山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

先週の零戦見学

2012-12-07 21:36:33 | 日記


12月2日は、所沢の航空公園で、ゼロ戦のエンジン始動イベントがあって、それを見にでかけた。この飛行機は、「零式艦上戦闘機52型」というものだが、第二次世界大戦のときに、アメリカがサイパンで日本軍から奪ったものらしい。その後は、アメリカのカリフォルニア州にある「ブレーンズ・オブ・フェーム」という民間航空博物館で保管されていたものである。世界で唯一、今現在も、もともとの日本製エンジンが搭載されている飛行可能なゼロ戦闘機なのだそうだ。
この度、このゼロ戦(文字では「零戦」と書く)が、アメリカからはるばる日本に里帰りしたのである。とはいえ、日本に返してくれたわけではなく、あくまでもアメリカ人保有者の管理のもとに、一時的に日本に運んできて貸し出されているだけで、「我々の好意で日本人に見せてやるよ」ってなものなのだった。だから、ゼロ戦に触ったりエンジンを回したりするのは、日本人ではなく、アメリカ人のようである。そして、今後はこのエンジンも交換するのだそうで、本来ついていたエンジンでプロペラが回るのは、この12月と来年3月の2回で見納めなのだそうだ。

12月は1日と2日にエンジンの始動があった。私たちが行った2日は、1日3回、午前1回・午後2回のエンジン始動見学会があり、そのためには、1回につき420人ずつの整理券が配られ、それがある人だけが見ることができるのであった。
それで、その整理券をもらおうと朝早く出かけたのであるが、8時半頃公園についたときには、すでに3回分の整理券の行列はもういっぱいで、整理券はもらえなかった。





しかたなく、自由見学の列に並んだ。こちらは、ただ置いてある機体を遠巻きに見るだけだった。それでも早いほうだったので、エンジン始動を見る人たちよりも先に9時半に会場に入ることができた。



機体の一部は、アメリカ人に勝手に★★★のマークにデザインを変えられているようだ。



でも、これまで大切に保存してくれたことには感謝する以外にない。ゼロ戦は優秀な飛行機なんだろう。中島飛行機という会社が作ったものだそうだ。プロペラの回転にぶつからないように銃弾が出るという日本の特殊技術が採用されているらしい。
行列に並んで苦労の末にやっと入った会場。「立ち止まらないでください」という注意などに従うわけもなく、写真を何枚も撮り続ける。



そして、一旦見学を終えたあと、エンジン始動の時間になったら、ゼロ戦の周りは、整理券を持っている人たちだけの世界となる。他の人々は囲いの外から、悲しくも姿を見ないで、音だけを聴く。このエンジン音にどれだけの価値があるのであろうか?聴き納めとなると、それは非常に貴重なものとなってしまうのであり、最初は何ら関心のない人間も、この音を聴き逃すまい、記憶に残そうと耳をすまして聴き入った。 ? いや、多くの人は、ひたすら白い幕に向かってスマホやビデオで音を録音していたのだった。



日本人って何やってんだろう・・・。横田基地なんかもそうだけど、アメリカ人の許可のもとに、本来の日本の土地に情けで入れてもらったり、この度は、日本人が作ったゼロ戦闘機を見せてもらったり、いずれも長い行列に並んで、やっとの思いでそんなことさせてもらってる。情けないなあと、なんか悲しくなっちゃったよ。



(会場の外に群がる群衆・・・中に入れない人々)

ゼロ戦なんか、養子に出した我が子を抱くこともできない親の気分だね。ステージに立つ子供の姿を幕の中に見ることもできず、会場の外からその消息を察するのみだよ。ああ、あれがうちの子(じゃなくて、じいちゃん?)の声なのか・・・・なんてね。でも、こんなに長生きさせてもらってるから、日本にいたより幸せな飛行機かもしれない。

ま、ゼロ戦のエンジン音は、思ったよりも低く、ブルンブルンブルンブルン~~って響いてました。工事現場の音みたいだった。

どうせ、エンジン始動とプロペラ回るのが見られないなら、むしろ普通の日に行った方が、機体が近くからよく見学できたみたいだ。



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