ぶらぶら人生

心の呟き

竹のこと、あれこれ

2010-06-11 | 身辺雑記
 私は、竹や竹林が好きである。
 だが、私の身近な所には竹林がない。
 旅先で、竹林を散策したことはあるが(例えば、京都の嵯峨野など…)、日頃は、車や電車の車窓から眺めることが多い。

 なんと言っても、冬の、雪を着た竹林が好きである。
 最近はつくづく、この時期の竹林が格別美しいと感じている。
 若竹の群がりが山肌の一角にあり、新竹の葉の、柔らかな黄緑色が、煙るように広がっている。
 晴れやかな天候の日には、ことさら新葉は、ほわほわと軽やかで明るい。

 <若竹>は、<今年竹>とも呼ばれ、夏の季語ともなっている。
 歳時記を開いてみた。そして、

   暾(ひ)の光匂ふばかりや今年竹  愛原節二

 という句に出合った。
 私が視覚的に感じた若竹の風情の一面を、見事に表現しているように思う。
 (注 漢和辞典によると、<暾>は、<まるい朝日><まるい太陽>の意。音読みはトン)

 竹といえば、『竹取物語』や萩原朔太郎の<竹>詩、北原白秋の、孟宗の藪を出て消え去る昼の蛍を詠った歌を思い出す。
 竹を主題とした秀作は、まだまだ沢山あるだろう。

 広辞苑で<竹薮>を引いてみた。
 <竹薮に矢を射るよう>という慣用句が出ていた。<無益なことのたとえ>である。
 <竹の春>(若竹が葉を茂らせる時期で、秋の季語)、<竹の秋>(竹の落葉期のことで、春の季語)など、豊かな表現のあることも知った。

     × × × × × × × × × × × × × × 

 今日の庭に咲いた花。

      ビオウヤナギ

      鉢に咲いたバンマツリの花

             ギボウシの花
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする