藤原竜也と「青い春」「ナインソウルズ」の豊田利晃監督が初タッグを組み、宗教団体の若きカリスマ教祖が直面する衝撃的な運命を描いた人間ドラマ。
ボディガードの1人で、ルイの存在にひかれながらも対峙することになる新野風を、藤原とは初共演となる松田龍平が演じる。

あらすじ:新興宗教団体の3代目教祖・吉野ルイ(藤原竜也)は、ある日謎めいた美女に出会うが、彼が引きこした交通事故によって女は植物状態になってしまう。教団幹部であるルイの母(大楠道代)は事故をもみ消すべく、新野風(松田龍平)ら3人のボディーガードを雇いルイを南海の島へ避難させる。やがてルイは、教団の秘密を暴く重大な決断を下すが……。(作品資料より)

<感想>豊田利晃監督が、ロックバンド、シーナ&ザ・ロケッツの同名曲から発想を得て作りだした、生と死をテーマにしたスリリングなドラマになっている。内容は「ライフイズビューティフル」新興宗教団体の3代目教祖・吉野ルイが、彼は、「死がすべて救いである」という教えを説き、カリスマ的人気を獲得していた。だが、交通事故で死の恐怖を味わったことから、布教への意欲を失い教団の解散を決意する。
ところがである、教団の収入源で贅沢三昧な生活をしている母親や、ゲイ(オカマ)の兄と姉たちが画策して、ルイを亡きものにしようと3人の殺し屋を雇う。建前はボディーガードとなっているが、実は母親から殺しを請け負い、ルイを暗殺する機会を狙っているというお話。

藤原竜也が、豊田利晃監督作品への出演を切望していたという、竜也自身が主演を務め、今までの舞台での声を大にして大袈裟に演技することを、監督の演技指導によって、自然な演技で全編をストイックに演技している。
まぁ、それがいい方向へ向けば、この映画は竜也の飛躍の作品となったと思うのだが、彼のイケメン度は抜群に好感度大にはなっている。特に、教祖の彼が追い込まれ、苛立ちと憔悴感が顔に出てニヒルな竜也が見られてカッコいいと思った。
その他にルイが交通事故を起こし、一緒に乗っていた女性流美に水原希子が、用心棒に雇われた松田龍平、ルイの母親に大楠道代、姉に原田麻由が、そして教団の幹部に板尾創路が、それぞれ脇役に徹している。

内容に文句をいうわけじゃないが、事故を起こした時、バイクの若者が死亡。その若者の家に謝罪に行ったのか?・・・そんな場面はなく、それに死亡事故となると飲酒運転していたルイは、一応罰せられるのにそういう刑事的責任は一切お咎めなしで、母親の差し金で全部もみ消したような話だけ。実際ではそういうわけにはいくまい。
ルイが宗教団体を解散すると言うのに、収入源を失くすのが困る母親が、自分の息子を殺してしまう恐ろしさ。跡継ぎは姉の幼い息子だ。始めはルイの用心棒だったのに、300万円で殺しを依頼され殺人を犯す松田龍平。龍平の演技は、父親の血を引いているからと言えば嘘になるが、あまり父親の役者魂のような演技ではなく、飄々として淡々としたあまり悪のない、つまり悪役には向いてない。どちらかと言うと、弟の翔太くんの方が私は好きです。
ルイが祈りで閉じこもるドクロの神殿での銃撃戦、ルイの部屋の白いベッドのような大きなソファとか、ルイが来ている白い上下の服とか、海の青い色と対照的で美しい。
ルイは見るからに孤独を抱え、海の中では自己を解放することができるが、陸に上がれば自由のない現実に縛られ生きている。海の中は、現実離れした世界観があり、息が出来ないしあの世みたいなもので、そこで魚と心を交わして水中銃で撃つ。
竜也の海に素潜りして水中銃で魚を獲るシーンの繰り返しの映像や、沖縄の風景など、音楽もスタイリッシュで違和感なし。見る人によって感じ方が違うと思うが、監督のこの作品への思いれが見る側に伝わってこないのが残念です。
2012年劇場鑑賞作品・・・91
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ボディガードの1人で、ルイの存在にひかれながらも対峙することになる新野風を、藤原とは初共演となる松田龍平が演じる。

あらすじ:新興宗教団体の3代目教祖・吉野ルイ(藤原竜也)は、ある日謎めいた美女に出会うが、彼が引きこした交通事故によって女は植物状態になってしまう。教団幹部であるルイの母(大楠道代)は事故をもみ消すべく、新野風(松田龍平)ら3人のボディーガードを雇いルイを南海の島へ避難させる。やがてルイは、教団の秘密を暴く重大な決断を下すが……。(作品資料より)

<感想>豊田利晃監督が、ロックバンド、シーナ&ザ・ロケッツの同名曲から発想を得て作りだした、生と死をテーマにしたスリリングなドラマになっている。内容は「ライフイズビューティフル」新興宗教団体の3代目教祖・吉野ルイが、彼は、「死がすべて救いである」という教えを説き、カリスマ的人気を獲得していた。だが、交通事故で死の恐怖を味わったことから、布教への意欲を失い教団の解散を決意する。
ところがである、教団の収入源で贅沢三昧な生活をしている母親や、ゲイ(オカマ)の兄と姉たちが画策して、ルイを亡きものにしようと3人の殺し屋を雇う。建前はボディーガードとなっているが、実は母親から殺しを請け負い、ルイを暗殺する機会を狙っているというお話。

藤原竜也が、豊田利晃監督作品への出演を切望していたという、竜也自身が主演を務め、今までの舞台での声を大にして大袈裟に演技することを、監督の演技指導によって、自然な演技で全編をストイックに演技している。
まぁ、それがいい方向へ向けば、この映画は竜也の飛躍の作品となったと思うのだが、彼のイケメン度は抜群に好感度大にはなっている。特に、教祖の彼が追い込まれ、苛立ちと憔悴感が顔に出てニヒルな竜也が見られてカッコいいと思った。
その他にルイが交通事故を起こし、一緒に乗っていた女性流美に水原希子が、用心棒に雇われた松田龍平、ルイの母親に大楠道代、姉に原田麻由が、そして教団の幹部に板尾創路が、それぞれ脇役に徹している。

内容に文句をいうわけじゃないが、事故を起こした時、バイクの若者が死亡。その若者の家に謝罪に行ったのか?・・・そんな場面はなく、それに死亡事故となると飲酒運転していたルイは、一応罰せられるのにそういう刑事的責任は一切お咎めなしで、母親の差し金で全部もみ消したような話だけ。実際ではそういうわけにはいくまい。
ルイが宗教団体を解散すると言うのに、収入源を失くすのが困る母親が、自分の息子を殺してしまう恐ろしさ。跡継ぎは姉の幼い息子だ。始めはルイの用心棒だったのに、300万円で殺しを依頼され殺人を犯す松田龍平。龍平の演技は、父親の血を引いているからと言えば嘘になるが、あまり父親の役者魂のような演技ではなく、飄々として淡々としたあまり悪のない、つまり悪役には向いてない。どちらかと言うと、弟の翔太くんの方が私は好きです。

ルイは見るからに孤独を抱え、海の中では自己を解放することができるが、陸に上がれば自由のない現実に縛られ生きている。海の中は、現実離れした世界観があり、息が出来ないしあの世みたいなもので、そこで魚と心を交わして水中銃で撃つ。
竜也の海に素潜りして水中銃で魚を獲るシーンの繰り返しの映像や、沖縄の風景など、音楽もスタイリッシュで違和感なし。見る人によって感じ方が違うと思うが、監督のこの作品への思いれが見る側に伝わってこないのが残念です。
2012年劇場鑑賞作品・・・91

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