そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

米韓軍事演習の中止から始まる南北融和、文大統領の本気度を信じたい

2018-06-20 | 国際・政治

韓国国防部は昨日(19日)韓米軍当局が定例の合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)の中止を発表したことに対して、北朝鮮の「相応の措置を期待する」と述べている。UFGの中止により米韓連合防衛態勢に問題が生じるのではないかとの質問に対し、「米韓の連合防衛にはわずかの支障もなく韓米が着実に準備を進めており、今後もそうだ」とした上で、「合同演習の中止に応じた北朝鮮の何らかの措置があると期待している」と述べた。
米韓の合同演習停止による文寅在大統領の南北和平への本気度が見て取れる。
トランプは12日の朝米首脳会談後の記者会見で、金正恩がミサイルエンジンの試験場閉鎖を約束したと述べているが、北朝鮮がUFGの中止に見合う措置としてはミサイルエンジン実験場を廃棄する可能性が考えられる。韓国はUFGを中止した理由について「朝米・南北対話の平和ムードを引き続き維持するのに寄与するための措置だ」と説明している。一方、韓国は北朝鮮が非核化措置と朝米対話に誠意を見せない場合、合同演習を再開するとの考えも示している。
それでも一向にかまわない。これまでの対立のいがみ合う外交関係は、互いをヒールに仕立て上げることで、自国の正当性を主張するのである。何かにつけても、「お前が先にやれ」「あなたが先にやれば私たちもやる」という関係である。どちらかが先に譲歩する、あるいは相互が同時に譲歩しなければ、対立は解消しない。国家と言っても国力には大きな差がある。米朝なら2000倍近い経済力に差がある。大きな国家の方から譲歩を前提の交渉をしなければ、和平などできるわけがない。そのことを指示してくれるのが、日本国憲法である。
日本は朝鮮半島の南北に分断された現状に大きく関わってきている。もちろん中国やソビエトそれにアメリカも、韓国の分断に大きく関与してはいるが、その素地を作り出したのが日本である。安倍晋三のような経済制裁一本やりの力の政策では、元々朝鮮民族が抱いている不信を増大させるだけである。
南北会談後の文寅在大統領の支持率が70%を超え、今月の地方選挙で与党は圧倒的勝利をしている。分断民族の感情を、イデオロギーやましてや危機を煽り政権保持に利用するようでは、和平などありえない。

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村山談話を宣言へ (ノブ)
2018-06-22 13:18:27
1995年8月 時の総理大臣は国際社会に向けて敗戦国日本の平和への意思表明をした。しかしこれは日本国の正式な謝罪・詫びではなく総理大臣の談話、つまり茶のみ話で終わらせしまった。当時の総理には相当の圧力がかかったのだろうが談話の形で締めた点は村山さんの老練な技だと思う。
翻って、安倍晋三はこの村山談話の意思を踏襲すると言ってはいるものの腹の底は否定の鍋が煮え滾っているのだろう。この安倍のもとでの朝鮮半島の和平構築支援は無理である。ましてや日本人拉致問題は国際的には無関心に等しい。
日本の識者もマスコミも拉致解決と非核化にしか目が向いていない状況は悲しい限りだが、今一度村山談話を思い出し国際社会に向かってはっきりと第二次大戦の謝罪表明を打ち出すべきだ。とくに南北朝鮮と中国には直接足を運べ。
第二次大戦の傷が21世紀の今も延々と続いている事は異状である。文寅在大統領が切り出した南北和解の後押しをするのは日本しか出来ない仕事のはず。

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