「ハーフはなぜ才能を発揮するのか」という本がある。
まだ読んでいないが、大変興味深い内容なので買った、そこにはアジア人のハーフについて書かれている。
実は私はエイジアンハーフである。
性格に言えばMixed bloodとでも言うのだろうか、ハワイの言葉ではHapaである。
エイジアンハーフに限らずハーフと呼ばれる人間は、たいてい2ヶ国語以上は話すのだが、ハワイでHapaにであうと、よく聞かれるのは、あなたは家で何語をつかうかと言うことだが、こんなことはまず日本では聞かれないことである。
たぶん二つの民族の間に立たされている子供は、一般の日本人に比べて考え方が違うし、感じ方も違うだろう。
おそらくこれを読んでくださっている人の中には「ああそれで、彼はこういう考え方をするのか」とうなづいている人もいるだろうと思う。
留学時代に私の知り合いの在日韓国人から「時々岡崎さんは、絶対この人日本人じゃないなっていうことをするんですよねっ。よくわからないけど、こんなこと日本人なら絶対しないよなあってこと時々ありますよ」と言われたことがある。
その時はかちんときたので「じゃかましいわい。日本にいる外国人にそんなこといわれたくないわい」と言ってごまかしたが、確かに思い当たる節はいくつかある。
二つの文化をもつということは、時にはもう一つの文化を否定しなければならないから複雑である。だからそういう打消しの意味で、一方の文化とか、考えを強く主張するのかもしれない。
話は少し変わるが、他民族との間に生まれた子供は、日本では複雑な環境におかれる。
なぜならアメリカのように、自分がアメリカ国民であることと、民族は違うという考え方ではなく、民族と国民は同じであるからだ、われわれはその間で葛藤する。
しかしアメリカの場合は日本人であることが、生まれつきであるというような考え方はなく、アメリカ国家に属するものがアメリカ人と言うことから、アメリカ国民であることの国家にたいする責任は大きい。
兵役で国のために、イラク戦争に見られるように、戦争に派兵されることがあるように、アメリカ国家に時には武器をとってまでしても、忠誠を誓わなければならないからである。
私の恩師の娘さんが日本で生まれた日本人なのだが、もうこっちに何十年もすんでいるので、アメリカの国籍を所得するためにパスポートを申請したそうである。
しかしあることを理由に却下されたそうである。
もう何十年もこっちにすんで結婚もしているのにと思うのだが、アメリカ国籍が取れなかったその理由と言うのが「あなたはアメリカのために武器がとれるか」ということを聞かれた時に「ノー」と答えたからだそうである。
ただそれだけの理由であるが、国民になるということは、国のために忠誠を誓うことほかならない、それがあなたはアメリカのために戦うことができるかである。
しかし今の日本にこういうアイデンティティがもてるだろうか。
はっきり言ってこのアイデンティティを持つということは、軍隊をもつということとかかわっている。だからとうてい日本にはそういうものがもてない、だから天皇制なのである。
実際われわれはこの天皇制と言う名のもとに日本人であること、そして日本国民であるということが保障されているのだが、はたして今の日本人がこれらのものをこわして、新日本人と言う考えが構築され、その名の元に国家が機能していくかというと、軍隊をもてない日本人はできないといえるだろう。
3年ぐらい前に香港のエリートと話したことがある。
ほとんどオフレコ的なはなしであるが、イギリスや欧米の文化生活を十分享受してきた彼ら彼女らにとって、中国は異国でもあるらしく、正直、干渉されたくはない、独立してもいいというようなことを言っていたのだが、それができない。なぜできないかというと、軍隊などもてないからだと言っていた。
私は天皇制を否定するグループとは意見はあわないし、右翼でもない、しかし現実問題として、軍隊をもてない日本にとって、この天皇制は、日本人のアイデンティティと言うよりも、日本人であることを保障していくためのひとつの選択かもしれない。
私たちの考えでは、この日本が単一国家であるという強い考えを持ち、システムの中にあるのならば、自分たちの本当のアイデンティティというものを見出すことは難しいかもしれない。
だから私は、そういう他民族の間に生まれてきた人間には、留学することを勧めている。
日本でもどこでもそうであるが、単一民族国家であるならば、われわれのような存在は、本当にうけいれられているのだろうかわからないし、自分が本当に何者かわからないだろう。
これはあるアジア人の父を持つ人間が、高校生の時に自分の父はアジア人であることを友達に明かしたそうであるが、その時友達は顔が同じだから気にするなと言ったそうだが、それはなぐさめのことばにもならない。
私も向こうの人間にイルチェ(日本製)と言われたことがあるが、実にそれは排他的な言葉であり、単一民族であるから言える言葉だ。
しかし私はこうだから日本はだめだ、だめだから外国に出て行けと言うつもりはさらさらない。
日本は素晴らしい、日本人は優秀である。そのことを逆に外国にでたら分かることが多い。
だから言いたいことは、こんな小さい国で誰も自分のことを分かってくれないと言うよりも、外に出て行って確かめてくればいい、そういうかたちで自分を受け入れてくれる人間と必ず出会うことができるし、外国にいけば日本人のよさがわかる。
実際私も恩師である日本人から、その日本人の素晴らしさを学んだし、この方に出会った時、自分に日本人の血が流れていることに、誇りをもてたし、そういう出会いが必ずある。
そういう出会いをするために、自分の殻に閉じこもらずに、積極的にかかわっていくのである。
そういう体験をして、さらに日本と言う国に誇りがもてれば、この日本に生まれたこと自体を感謝できるようになると思っている。
