木漏れ日

日差しがキラキラと躍ってる…

足立美術館

2009年04月21日 | 春の旅行
9日

山陰の旅 最終日 今日の行き先は足立美術館

皆生温泉 米子市観光センター9:30発 無料シャトルバスが出ています

皆生温泉から約40分で足立美術館到着

足立美術館入館する前に徒歩5分程の所に在る「安来節演芸館」へ

「アラッ、エッサッサァ~♪」のかけ声で始まり、
安来節に合わせて腰にビク、ザルを手に、コミカルに踊る
「どじょうすくい」を楽しもうと…

平成18年に発祥の地、ここ安来市に作られたそうで
 安来節保存会による唄、踊りの「民謡 安来節」が演じられています

到着したのが10時少し過ぎたばかり 平日という事もありお客はなんと私達4人だけ
昨日い~っぱい歩きお疲れモードの私は民謡の調べを子守唄に上の瞼と下の瞼が仲良くしそう
 必死で目を見開いて見学しました

4代目の方が唄う民謡は素晴らしいものでした
でも<安来節 どじょうすくい>は名人…あのポスターの人…の踊りが見られず残念

安来節保存会の方達が交代で出演しているらしいので当たり外れがあるのでしょう
 ホント残念!


そして本命の足立美術館へ

ここは地元出身の実業家・足立全康氏が昭和45年 71歳のときに開館した美術館です

横山大観の作品は総数130点にのぼり常時20点程展示されているとのこと
  質量ともに日本一なのだそうです
横山大観のほかにも竹内栖鳳、川合玉堂、上村松園、など近代日本画壇の巨匠たちの作品も展示されています 

またこの美術館は美しい日本庭園でも有名で
米国の日本庭園専門雑誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の日本庭園ランキングでは、全国803箇所の名所・旧跡を対象に

「庭そのものの質の高さ」
  「建物との調和」
    「利用者への対応」などを総合的に判断し

2003年~2008年まで、6年連続で庭園日本一に選出されています

また フランスで出版されている旅行ガイドブックとしてはミシュランと双璧をなす、
「Guide Bleu Japon(ギッド・ブルー・ジャポン)」
  (ブルーガイド)が2008年10月 13年ぶりに新装復刊され
その中でも足立美術館は写真付で紹介され、最高評価の「三つ星☆☆☆」に選ばれたそうです


受付を入って行くと、迎賓の庭、苔庭と続きます
「枯山水庭」「白砂青松庭」「苔庭」「池庭」など6つに分かれ、面積5万坪に及ぶのだそうです

全康さん自らが、全国を歩いて庭石や松の木などを捜してきたといわれます

この日本庭園は、
横山大観作の絵画をモチーフにして製作されたもので、

「庭園もまた一幅の絵画である」

という足立全康さんの言葉通り、絵画のように美しい庭園です

専属の庭師や美術館スタッフが、毎日手入れや清掃を行っていて
  私達が訪れたこの日も 松の手入れが施されていました



窓枠がちょうど額縁の役目をしてまるで絵を観るように配されています


長崎平和公園の平和祈念像でも知られる、
 北村西望さん作成の「案内する足立翁像」が庭園を指差して案内してくれます



そして童画コーナーには誰でもが幼い頃 手にしたことがある
フレーベル館の「キンダーブック」などで知られる林義雄さん 武井武雄さんらの童話や絵本原画 紙芝居原画など展示されています

優しいタッチや大胆な表現 ワクワクしたり 思わず笑みがこぼれる絵でやさしい気持ちになります 



座敷の床の間の壁が細長く くり抜かれていて
 そこから観る庭園の景色はあたかも一幅の掛け軸や衝立に描かれた自然の絵画です



お昼は外に出掛け 出雲そばの代表的な食べ方の割り子そばをいただき
 …割り子そばとは三段重ねの丸い器に冷そばを盛りダシで食べる方法です 

出雲そばは
江戸時代、当時の藩主・松平不昧公により広められたそばで
 製粉時、そばの実の甘皮まで引き込むため、とにかく色が濃い。
ただその分、香りと風味が強く、そば本来の素朴さに満ちた味を満喫できるのだそうです


昼食後また美術館に戻り
「横山大観特別展示室」を観てまわり

次に「陶芸館」へ
此処には安来出身の陶芸家河井寛次郎さん、
 料理人として陶芸家としても名を馳せた北大路魯山人さんの陶芸作品が展示されています

魯山人さんの陶芸作品に盛ったお料理を見てみたいものです
 目から口から堪能し さぞかし美味しいでしょうね

最後に日本庭園をゆっくり眺めながらティータイム  

ミュージアムショップで
 笑みを誘われ 心温まる童画の絵葉書 クリアファイルを買い求め




いつか秋に来る機会に恵まれたら大観のコレクションの中でも最高最大の作品といわれ
 群青に彩られた流水にプラチナ泥のさざなみ、真紅の紅葉を描いた「紅葉」を観てみたいものです



足立美術館発15:50のシャトルバスに乗り20分

安来駅発16:18発<特急やくも24号>に乗りこみ


しばらく経った頃
窓の外には<大山>がきれいな姿を見せてくれ見送ってくれました
「こんなに裾まで見られるのは珍しいですよ」と車掌さん

ちょっと富士山に似て…伯耆(ほうき)富士と呼ばれているそうです



3日間 お天気にも恵まれ 良い旅ができました


列車が停車してしまったのはこれからまもなく…20分程後の事でした