脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

MOBの哲学 高知のボクシングジムMTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

2022-09-01 | Weblog
マイケルサンデル が書いた「これから正義の話をしよう」と言う本を時々ブログなどであげている。NHKなどでもその講義の様子などが放映されていたが、基本的にサンデルのスタイルはひとつのテーマをつくって、何が正しいのか、そしてどういう行動をとるべきことが正しいことなのかと言うことをみんなで話し合うのだが、共通善を話しあって決める彼のスタイルは一般的にコミュニタリアンであると言ってもいいだろう。実はMOBも基本的にはコミュニタリアンだ。何が平等で正しいのか、そしてどういう行動をとるのが我々のコミュニティにおいて正しいことなのかと言うことを話し合って決めていきましょうと言うのが我々のスタイルである。
しかし話し合いと言ってもサンデルのように全員を集めて話し合うことはできない、個別に話をすることぐらいが限界であるので、うちのクラブではあらかじめ基本になっている哲学が存在している。平等であることはジムで一番弱い立場の人は誰かと言うことを考えて、その人たちを優先することがジムの平等につながりジムは平和になり、みなさんが楽しく充実してトレーニングができると信じているが、これらの考え方はロールズの無知のベールを参考にしている。私は基本的に運動部の上意下達の世界には疑問を持っているし、そういう稚拙な世界をこの社会人が集まるコミュニティに押し付ける必要なないと思っている。うちでは冷房の温度は25℃設定にしているが、それは熱中症対策はもちろんのこと、不安な人たちがマスクをしてもある程度快適にトレーニングしやすくするためである。体裁を重んじる上意下達の世界はしばしばこういうエチケットにかける。第一この暑い中冷房もしないでマスクをしろなんていうのはめちゃめちゃな話で、感染することに不安な人もいるのだから、そういう人たちがマスクをしてもある程度快適にトレーニングできるようにすることが、正しい選択であると思っている。これは私の持論であるが何が正しいかと言うのはその群れで一番弱い立場や困っている人の存在を考慮することなくしては見えてこないことだと思っている。競技者やその取り巻きがトレーナーたちと仲良くし、自由に楽しく練習してますとのたまう一方で、そいつらがいない時間に行かなくてはマスもできないしミットも持ってもらえない。会員がはなれたらいけないのでサービス程度の指導を受けるだけでは平等とはいえないだろう。たとえそいつらが平等だとかわきあいあいとみんな楽しくやっていると言ってもジムに優先順位が存在し、女性や中年が圧倒されて遠慮してしまうという雰囲気があるならば、いくら口で好きなようにやってもらっていいと言ったところでそれは平等ではないだろう。ジムにしっかりとした哲学がなければ、体裁を保とうがサービスをアピールしようが見えないところで問題がおこる。ジムの哲学はものさしである。そしてそれはみなさんが平等に楽しく、堂々とトレーニングしてもらうためのものさしであるがゆえに、しっかりと考えて発信していかなくてはならない。

高知のボクシングジムMTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« MTオリーブフィットネスボク... | トップ | ジムでは哲学が大事だ »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事