山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

今どきの出産子育て(4)

2024-06-10 22:25:38 | 日記2024

今年子供を生んだ娘の状況から、知ったことや思ったことを書いています。
(3)で書いたように、高齢出産の場合、胎児に染色体異常などが起きる可能性が高くなるというリスクがあり、そのために、出生前診断などをして妊娠初期だけでも経費が普通以上に十数万円もかかる上、それに伴う精神的ストレスも半端じゃありません。
よほど楽天的な人で、そして実際に何事もなければ問題はないですが、とにかく20代の出産に比べるとリスクが高くなります。

そうして、妊娠中毒症や母体への負担も大きくなります。
幸い、うちの娘に関しては、そのような異常はなかったのですが、正常な母体でさえ、つわりや倦怠感などで、仕事を続けることはきついです。

食べなければ気持ち悪い、食べれば吐く、等々、こんな状態で通常通り仕事ができるわけがないと思いますが、それでも仕事のある人は仕事を続けるわけです。
それで、妊婦には出産育児休暇というものはありますが、なぜか妊娠初期の休暇というのは無いようです。確かに、つわりなどが何もなく元気な人もいるようで、個人差があるようです。

それで、どうしようもなく具合が悪くて仕事を休んだ場合は、減給なども生じてしまいます。娘は接客業でずっと立ち仕事なので、労働時間を減らしてもらうなどして乗り越えたようですが、つわりは結構長く続いたようです。

今年出産したのは次女ですが、うちでは長女も妊娠中は正社員で、長女の場合も出勤したり休んだりしていたのですが、なんとか出勤しようと思っていても、当日どうしても具合が悪く出勤できないということが多々あったようです。そうすると、休むか出勤するのかあらかじめはっきりしておいてくれ、などと職場で言われたそうですが、じゃあ、全部休みにしてしまうというわけにもいきません。職場に迷惑をかけたくないけど、結局かけてしまうのでした。

また、長女の場合は、それで産休に入る前に有給休暇を使い果たして減給されていたようです。出産1年後、保育園に空きがなく入れず、産休が3年まで延長できるとのことで延長していました。その間に、夫が転勤になり一緒に引越したのですが、結局3年以内に戻ってくることができなかったため、そこで退職しました。それから失業保険をもらって求職することになったのですが、その時の失業保険は、産休に入る直前の給料から計算されるとのことで、妊娠中に休みが多く減給されていた金額が基準となってしまうため、額はとても少なかったそうです。

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さて、それで今回の次女の出産ですが、まず妊娠がわかったと同時くらいに産婦人科に分娩の申し込みをしておかないといけません。これの内金が10万円です。
今は国から分娩費用が出るということですが、あらかじめ、早々と産婦人科に出産予約をしておかないと、産むこともできないので大変です。

こうなると、妊娠がわかった時点で、各種の自費検査や分娩予約などで、すでに30万円くらいの出費があるわけです。

これがもしフリーターのカップルなどだったら、子どもができちゃったから結婚して産もうと思ったときに、用意できるんだろうか?と心配になります。

家賃も高いので、元々一人暮らしをしていた若者が、敷金礼金、引っ越し代などを使って新居での生活を始めるには、かなりの負担かとも居ます。

そうして、妊娠中産科で診察を受けるたびに、結構な金額がかかります。今は超音波の画像や動画なども性能よく撮影できて胎児の様子が手に取るようにわかるようですが、それもそれなりに医療費がかかるでしょう。

それから、思ったことですが、今は少子化で産婦人科の数も少ないようですが、そのため産婦人科が足りないくらいなのです。産婦人科は、いついかなるときも出産に対応しないといけないので、大変な業務です。

ですから、医師や病院は苦労を背負うだけではなく、それなりのメリットもなければやっていけないでしょう。つまり付加価値というか、余計なサービスで儲けなければ割が合わないのだろうと感じました。これは出産・子育てサービス業みたいなか感じです。

例えば、数年前から産婦人科はホテルのようになっています。いかに居心地よく入院生活ができるかってことです。昔は4~6人くらいの大部屋で、妊婦がカーテン越しにずらりとベッドを並べていました。そして、ぞろぞろ新生児室のほうに行って、並んで椅子に座り授乳したりしていました。

