そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

そりゃアメリカに寛容さがないからさ

2007-01-09 | アフリカ

Us_navy_vessels_have_been_deployed_01 アメリカがまた「アルカイダ」がここにいるとして、ソマリアの南部の片田舎の町バデルの建物を空爆した。アメリカは、ここのがアルカイダの拠点である証拠をつかんだと発表している。1998年のケニヤとタンザニアのアメリカ大使館同時爆発の拠点だとも言っている。

今更なんだと思うが、こんな小さな村の建物をミサイル空爆するアメリカは、狂気の沙汰としか思えない。チーズを切るために巨大なチェーンソウを使うようなものである。

小さな町のちょっとした建物は半面を破壊されて失くしてしまって、道などには大きな穴があいて、空爆のすさまじさを語っている。

ソマリア沖には、アメリカの空母が常駐の状態にある。世界中が見守る中、大量兵器がUs_navy_vessels_have_been_deployed あったとイラクを攻撃し、侵略したアメリカのこの手の情報が正確でないことは、はっきりしている。

ソマリアのアメリカ傀儡政権のユスフ大統領はアメリカに攻撃の権利があると表明した。さぞかしこんな便利な政府を世界各地にアメリカは欲しいことであろう。

ご多分にもれず、今までのアメリカの攻撃同様に、爆撃跡からは子供を含む多くの人たちと家畜が殺された。アメリカのソマリア攻撃は1994年以来である。アメリカに他国を攻撃する理由がどうしてあるのか分からないが、アメリカが攻撃される理由はあることを理解するべきでないだろうか。

中東のことは中東に、アフリカのことはアフリカに任せる寛容がアメリカにはない。お前の旦那は問題があると、根拠のなかった理由で土足で他人のうちに入り込んできて、何もかも破壊してしまう行為をアメリカはいつまで続けるつもりであるのか。中間選挙はなんだったのか? それでもアメリカは、イラクに増兵するつもりらしい。

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そりゃ温暖化は危機ではないだろ

2007-01-08 | 気候変動

昨日までは、雨交じりの雪というか霙というべきかで、この地方は冬の白い美しさでなくなっていた。今日は爆弾低気圧とか言う台風並みの低気圧が荒れ狂っている。

雪の降らなかったスキー場では、つい先日神主を呼んで雪乞いをやっていた。そのスキPhoto_64 ー場がこの大雪と風で遭難者が、この爆弾低気圧で相次いでいるという。なんともこっけいな話であるが、異常気象こそが温暖化の真の姿である。

私たちの住む、根室地方で酪農が盛んなのは、冷涼な気候のため草しか採ることができないからに他ならない。ところが、地球が全体に暖かくなれば、われわれのような北国では、換金作物ができるから歓迎する向きもなくはない。

温暖化になれば、このあたりでも米が収穫できるようになるのであれば、土地だけは広いので、大いに歓迎するべきだと思ってみた。が、温暖化に実体は、単に気温が上昇することではなく、異常気象になるということのほうがむしろ、温暖化の本質なのである。今回の爆弾低気圧などのその一例ではないだろうか。

「環境保護して地球を救ういましょう」などのスローガンを良く見るが、地球の気温の変動は現在の温暖化をはるかに上回る規模で、無数に繰り返されてきた。それが地球自身の息吹であり、地球の鼓動である。

温暖化は地球の危機ではない。地球に現在住んでいる人類などにとっての危機なのである。思い上がった人類への戒めでもある。

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日本の畜産はどうなるの?

2007-01-07 | 格差社会

日本経済は、いざなみ景気を追い越した状況にあるそうである。特定の大企業が好景気Photo_62 であるようだが、人件費には見返りがなく、一般庶民まで回ってきていない。

それに、地方は破綻する自治体がでるほどの状況になっている。地方の経済を主に支える一次産業の林業、漁業、農業が疲弊している。景気がいいのは特定の地域でしかない。

ところで、日本の畜産は今後かなり厳しい局面が予測される。最大の問題は、畜産の大型化を支えてきた、安価な穀物(主にトウモロコシ)の価格が上昇することである。長期的には、人口増加と食糧問題であるが、短期的には農地の減少とエタノール生産による、畜産部門への圧迫がある。

大型化した畜産の環境問題が深刻化することと、大型化による家畜への動物としての扱いが問われることになるだろう(家畜福祉)。この双方を克服するためるには、大型化を見直すしかない。人間が目の行き届く範囲で、家畜を飼養するべきであり、糞尿を農地に還元できる範囲の頭数に制限するべきであろう。

こうした飼養形態は市場経済に馴染まないが、本来の畜産のあり方に戻るともいえるのである。生産効率のみの追求は、畜産価格を抑えて消費者に貢献していると、実情を知らない経済学者は胸を張るが、価格だけが経済なら経済学は無用のものである。

消費者は、価格を機軸に商品を選択するが、食料に限ってはそのようなことがってはならない。家畜の健康、飼料生産の環境問題、畜舎環境周辺の環境汚染などを考慮してこそ、真の畜産製品を生産するといえるのでないか。

昨年度、北海道の酪農家の収支はここ数年になく悪化の状況にある。

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平和憲法の何が悪い

2007-01-05 | 安倍晋三

安倍首相は新年の挨拶で、憲法改正を参議院選挙の争点にあげた。この坊ちゃん首相Photo_61は、就任以来従前の発言に蓋をしている感があるが、憲法については改正する発言してはばからない。民主党が完全な護 憲正当でないことを見越しての発言だと思われる。

