このところ北朝鮮が韓国に対して、極めて高姿勢である。ほとんど絶縁状態である。この20年ほどで、南北関係は最悪の状況であ。
金正日は李明博大統領が嫌いである。韓国政府は戦闘的ではないが、原則を貫くと今までの北朝鮮のわがままを容認しない姿勢が気に食わないのであろう。開城の工業団地から大量の労働者を追い出した。これだけで200億円ほどの損失と思われる。
1月16日には、人民軍総参謀本部長が自ら、西海(黄海)での国境線について妥協をしないと、テレ部報道を行った。異例のことだそうである。
韓国政府これまで、風船ビラを北に向けて飛ばしていたが、北を刺激しないようにと中止した。ところが、民間の脱北者を中心とした団体が、もっと性能アップした風船ビラを飛ばし始めたのである。これが結構効果がある。
風船ビラには、韓国の現状や金正日のスキャンダルなどを報じたものである。中にはドル札まで入れたものまである。時間をおいてビラが間断にまかれるように配慮されている、極めて高性能のものである。
ところで、北朝鮮に関する最大の問題は、核や拉致やミサイルなどではなく、北朝鮮国民の人権である。 食うものもなく、発言もできず、情報公開もない国家体制が一番の問題である。北の住人たちにこのようなことを促すのは、極めて正しい行為でると言える。北の国民が目覚めるのが、最も原則的な解決方法である。
金正日は相変わらずの、みっともない工作を行っている。オバマ大統領の就任に合わせて、自らの健在ぶりをアピールしてきた。その一方で、世襲する息子のがさネタを垂れ流して、見事のその存在感を誇示している。世襲が社会主義体制か?
北朝鮮の最大の問題は、金正日体制にある。このことは衆目の一致するところである。ブッシュのように攻め入るところまで考えるに値しない貧困国家であることが、皮肉にも金正日にとって救いである。
この間に、拉致問題があり北朝鮮学校の認可問題があった。
しかし、金正日は学級会の議長を演じているに過ぎない。日本では考えられないが腰巾着が議長を支え、批判意見は牢獄へ、賛成意見以外を認めない。だから隣の学級に立候補したオバマに元気な姿を見せようとしたのだと思う。
ものも言えない北朝鮮人民は自民党議員に通じるところがある気がする。