そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

辺野古基地建設と大阪・関西万博開催がこの国を破壊させてゆく

2023-10-03 | 岸田文雄

沖縄県の辺野古基地建設に大阪府の大阪・関西万博が酷似してきた。先ずは大阪万博であるが、2025年開催予定であるのにAタイプ(参加各国が自前で建設する )のパビリオンが基本計画はもとより建設業者が全く決まっていない。
大阪の吉村知事は建設費の高騰を理由に掲げているが、万博開催決定の頃から進行する円安で、現実にはその真逆なのである。私財の高騰や人件費の高騰などが1.5倍の試算もあるが、負担者は円安で十分カバーできる金額である。
もっとも大きな要因は、建設業者がためらっていることである。例えば、1本しかない道路などアクセスの悪さなどインフラ未整備と、テロ対策が急に持ち上がりためらっているのであるが、経産省は事業撤退の保険料を国がかなりの部分を負担するとまで言いだしている。加えて浮上した軟弱地盤のため二の足を踏んでいることも大きい。
今年4月10日の統一地方選挙までは、建設遅れを隠し通して、維新は全国的に躍進した。不都合なことは黙って選挙をやるのは、安倍晋三に学んだか。
ここの埋め立て地、夢洲は万博後はカジノ建設を予定しているが、恒久施設のための軟弱基盤に対する地震対策が急浮上するありさまである。
開催意味さえ判然としていないばかりか、建設費のとりあえずの倍増の2300億円を明かにしているが、その金額を信じる国民はいない。3000億円など超えるのは目に見えている。
いずれ国が負担することになるだろうが、60%程度しか国民の支持がないのに、抜け抜けと赤字国家が負担すると頼みこむ神経が理解できない。
万博が成功すれば大阪維新の会の功績と彼らは騒ぎたてるであろうが、上手く行かなければ国の責任と言いだすに決まっている。まだ建設がほとんど見えていない現在だから、中止するにはもってこいである。

辺野古基地はあと何年で完成するかは全く不明である。軟地の埋め立ては、沖縄県が設計変更を承認しなかったが、これに対し国が沖縄県を訴えるという禁じ手を使ってきた。最高裁で国は勝利したが期限の今日まで、デニー玉城知事は期限内に承認の判断は困難として認めていない。
大浦湾側は急速に深くなり、ジュゴンも生息できる多くの動植物が生きる生物多様性の見本のようなところである。それを軍事基地建設のために埋め立てるのであるが、環境が拒否しているかのような感すらある。
面積は現埋め立て地(緑色)の面積で3倍(黄色)あるが埋め立て容積は不明である。政府の試算では12年を見込んでいるようである。
軍事兵器は日進月歩である。12年先に仮に完成しても、現兵器のために建設される辺野古基地は、進歩したアメリカ兵器は使うことすら出来ないのではないかと思われる。ドローンのような小火器が大量に使われるようでは、完成しても何の役にも立たない。
大阪万博は終われば施設は壊されてしまう。新たにカジノを建設するのである。オリンピック施設は負の財産になろうが、残されるのと大違いである。
辺野古基地と大阪・関西万博は、政治家がメンツをかけて建設したところで、廃墟施設か使用不可施設になることが決まっている。
債務不良の赤字国家日本にそんな余裕などあるはずもない。日本は高齢化や少子化で減衰するだけではなく、こうした不要な巨大施設がこの国を壊していくのである。


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