パピとママ映画のblog

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マチェーテ・キルズ ★★★

2014年04月15日 | アクション映画ーマ行
鬼才ロバート・ロドリゲスと個性派俳優ダニー・トレホがタッグを組んだ、バイオレンスアクションの第2弾。メキシコ最凶の悪人と世界屈指の武器商人を相手に、大型ナイフの名手である元捜査官マチェーテが世界存亡の危機も絡んだ戦いに挑む。ミシェル・ロドリゲスやジェシカ・アルバをはじめとする前作のメンバーに加え、レディー・ガガ、メル・ギブソン、カルロス・エステベスことチャーリー・シーンといった豪華な面々が新参加。奇怪なキャラにふんした彼らの怪演に加え、破天荒を極めた見せ場も盛りだくさん。
あらすじ:アメリカ大統領(カルロス・エステベス)から、メキシコの極悪人マッドマン(デミアン・ビチル)を倒すよう依頼された元捜査官マチェーテ(ダニー・トレホ)。しかし、マッドマンは多重人格者である上に、停止すると同時にワシントンをターゲットにしたミサイルが発射されるという恐ろしい連動機能を備えた心臓の持ち主であった。それを解除できるのは、世界一の武器商人として悪名をとどろかせているヴォズ(メル・ギブソン)のみ。だが、彼も宇宙からの地球総攻撃というとんでもない計画を進めていた。

<感想>前作同様メチャクチャな展開で、それでも前作同様に結構手をかけていて、出演している大物俳優に、女優が続々出て来るが、あくまでも彼らは座興で、とにもかくにも怪優ダニー・トレホの一人舞台である。もう、これはB級ではないです。A級にして二流の娯楽バイオレンス・アクションの仕上がりである。
出だしからぶっ飛び映像満載のコテコテぶりだが、そのわりにはさほど脂っこさは無く、スッキリと爽やかに観られるのはロドリゲス監督の持ち味である。

前作では極右腕のデ・ニーロ、ドン・ジョンソン、およびセガール相手に暴れまくったマチェーテ。今回の敵はメル・ギブソン演じる武器商人なのだが、やる気があるのかないのかわからない。それに、殺し屋カメレオンのキューバ・グッディング・Jr.が変身して、レディー・ガガになり、ゴムの仮面を脱げばアントニオ・バンデラスというデタラメな変化振りには笑ってしまった。殺し屋なのに弱いしね。

だから、「グラインドハウス」の予告で観たときが一番面白かったような、印象がぬぐえない。と言うのも、登場人物が複雑で関係性が追いづらいのだ。奇想天外な設定が多く展開も早くてカオスすぎて、ギリギリ理解できない程度に破綻した物語でもある。

それでも、お色気要素も、こんなに無駄に挟まれると、話の中断になってしまって、あまり嬉しいものでもないと思った。それにしても、脚とか腕、またはオッパイにガトリングガンを仕込んだ娼館のママ、ソフィア・ベルガラ。おっぱいの機関銃化でネタが取れるのが興味深かった。

マチェーテの連絡係となるミス・サンアントニアのアンバー・ハードなど、大味美女も続々と出演しているよ。捜査官のジェシカ・アルバは、早々に殺されてしまったが、ミシェル・ロドリゲスは、相変わらずアイパッチでOK、だが、見える片目もメル・ギブソンにやられて、まるで座頭市状態。それでも、頑張る彼女が最後の方でマチェーテをヘリで助けに来るところもいい。

マチェーテの武器は大きいナタが多いのだが、マチェーテ自身がヘリのローターにロープで引っ掛かり、グルグル回って、敵の集団の首チョンパのシーンなんかは、グロかったり、胴体真っ二つなんてあったり、とにかく人が死ぬ時は派手で残酷描写がキモかった。中でも、メル・ギブのクローン用心棒のサロールを演じたマルコ・サロール、殺されても何回も出て来るので、目だってましたね。だが、スターウォーズのオマージュがたくさんあって楽しかった。

いちいち面白いし、とりわけ場当たり的にアクションを繋げてみたと言うような、ストーリー設定は味わい深いのだが、どこか物足りなさを感じてしまう。というのも、新しさを期待したわけではないが、もはやダニー・トレホの顔に飽きてきたということだろう。それにしても、よくよく見ると、「プレデターズ」のような壊れたあくどい感じがするでもなし、ファッション化しようがない絶対的なダサイところがいいのだろう。
大統領のチャーリー・シーンは、今回、本名のカルロス・エステペスを名乗っての映画出演。作品のテーマに沿って、ヒスパニックとしての出身を明確にしたかったというのだ。デタラメばかりやっているが、なかなかの社会派である。

それにしても、ワシントンをターゲットにしたミサイルが発射されるという、心臓に連動機能を備えたと言う設定に、マッドマンが死んでも心臓だけ取り出しガラスのケースに入れ心臓を動かしているとは、恐れ入りました。それでも、ミサイルは発射され、マチェーテがそのミサイルにまたがり青い線を切って解除するという。だったら回り道しないで、最初っからそうすればよかったのに。
宇宙にいくロケットには、顔を焼かれて仮面を付けたメル・ギブソンを先頭に多数の人間が乗っており、宇宙では地球を攻略する武器を作っているらしい。
本編の上映前には、さらなる続編「マチェーテ・キルズ/イン・スペース!」の予告が流れるなどして、いかにも続編がありそうな気がしてくるも、先行きは未定です。
最後までご覧ください。NG集のような映像を見られます。
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