しかし、今は多くは個室です。そうなるとホテルに泊まっているのと同様の宿泊費がかかるのです。

また、産んだらその翌日は「お祝い御膳」がでます。レストランのフルコースの食事みたいなものです。これもそれ相応の金額を支払うことになります。

今どきの出産は、妊婦さんは心身共に疲れるので、産後のアロマセラピーや、マッサージなどが必要であるという考えにより、そのようなサービスも準備されています。

食事も昔の病院食のようではなく、栄養満点のおいしいごちそうが毎日出ます。

赤ちゃんが生まれたときの記念撮影や、写真などのプレゼントもあります。
スタジオアリスの無料券やサービス券などもあります。
赤ちゃんがちょっと大きくなってからのベビー服などのプレゼンともあったりします。
これも、きっとベビー服メーカーとのコラボかもしれません。
退院するときには、ママにお化粧のサービスがあるクリニックもあります。

このようなものは、皆入院費用の中に含まれており、結局サービスを受ける本人がその費用を支払っているのです。

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また、この頃は計画分娩・無痛分娩なども多いようです。

産婦人科としては、いきなり予期しないときに産気づいた人がきて出産に臨むよりも、あらかじめ日程が決まっているほうが無理がなく安心して対応ができるのでしょう。
なので、出産予定日よりもちょっと前に計画分娩をする人も多いようです。この場合、ちょっと小さめに生まれますが、そのほうが産むのも苦痛がないようです。

計画分娩の場合は、土日や夜間を外して平日の昼間などに設定すれば、休日や夜間の加算金額がかからないので、それもメリットだそうです。

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ちなみに、うちの娘は自然分娩で産んだのですが、この場合は、いつ陣痛が来るのかわからないので、休日の夜間などになる可能性もあったわけです。

また、なるべく出費を減らすために、無痛分娩などは希望していなかったのですが、いざ出産に臨むと、陣痛の痛みの長さと強さに耐えきれず、結局無痛分娩に変更したため、ここでまた数万円(プラス7万?)の加算料金となったもようです。

これに関しても、高齢出産の場合、子宮口が堅くなっていて、なかなか広がらないので胎児が産道に下りてこなくて、お産が長引くようです。

やはり若くして生んだほうが、楽に生まれると思います。

そして、産んだ後も腰が痛いとか、若い妊産婦には起こらないような症状が起きやすいようです。

昔は産んだ後、骨盤が緩んでしまうなんてことは、あまり聞いたことがなかったのですが、今はよくききます。

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そんなわけで、今どきの出産は、昔にはなかったような付加的サービスや高度な医療を受けるために、出費も多く必要になってしまっています。

私の若いころ、昭和や平成の初めころに出産した当時は、産婦人科は元気な赤ちゃんを産むという最低限のことしかしませんでした。
しかし、今はそういうシンプルな出産の産院が存在するのかどうなのか?

子どもが少ないゆえに、1人の子供が誕生したら、めいっぱいサービスを付け加えるという印象が否めません。

本当に驚きました。

長女が1人目を産んだのは、もう10年以上前ですが、その時にはまだ大部屋で産んでいましたが、それから3~4年後くらいには、個室が普通になってきたようです。

私は、同じ職場の若い人が妊娠したときに、個室を予約したと言うのを聞いて、なんて贅沢なこと、と驚きました。私の感覚では、個室というのは、何かよほどの難産か異常があって、手厚い医療を受ける必要がある人が使うものだと思っていたのです。

それか、大金持ちで庶民と同じ部屋では差しさわりがあるような人のイメージです。

普通の人間なら、大部屋だったら、同室の人と情報交換をしたり、友達になったりできるので、個室なんか孤独じゃないかと思ったのでした。

でも、今は他人と一緒だと気を遣うし、面倒くさいので、1人でストレスなく過ごしたいという人も多くなっているようで、考え方も習慣も昔とは違うなあと思うのでした。

また、昔はずらりと並んでいる新生児室の赤ちゃんたちをガラス越しに勝手に撮影したりしていたのですが、今はもちろん他人様のお子さんを写真に写したりするのは禁止です。

昔は、どんな赤ちゃんがいたっけ?大きい子や小さい子や、目が生まれたときから二重の子や、色が赤かったり白かったり、それぞれ個性があったりしたものですが、今は撮影不可ですし、そもそも眺めにもいかないですね。

自分の娘が産んだ赤ん坊だけ、個室に連れてきて見るって感じです。

本当に人と人とのつながりが無くなってきました。

今は、あらゆることが、何かと手厚いサービスなんだけど、なんか精神的に窮屈で、そして色々とお金がかかるようになっているみたいです。

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