そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

小田実が亡くなった

2007-08-01 | 新自由主義

小田実が亡くなった。ベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)を、小中陽太郎や吉川勇一と作った人物の一人である。組織を持たない市民運動は、日本では初めての試みであった。組織は持たないが、目的だけははっきりしている。こうしPhoto_147 た運動は、現在彼も創立者の一人であった、「九条の会」に生かされている。

べ平連以降、日本に形を変えて様々な市民運動が出現したのも、べ平連の存在が小さくはない。反戦活動やその後の環境活動に大きな模範になったのは、べ平連運動であったと思える。

小田実は自らの肩書を、小説家と言ってはばからなかったが、彼の小説はどうも難解で粘液質の感じが強く好きにはなれなかった。彼の本質は“怒り”にあると言って良い。破天荒と思える行動力はほとんど直観によって依拠しているようであるが、行動力こそ彼の信条であった。

現在、アメリカの不法なイラク侵略に、声を荒げない日本人になってしまっている。それどころか、自衛隊を送り出すような国家に成り下がっても、大きな反対運動が起きることのなくなった日本を憂えていた。

とりわけ、阿倍政権が「改憲」を掲げて登場してから、発言を重ねてきていたがそれも3月頃からなくなって、暗示ちたところである。彼の視点は、底辺に根差した庶民の目を失うことのない視点を持ち続けた。

日本に、市民運動の規範を残した活動家小田実氏の冥福を祈りたい。

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