先に言っておくが、僕はマンション建設や不動産販売の関係者ではない。
駅近マンション生活を謳歌している一般人である。
また、戸建て住まいの高齢者であっても、子供と同居していれば比較的安全なはずだから、ここで書く内容の対象外。 以下、スルーされたし。
その昔、田舎は無施錠が常だったところ、残念ながら今の日本はそんな長閑な時代とは乖離した別世界へと変わりつつある。
闇バイトも含め、世の中物騒さを増してきた。
一方、環境変化で治安が悪化しても、長き従前に留まる意識を現状に追いつかせるのは難儀だ。
事実、かつて父母が健在だった頃、僕ら子供達を育て上げた田舎町の戸建てで2人暮らしをしていたある時期、近隣で強盗や空き巣等の被害が増え始めたが、それでも尚、外出時を含む施錠を習慣づけるのに時間がかかった。
加えて戸建ての場合、いかに施錠していようと、窓ガラス等を破壊し侵入されて強盗被害に遭うリスクは回避できない。
そんな〝危険な現実〟から逃れる一策として大型番犬を飼うのも有効。
しかし、一番手っ取り早いのは〝マンションへの住み替え〟だ。
但し、「3階以下への侵入犯は4階以上の2倍超(主な侵入経路は窓)」とのデータもあるため、セキュリティ面で安心な4階以上の部屋を選ぶこと。
購入価格と売却価格の折り合いは、あまり心配しなくても大丈夫では?
都心の駅近マンション価格が恐ろしいほど高騰している一方、都心の戸建ては特殊な物件じゃない限り恐ろしいほど高値で売れるだろうし、地方なら駅近マンションも驚くほど安いから、現住戸建てはそこそこの値で売れればOK。
現住居から遠くない場所にあり、駅やスーパー、コンビニ、銀行、医療機関等々、生活に必要な施設が至近で、エレベーターがあり階段がなく床がフラットなマンションは足腰が弱くなってくる高齢者向きであり、掃除も楽。
何より ・・・ 1階インターホンのテンキーでこちらの部屋番号を押した来訪者の顔や姿形をモニター画面で確認して応答 → 自室インターホンの解錠ボタンを押して1階エントランスドアを開ける ・・・ というオートロックは有難い。
マンションの場合、戸建てと違って押した番号の部屋の位置がどこなのか分からないだろうし、分かったところで4階以上の部屋なら窓から室内を覗かれることもない。
だから、居留守対応も簡単。 インターホンへの応答もエントランスドアの解錠もしなければいい。
駅近で〝クルマを使わなくて済む生活〟を手に入れることは、貴方自身が高齢殺人ドライバーと化して人を殺める悲劇もなくなるということ。(貴方の運転するクルマに轢き殺されたり怪我を負わされた被害者側から見れば、貴方は殺人鬼そのものです)
僕が住んでいる、都心からやや離れた街に建つ駅近マンションでも、固定電話に奇妙な音声が録音されていたり、インターホンのモニターに怪しげな来訪者が映し出されることがある。
それでも、固定電話は警視庁も推奨している留守電対応(受話器は取らない)に、配送は日時を指定、指定できない場合は宅配ボックスを利用し、覚えのない来訪者は居留守対応によりオートロック外でシャットアウトすることで、生活は守られている。
固定電話は常時留守電対応で十分。 大切な電話なら氏名や用件、連絡先を留守電に残すだろうし、そもそも知り合いならスマホに掛けてくるはず。
スマホも、知らない番号は無視(一応、留守電があれば聞くし、ネットで発信元電話番号を検索確認した上、必要なものは掛け直している)
因みに〝覚えのない来訪者〟は、居留守対応後にメールボックスを確認しても不在票も何もなし(メインバンクの支店長らの名刺が入っていたことはあるが(笑))という極めて怪しい輩が殆どだから、都心からやや離れた街とは言え、危険は少なくないのだ。
〝終の棲家〟として戸建てから住み替えるマンションは、元々の LD と隣室との仕切りをなくすケースも含めて LD16帖程、寝室6帖程とすると、子供達が泊まりがけでやって来た時に必要な客間を含め、夫婦2人なら専有面積で70㎡、夫婦別寝室なら80㎡、単身なら60㎡で十分。
マンションの場合、たまに窓のない部屋(リビング奥の和室に多い)を設けているケースがあるので要注意! ベランダに十分な奥行きがあるかどうかも重要なポイント。 また、基本的にトイレは1つだが、余程大勢で過ごさない限り不便はないだろう。
あと、本来なら居室に充当すべき専有面積を長い廊下に喰い潰されている物件は避けること。 例えば、浴室に繋がる洗面脱衣室の入口を廊下ではなくリビングに設けた間取りは、廊下を短くすることができるだけではなく、冬場のヒートショック対策にもなることから、〝高齢者に優しい物件〟と言える。
最後に、これはマンション選びに限ったことではないが、採光面が通りに面している等で日照が継続確保できること、更には、高確率で起こると言われる首都直下地震や南海トラフ地震を想定し、立地する地盤が安定していて十分な標高があることも必須条件。
先ず、現住戸建てに溜まった〝使わないモノ〟の処分整理を進めながら物件を探して、既存の設備を含めた収納の合計が 、夫婦2人なら5~7㎡ ≒ 3~4帖、単身なら3~5㎡ ≒ 2~3帖 程度確保できるよう、入居前にリフォームを済ませておくこと。
勿論、極端に狭い部屋があれば丸々納戸にしてしまう手もあるし、「元々モノが少ないから収納はそんなに要らん」といったシンプルライフな方もいるだろう。
僕は、計3.5帖程の収納(クローゼット×3 & 押入れ×1 & その他物入れ×7)にスピーカー以外のオーディオ機器やグラス棚等を収めつつ便利に使っているが、それぞれで加減されたし。
兎にも角にも、リタイアした身でありながら、前述の通り確保した収納スペースを阻害する程大量の〝使わないモノ〟を背負い続けるのはもうやめよう。 今や、買い取り業者へ丸投げ依頼することだってできるのだから。
そもそも〝使わないモノの処分整理〟は、子孫の世代に労苦を押し付け転嫁しないための〝終活〟でもある。
〝使わないモノの処分整理〟が大変だし面倒だから「そんなことできないよ」と言う方は、住み替えの有無はさておき「子孫の世代に労苦を押し付け転嫁しまーす」と言っているのと同じ。
子供が巣立ったのを機に戸建てから駅近マンションへの転居を希望し、物件見学を重ねていたところ「やっぱり庭があった方がいいから」と住み替えを中止した知り合いが、最近になって「近隣でも強盗事件が増えていて凄く怖い」などと何度も電話してくるが、知ったことではない(笑)
それは自らが選んだ道。 〝自己責任〟と言うのですよ。
「親の仕事は、子供の心配をすること と 子供に心配をかけないこと」
※フォトは2022年10月2日の記事にも使用