パピとママ映画のblog

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ぼくの名前はズッキーニ★★★・5

2018年05月04日 | アクション映画ーハ行

母親を亡くし孤児院に入れられた少年が周囲の人々との関わりの中で成長していく姿を描き、第89回アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネートされたスイス製ストップモーションアニメ。アルコール依存症の母親と2人きりで暮らす9歳の少年ズッキーニ。

あらすじ:ある日、ズッキーニの過失によって母親が死んでしまう。親切な警察官に保護されて孤児院で暮らすことになった彼は、新たな環境の中で自分の居場所を見つけるべく悪戦苦闘する。フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門の最高賞にあたるクリスタル賞と観客賞をダブル受賞。日本では、東京アニメアワードフェスティバル2017の長編コンペティション部門に出品・上映され、優秀賞を受賞している(映画祭上映時タイトル「ズッキーニと呼ばれて」)。

<感想>だいぶ前に観たのですが、とてもいい映画だったので。ネンド細工のような感じの人形が、大きな目を見開いて何かを訴えているような感じがした。何といっても、この奇妙でユーモラスなストップモーション・アニメーションの精巧さに驚いた。手作り感がリアルで、孤児院の少年少女たちの生活が、手に取るように映し出している。

物語はちょっとショッキングな出だしで、主人公の9歳の少年イカールの生い立ちが気の毒で、精神的にダメな母親がどうにかならなかったのかと思う。警察官のレイモンもそのことを承知で、イカールを孤児院へと入れるのだが。息子がひょろりとしたまるできゅうりのような感じを、母親がつけてくれた“ズッキーニ”というニックネームがお気に入りでした。

孤児院での生活で、いろんな家庭の事情で預けられている子供たち。ちょっと大人びた性生活の話で盛り上がるのは、どこの世界でも同じことで、日本では性生活のことは陰湿であまり子供には教えていないし、子供同士でもあからさまにその話で盛り上がることはない。

しかし、孤児院のリーダー的な存在のシモンに初めは虐めを受けるが、本当は心優しい問題児である。大人びた少女のカミーユたちと仲良くなっていき、この場所が彼らにとっては憩いの場所なのだと判る。

物語は、スキー合宿に向かうバスの中、フォンテーヌ園のリーダー的存在のシモンが、ズッキー二が大切にしている、ママの思い出の品を取り上げたことで言い合いになるシーンと、ズッキーニが想いを寄せるカミーユの手をそっと握ろうとするシーン。かわいらしい表情のズッキーニの淡い初恋が垣間見える胸キュン必至の映像がいいですね。

 

その他、ハロウィンパーティを楽しむ姿など、つらい境遇にありながらも、純粋で無邪気な子ども達の様子も描かれている。

ところが、カミーユの叔母さんは、扶養手当欲しさに子供を強引に引き取ろうとする親戚など、彼らを取り巻く大人たちはどうしようもない人間が多い。孤児院にいる子供たちで、その叔母さんを追い返すところも良かった。

だが、中には心優しい大人もいる。それは警察官のレイモンがズッキーニの後継人という立場の男の人で、彼は本当にイカールのことを愛しており、自分の養子に迎えようと努力している。孤児院では、幼い子供から順番に里親が見つかり、フォンテーヌ園を去って行くのだ。

ラストに警察官が、ズッキーニを養子になる手続きをすませて迎えに来るところが、ハッピーエンドで良かったですね。

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