サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

4年前との比較

2014-06-28 17:43:51 | 日記
2010年南ア大会で日本は2勝1敗で1次リーグを突破しラウンド16でパラグアイにPKで負けた。2014年ブラジル大会は1分2敗だが、それでは4年間で劇的に戦力が落ちたのだろうか。筆者は戦力はさほど変わっておらず、戦術で異なる結果が出たと考えている。もちろん相手も違う。

2010年では4試合で得点4、失点2である。
カメルーン戦では1得点。これは相手の守備のポジション取りが悪かったからで、松井の右からの山なりのクロスがさほどスーパーだったわけでもなく、本田のシュートもかなりごっつあんに近い。失点0。

オランダ戦ではスナイデルのシュートを川島が真正面だったにもかかわらずにパンチングミスしてファンブルしたもので、川島がちゃんとクリアできていれば失点0だったはずだ。得点0。

デンマーク戦は3得点のうち、2ゴールは相手のGKのミスというべき幸運なもの。3点目は相手がリスクを冒して前に出て来たから取れたもの。日本の失点は長谷部がPA内でPKを取られたものだから、運がなかった。

つまり4得点のうち3点はかなり運がよかったから取れたもの。運がなければ得点0だったかも知れない。それはともかくとして2勝できた最大の原因は堅守だったからである。阿部をアンカーにしてボランチとCBを固め、サイドバックも攻撃よりは守備重視だった。

2014年は3点取られたら4点取るという発想だったが、4点取れなかったから負けた。攻撃重視だったから当然失点も増えた。
3試合で2得点6失点である。

このように比較してみると得点は内容的にはさほど違いはない。違いは守備がもろくなったことだ。シュートが枠に飛ばない、相手のDFブロックを崩せない、メンタルが弱いなどなど外国のメデイアのコメントを引き合いに出していろいろ報道されているが、そんなことは4年前と現在、現在と4年後ではさほど変化しないのだ。デンマーク、スコットランド、アイルランド、ノルウエーあたりだって何十年たってもレベルは変わっていない。

弱いチームはしっかり守ってカウンター。セットプレーからチャンスを作る。これしかないのだ。これを実践できたのがイランのケイロス監督だったので、ケイロスの戦術には感心した。身の丈にあった戦術である。2試合目のアルゼンチン戦でメッシにゴールされなければよりよい結果が出たかも知れない。

日本人選手が急にファンペルシーやロッベンになれるわけもないし、ユース年代を見てもあっと驚くようなスーパーな若手もいない。だから日本の戦術は4-3-3を基本として守備重視にするべきである。