パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ドクムシ ★

2016年04月16日 | アクション映画ータ行
合田蛍冬の同名コミックを村井良大、武田梨奈主演で映画化したバイオレンス・ホラー。監督は「クソすばらしいこの世界」「女の子よ死体と踊れ」の朝倉加葉子。
<感想>最後の1人になるまで殺し合う恐ろしいゲームを強いられ、狂気にかられていく7人の男女を描くホラーでもある。つまり「バトル・ロワイアル」のような、密室に7人が閉じ込められて、その7人はみな初めて逢う人たちばかり。有名な俳優は出ていません、私もたくさんの映画観ているけど、知っている俳優さんはいなかったです。

それが、中にいる新聞記者の一人ユキトシが、これは“蠱毒(コドク)”という、「虫を閉じ込めさせて共食いをさせ、最後に生き残った最強の1匹を呪術に使う」というデスゲームであり、何者かがこのゲームを仕掛けているのだ。
でも、何故にこんなことをさせるのか。一応その廃墟の学校を調べ始めるが、水はトイレが出るのでいいとして、食料は全然ないのだ。つまりは、人間を一人ずつ殺して4階にあるビニールシートが敷いてある部屋には、出刃包丁が鎖に繋がれてあり、コンロに鍋が置いてあった。それに電光掲示板が時間を刻んでいる。つまり7日間の時間である。ただ要所要所に監視カメラが設置されていて行動が監視されているらしい。
一人はこの状況を知っていた新聞記者のユキトシ、ヤクザのような大きな身体でマッチョなトシオ、それに大学生のレイジ、デブでオタクのタイチ、キャバ嬢のあけみ、大学生のユミ、小学生のような子供のミチカの7人である。

誰から殺されるのかと気になるところだが、大学生のユミは、レズであり、実は学校で先輩を殺していた。トイレで自分の身体が臭いといい、真剣にゴシゴシと洗っているのだ。一番強そうなトシオが大学生のユミをレイプして男としての満足感を味わい、その時にキャーと悲鳴を上げるユミの声にみんなが驚いて集まるのだが、そのユミが自分のパンツでトシオの首を締め上げて殺してしまう。その死体は一応4階の特別室へ。

次の被害者が大学生のユミで、自分が学校で先輩を殺し、トシオを殺したことを悔やんで4階の踊り場から飛び降り自殺をしたということになっている。これで2人目だ。5、6日目は何もなく終わってしまう。
アケミがレイジをトイレで誘惑して2人は関係を持ってしまう。あけみが言うには、「家に弟が一人でいるので、心配だからどうしても私は生きて帰らなければいけない」といい懇願するのだ。それを見ていたデブのタイチが、幼児のミチカの後をついて怪しい気配。

それにだ、みんなは、水だけを飲んで7日間過ごすって、我慢できるのだろうか。特にオタクでデブのタイチが一番腹をすかせてヤバイのだ。だから、3階の特別室で出刃包丁を握りしめ、死体を切り刻み血しぶきが飛び散り煮て食うという。タイチが誰から殺そうかと狙っている。鍋の中にはお湯がグラグラと煮だっているし。タイチがあけみを襲って切りつけるも自分の腹を出刃包丁で切ってしまい、腸が飛び出して死んでしまう。自暴自棄になるあけみ。みんなが特別室へ集まり、タイチのしていることを見ているのだ。
ということで、腹が減れば人間を喰うということは必然であります。一人、また一人と死んでいき、鍋の中で茹でられて勝利者の口の中に入るというゲロゲロなシーンは見せません。つまりは想像して下さいということです。

このゲームのことをユキトシが云々言ってましたが、キリストの7つの大罪のことを言い、みんなは罪を犯しているから集められたのだと言う。7つの大罪とは怠惰・強欲・憤怒・色欲・暴食・嫉妬・傲慢です。原作ではこの部屋に集められた一人一人が殺人をしているのを詳しく描かれています。ですが、誰がどんな殺しをしたのかは、映画の中では明かされてません。
あけみが今度はユキトシを誘惑して「妹が病気で家に一人でいるの。だからどうしても生きて帰りたい」と嘘をつくのだ。それをレイジが聞いていて、俺も言われたと言うと、ユキトシがレイジを掴みトイレの便器に顔を付けて乱暴する。頭にきたレイジがユキトシを押さえつけて、今度はユキトシをトイレの便器にパーカーの紐で結わえつける。

とうとう7日目が来た。フラフラとあけみがトイレに出ていく。レイジとミチカが二人きりになると、この中にスパイがいると言うのだ。アケミが帰って来て、3人が生き残ることはない。3人が殺し合い誰かが一人助かるのだと。ミチカのことをあけみは知っており、子供なんかじゃない、子供のフリをしている大人の女だとバラスのだ。
実はミチカはレイジの事が好きで、ユミがレイジを殺そうとしているのを見て、好きな男を殺すユミを4階の踊り場から落として殺してしまったのだ。ミチカが花の髪飾りから毒針を出して、自分の首に刺し「こんなバケモン気持ち悪いよね」と言いながら死ぬ。

トイレの便器に紐で結わえられていたユキトシが、紐をほどいて4階の特別室へと。そこへ、あけみとレイジが行き、3人で殺し合うのであります。あけみが肉切り包丁を振り上げてユキトシに襲い掛かるも、床の血のりで滑って転びユキトシに包丁で腹を切られてしまうのだ。
もうユキトシとレイジの2人しか残っていない。2人が取っ組み合いをして殺し合うシーンも、7日間も何も食べてない2人がよくこんだけの力が残っているもんだと、不思議な感じですよ。ユキトシがレイジに最後の言葉を「やっと見せてくれたね。ドクムシの顔を。嬉しいね美しい蠱毒の完成だ」
結局は、運の良さでレイジがユキトシに勝って、鍋の中の人間の肉を食べ生き延びるんですが、7日間過ぎても一向に誰も助けにくる気配がない。それから1カ月くらい経ってやっと、外から救助隊が来た時には、レイジも生きているのが不思議なくらいでした。
その廃墟の学校は、東北大震災で一時避難する場所として廃墟の学校の教室を作ったわけで、7人の被災者を寝かせて置いたところ、どういうわけか鉄の扉、シャッターが閉まってしまい、やっと気が付き助けに来たわけ。だから、中でサバイバルのデス・ゲームをやっているとは思ってもいないわけで、生き残ったレイジは病院へ運ばれるも、極限の恐怖と人間を食べたという恐ろしい行為に怯え苦しむ毎日。最後は、生き残っても精神病になってしまう。という終わり方には、不満があります。原作と違う終わり方なので、私には原作の終り方の方がスキですね。エロ、グロな内容でも興味のある方は原作を読んでください。
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