そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ブラックアウトによる酪農家の損害は誰が負うのだ

2018-10-07 | マイペース酪農
北海道の大手の小売店コープさっぽろが、胆振東部地震による大規模停電で発生した損害の賠償を北海道電力に請求することを決めた。食品廃棄の損害は9億6千万円に達しているというのである。驚いたことに、北電への賠償請求を決めたのは、コープさっぽろが初めてであるという事である。
損害は酪農分野でも起きている。停電対応にはほぼ次のように分離される。

A、自家発電設備がなく全く搾乳できなかった農家
B、昨日のコメントにあるようにしっかりと自家発電で搾乳できた農家
C、何とか無理にでも搾乳して乳房炎を多発させた農家

北海道の生乳は、ほぼすべてホクレンが集荷して各乳業会社の販売している。一元集荷多元販売というシステムである。多くの乳業会社は自家発電施設がなく、生乳ん搬入すらできなかった。Bの農家ように搾乳ができても乳業会社が受け付けてくれない。搾乳した生乳は乳業会社が受け入れるまで、多くは2日間廃棄した。その損害はいったい誰が保証するのかという事である。
Aの農家は、ほぼ2日間搾乳できなかった。その後初回の異常乳を含めた2回分から4回分(通常は1日に回搾乳すす)を出荷できなかった。その損害は、農家に背金がない。誰が保証してくれるのであろうか。一元集荷のホクレンに責任はあろう。集荷を拒否する結果になった乳業会社にも責任はある。
A、Bの農家には何の瑕疵もなく、誰が保証するかは判然としないが、責任を農家に押し付けてはならない。農家には、乳房炎などの不良牛乳が出た場合や、牛に事故が起きた場合は、自らが責任を負っている。企業側も、間断なく電気を販売したり、生乳を集荷し乳業に振り分けたりとする責任がある。損失補てんが企業の義務であろう。
Cの農家の場合は、治療費用と廃用になった牛の補償は微妙である。酪農家側にも一端の責任がある。停電がなかったり長引いたことは、企業側にも責任がるというものである。C農家の生乳廃棄分と治療後の出荷停止期間の廃棄も馬鹿にならない。

いずれの農家に対しても、廃棄を農家に命じた一元集荷のホクレンに責任がある。しかし、それは生産者の負担でもある。北電は乳業会社に対して責任を負わなければならないが、自家発電施設を所有し稼働していた乳業会社もあって、生乳を受け入れていた工場もある。受け入れを拒否した乳業会社にも責任はある。
何よりも、北電は農家に対して乳業会社に対してホクレンに対して、責任を負わなければならない。
それにしても、一元集荷のホクレン以外の本州の乳業会社、MMJに出荷していた農家の多くは自家発電施設を所有しており、実害が全くなかったのをホクレンは教訓とするべきである。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-01-06 20:10:11
今日、話したものですが、凄く気分の悪い思いをして帰りました。

おたくらの考え方は知らないが、人間的に話したくないです。
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Unknown (Unknown)
2018-10-07 21:21:26
このブログを書いてる人間はバカだな。
誤変換だらけで読み返しもしない。
返信する
Unknown (Unknown)
2018-10-07 17:47:19
↑の方の言う通り。
MMJの本質もわからないような人間にとやかく言う資格なんて無い。
自分の気に入らないコメントは尽く削除するようなブログ主は最低。
酪農家だけが苦しんだのではない。
北海道内では未だに苦しんでいる人達がいるのだ。
全て自分で対処せねばならないのだ。
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Unknown (Unknown)
2018-10-07 14:14:54
https://hq-improve.com/responsibility/
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