
上海協力機構:SCO (Shanghai Cooperation Organisation) の首脳会議が8月31日に中国・天津で開幕された。プーチンロシア大統領やインドのモディ首相も天津入りし、加盟10カ国など関係国のほか、非加盟のベトナムなども加えた計20カ国以上の首脳や国際機関トップが出席して過去最大規模である。
習近平中国の国家主席は持論の「人類運命共同体」の理念を訴えることで、保護主義的な経済政策に傾倒するトランプ政権と一線を画し、水kら主導するSCOの場、で多国間主義を進める「大国」としての役割を強調している。
習近平は明らかに、トランプのアメリカファーストに対峙し、同調国を増やす一方である。トランプは連帯しなければならないEU諸国さえ敵に回す、関税旋風による対立をおこしている。
トランプのアメリカファーストは四面楚歌の状態にある。
中国外務省の馬朝旭次官は29日の記者会見で、人類運命共同体の構築について「一部の西側諸国が誇る『普遍的価値』を超越し、より良い世界を築くための最大公約数を形成するものだ」と強調した。
30日から31日にかけて国連のグテレス事務総長や各国の首脳と会談した習近平も、「運命共同体」構築の重要性を繰り返した。
こうして、トランプのアメリカは同盟国内でも離反国を産む一方、関税の強化を下げない、むしろ恫喝さえ使おうとしている。
プーチンはSCOの場所を使って、ウクライナ寄りの国々を減らすよう動いているかに見える。
これによって、時期はもちろんのこと場所さえまだ決められない、プーチンとゼレンスキーの会談にトランプが出席するとする会議は、事実上とん挫しているといえる。
外交経験のないトランプは、関税と言う恫喝で世界を震撼してはみたが、日本以外何処もついてこない。