まだ読んでいないが、大変興味深い内容なので買った、そこにはアジア人のハーフについて書かれている。
実は私はエイジアンハーフである。
性格に言えばMixed bloodとでも言うのだろうか、ハワイの言葉ではHapaである。
エイジアンハーフに限らずハーフと呼ばれる人間は、たいてい2ヶ国語以上は話すのだが、ハワイでHapaにであうと、よく聞かれるのは、あなたは家で何語をつかうかと言うことだが、こんなことはまず日本では聞かれないことである。
たぶん二つの民族の間に立たされている子供は、一般の日本人に比べて考え方が違うし、感じ方も違うだろう。
おそらくこれを読んでくださっている人の中には「ああそれで、彼はこういう考え方をするのか」とうなづいている人もいるだろうと思う。
留学時代に私の知り合いの在日韓国人から「時々岡崎さんは、絶対この人日本人じゃないなっていうことをするんですよねっ。よくわからないけど、こんなこと日本人なら絶対しないよなあってこと時々ありますよ」と言われたことがある。
その時はかちんときたので「じゃかましいわい。日本にいる外国人にそんなこといわれたくないわい」と言ってごまかしたが、確かに思い当たる節はいくつかある。
二つの文化をもつということは、時にはもう一つの文化を否定しなければならないから複雑である。だからそういう打消しの意味で、一方の文化とか、考えを強く主張するのかもしれない。
話は少し変わるが、他民族との間に生まれた子供は、日本では複雑な環境におかれる。
なぜならアメリカのように、自分がアメリカ国民であることと、民族は違うという考え方ではなく、民族と国民は同じであるからだ、われわれはその間で葛藤する。
しかしアメリカの場合は日本人であることが、生まれつきであるというような考え方はなく、アメリカ国家に属するものがアメリカ人と言うことから、アメリカ国民であることの国家にたいする責任は大きい。
兵役で国のために、イラク戦争に見られるように、戦争に派兵されることがあるように、アメリカ国家に時には武器をとってまでしても、忠誠を誓わなければならないからである。
私の恩師の娘さんが日本で生まれた日本人なのだが、もうこっちに何十年もすんでいるので、アメリカの国籍を所得するためにパスポートを申請したそうである。
しかしあることを理由に却下されたそうである。
もう何十年もこっちにすんで結婚もしているのにと思うのだが、アメリカ国籍が取れなかったその理由と言うのが「あなたはアメリカのために武器がとれるか」ということを聞かれた時に「ノー」と答えたからだそうである。
ただそれだけの理由であるが、国民になるということは、国のために忠誠を誓うことほかならない、それがあなたはアメリカのために戦うことができるかである。
しかし今の日本にこういうアイデンティティがもてるだろうか。
はっきり言ってこのアイデンティティを持つということは、軍隊をもつということとかかわっている。だからとうてい日本にはそういうものがもてない、だから天皇制なのである。
実際われわれはこの天皇制と言う名のもとに日本人であること、そして日本国民であるということが保障されているのだが、はたして今の日本人がこれらのものをこわして、新日本人と言う考えが構築され、その名の元に国家が機能していくかというと、軍隊をもてない日本人はできないといえるだろう。
3年ぐらい前に香港のエリートと話したことがある。
ほとんどオフレコ的なはなしであるが、イギリスや欧米の文化生活を十分享受してきた彼ら彼女らにとって、中国は異国でもあるらしく、正直、干渉されたくはない、独立してもいいというようなことを言っていたのだが、それができない。なぜできないかというと、軍隊などもてないからだと言っていた。
私は天皇制を否定するグループとは意見はあわないし、右翼でもない、しかし現実問題として、軍隊をもてない日本にとって、この天皇制は、日本人のアイデンティティと言うよりも、日本人であることを保障していくためのひとつの選択かもしれない。
私たちの考えでは、この日本が単一国家であるという強い考えを持ち、システムの中にあるのならば、自分たちの本当のアイデンティティというものを見出すことは難しいかもしれない。
だから私は、そういう他民族の間に生まれてきた人間には、留学することを勧めている。
日本でもどこでもそうであるが、単一民族国家であるならば、われわれのような存在は、本当にうけいれられているのだろうかわからないし、自分が本当に何者かわからないだろう。
これはあるアジア人の父を持つ人間が、高校生の時に自分の父はアジア人であることを友達に明かしたそうであるが、その時友達は顔が同じだから気にするなと言ったそうだが、それはなぐさめのことばにもならない。
私も向こうの人間にイルチェ(日本製)と言われたことがあるが、実にそれは排他的な言葉であり、単一民族であるから言える言葉だ。
しかし私はこうだから日本はだめだ、だめだから外国に出て行けと言うつもりはさらさらない。
日本は素晴らしい、日本人は優秀である。そのことを逆に外国にでたら分かることが多い。
だから言いたいことは、こんな小さい国で誰も自分のことを分かってくれないと言うよりも、外に出て行って確かめてくればいい、そういうかたちで自分を受け入れてくれる人間と必ず出会うことができるし、外国にいけば日本人のよさがわかる。
実際私も恩師である日本人から、その日本人の素晴らしさを学んだし、この方に出会った時、自分に日本人の血が流れていることに、誇りをもてたし、そういう出会いが必ずある。
そういう出会いをするために、自分の殻に閉じこもらずに、積極的にかかわっていくのである。
そういう体験をして、さらに日本と言う国に誇りがもてれば、この日本に生まれたこと自体を感謝できるようになると思っている。