世界にほとんど唯一と思われる「軍事力」を持たないとする、平和憲法をもう古いから、占領軍に押し付けられたという、二つの根拠で平和憲法をなくそうというのである。

占領軍に押し付けられたものであるというのは、決定権がアメリカにあっただけのことである。実際にはかなり日本の学者や、第1次世界大戦後の再軍備への反省点などを盛り込んだ、国際連盟の考え方が生かされている。日本も国際連盟の常任理事国であったし、ドイツなどの再軍備が教訓化されたものである。

もう一つ、平和憲法のどこが古くなったのであろうか。古い方が良いものが無数にある。古くなったのは、軍事力がないと国家として成り立たないと思うほうが、よっぽど古い考えである。平和が古い考え方だとでもいうのであろうか。

North_korea_has_finally_moved_ahead_with_3 それにしても厄介なのは、北朝鮮という国民を飢えさせてまで核兵器を持つ隣国の存在である。改憲派にとってはまことにありがたい存在である。「北朝鮮が攻めてきたらどうする」というフレーズは国民に判り易い。北朝鮮に持続的な戦闘能力などないことは、ちょっと分析すれば判ることである。北朝鮮は、自分たちの行動が隣国の軍事力補強に利用されていることに気がつかないのであろうか。厄介な国である。

本当は、平和憲法をその精神通り運用していれば、北朝鮮も決してこんなことはしなかっただろうし、もし今回のようなことを行なったとしても、仲介ができる立場を持てたはずである。他の国の紛争にしても、国連が大きな力を持てなくなった今だからこそ、中立あるいは軍事力を持たない平和の立場から発言力を高めることができたはずである。

世界有数の軍事力を持ち、先の戦争を賛美する靖国神社に参拝する首脳を持つ現状ではそれはかなわないことである。こうした連中にとってこそ、平和憲法が邪魔なのである。

平和憲法下でも現在程度の軍事力は持つことができるし、戦闘を一度も行なってはいないのは、この平和憲法のおかげである。日本の平和憲法が危機に立たされている。

平和憲法のどこが悪い!

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食糧問題をもっと深刻に

2007-01-03 | イラク

Arlingtonwest2 イラクの元大統領フセインがほとんどリンチとも言えるような処刑をされた。アメリカ兵の死者はついに3000名を超えた。9.11の死亡者を上回ったが、やめる気配などない。イラク側はすでに16万人以上の死者をカウントしている。新しい年が明けたが、深刻な状況はさらに深くなったように見える。

さらにアメリカは兵略を増強することでこれを乗り切るつもりらしい。フセイン処刑の時の、フセインと処刑者のやり取りを、アルジャジーラがネットで公開したが、撮影者を特定して何の問題を解決しようとするのかわからない。ことの本質を大きく逸脱している。

日本は少子化対策に奔走しているようであるが、世界的に見た場合(本当の意味でのグItaly_fashion_industry_to_fight_anorexiaローバルな視点で)、飽食国家の人口が減るのは歓迎されるべきではないか。わずか50年前には25億の人口がいまや62億ほどになっている。人口増加の最大の問題は、食糧問題でありほぼ平行して環境問題が深刻さを増すことになる。

肥満を恐れるあまり、食べ物を拒否する飽食国家 の哀れな、拒食症は食物廃棄と同じように象徴的な矛盾結果であろう。

食糧問題と、人口問題それに環境問題はほぼ同時に進行すると思われていたが、ここに来て環境問題が抜きん出てきた感がある。水の枯渇や汚染、温暖化による収穫量の減少や不安定、貧国の児童労働や農地の喪失、絶滅危惧種の拡大、穀物の価格上昇による貧国への負荷の増大など、すべてが同じ根を持っている。

Food_from_cloned_animals_safe_to_eat_say だから、バイオ燃料に穀物を回したり、遺伝子組み換え植物やクローン家畜技術を開発するのはいかにも短絡的である。イラク問題を、フセイン処刑の動画を盗撮して人物を探す行為と同等に、低レベルなことである。食糧問題は、富める国が考えている以上に深刻な問題となっている。

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「不合理ゆえに吾信ず」とは

2007-01-02 | 埴谷雄高

埴谷雄高を40年ぶりに取り組んでみた。自分なりに、いまだに課題として胸のどこかにつ02_6 かえていたものである。青春時代の熱いものを今一度、その姿を確認したいと取り組んで04 みたのである。

読み返してみると、かなり困難な作業であった。何処かに忘れてたものがいまだに見つからないでいる。

それにしても埴谷の著書の一つに「不合理ゆえに吾信ず」というのがあるが、現代はまったく異なる方向に進んでいる。現代はいわば、なんと合理的、効率を求める、排除の論理が先行するばかりである。すべてが効率を機軸に回転している。

人の行為そのものが、本来不合理である。直線や円は存在しないが、直線のなんと合理的で論理的なことであるか。埴谷のように、非現実の実在を、営利を求められて効率化した法人の国立大学が受け入れることはない。非効率や、何の意味もないような基礎物理学などが疎んじられる世の中は、根無し草のようである。

埴谷雄高が取り組んだ未完の生涯小説「死霊」は、彼に幾年の生命を与えても完成することはなかったであろう。彼の主題となっている「自動律の不快」とは、自分が自分であることの排除である。実体を疑う存在を虚体とする矛盾こそ、思考の原点である。

父に陽明学者を持つ、武士の沽券を失わない毅然たる存在が、埴谷雄高である。もう少し時間がかかる。いや、生涯未解決の矛盾の中から脱し切れにかもしれない。彼の真髄にいずれの日か迫りたいと思っている新年である。

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羅臼港

春誓い羅臼港