ぶらぶら人生

心の呟き

農具の新旧

2009-10-27 | 身辺雑記
 今、裏口に、私のものではない農具が二つ置いてある。
 <鳥の巣?>と<草刈り機>と。

 実は、昨日、同級生のHさん夫妻が、崖の草刈り、溝掃除などをしに来てくださった。ところが、10時過ぎから雨になり、仕事を中断して帰られた。

 道具は置いて帰るから、と言いおいて。(写真)
 昔懐かしい背負い具は、確か<とんのす>と言っていたように覚えている。
 形状から、<鳥の巣>の訛ったものかと思うが、定かではない。
 私の家にはなかったし、背負った経験もない。
 が、鳥の巣状に竹を編んだ道具には、昔の人の知恵が感じられる。
 物が存在し、見慣れてしまうと、創造者の創意の妙も忘れがちだが、なかなか理にかなったすばらしい農具だと思う。そこには、自在に様々なものを入れて背負うことができる。
 背当てや、肩紐なども、なかなか手が込んでいる。
 
 子供の頃、<おいこ>とか、<おいのこ>とか呼んでいた農具もあった。
 こちらは、最近見かけないような気がする。
 漢字で書けば、<負い子><負いの子>と書くのだろう。(地方によっては<荷子>とも言うらしいことをネットで知った)
 <子>は接尾語で、<振子><呼子><鳴子>などの<子>と同じような使われ方なのだろう。

 <おいこ>は、戦時中、小学校(当時は国民学校)の勤労奉仕で背負ったことがある。山から薪を運ぶ作業だった。小柄な身には、<おいこ>が、お尻の方に下がるし、肩紐は肩に食い込むし、生きた心地がしなかった。
 幼子には過酷な労働であった。

 草刈りの道具と言えば、昔は鎌だった。
 今は、利便性の高い草刈り機によって、広範な場所の、繁茂した草が、比較的容易に刈り取れるようになった。
 私には使うことのできない道具ではあるけれど。

 
             

                    
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