専念するという予定だった。
それがコロナウイルスもあり、東京五輪も延期になり予定が立たなくなってしまった。また2023年女子WCはオーストラリアとニュージーランドが共催で立候補していて、6月25日に決定される。仮に共催でWC開催が決まれば、ミリチッチはさらに女子代表に専念せざるを得なくなる。なんといっても自国開催であるし、FFA(オーストラリア・フットボール協会)としても力を入れるはずだ。
しかしそれではマッカーサーFCの監督はどうするのか。クラブもFFAもこの件についてはコメントを拒否している。東京五輪が終わればすんなりとミリチッチがクラブに戻れるはずだったのだから、なんとも言いようがない。
2023年女子WCの開催国決定なんて覚えている人はもう少ないかも知れない。2022年カタールWCのアジア予選だって試合の日程が決まらないのだから、女子WCなんて世間の関心は薄れている。JFAの田嶋会長は女子WCのロビー活動で、ヨーロッパに行ってコロナに感染したわけだから日本に来てくれなければやりきれないだろう。