イグナーツ・フランツルの交響曲第５番ハ長調を聴く

今回取り上げるのは、1736年生まれのフランツルが、
作曲した交響曲第５番ハ長調である。
この作品は1775年に出版されている。
彼はマンハイム生まれで、宮廷管弦楽団に入り、
ヴァイオリニストとして活躍した。
今回聴いたＣＤはコンチェルト・ケルンの演奏による。
第一楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、
弦楽器による優雅で生き生きとした主題で始まる。
もう一つの主題はフラウト・トラヴェルソが奏でられる。
この提示部が繰り返されたあと、短い展開部に入り、
最初の二つの主題が繰り返されて最後は力強く終わる。
第二楽章アンダンテは、ゆったりとした弦楽器の旋律で始まる。
優雅に流れていく旋律に身を任せるなか、穏やかに終わる。
第三楽章プレストは、弦楽器の明るく軽快な旋律で始まり、
ホルンやフラウト・トラヴェルソが絡んで華やかである。
最後は盛り上がった中で、颯爽とした感じで終わる。