そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

倍額にするとする金だけ論議の武器購入は天井知らずとなる

2022-06-20 | 平和憲法
防衛予算はGDP1%以内という与野党の合意は、安倍晋三が2019~2023年度の中期防衛力整備計画(三一中期防)で、反故にされてしまっている。
防衛庁を防衛省に2007年に格上げしたが、野党のはずの民主党の賛成で行われた。防衛庁は防衛”省”に格上げする時に、「シビリアンコントロール、専守防衛、節度ある防衛力の整備、海外派兵の禁止、非核三原則、軍事大国にならない」を掲げて今までと変わりませんよと言っていた。だったら防衛庁のままでよかったはずだが、今ではお笑い種でもある。
自民党はいつも同じ騙しの手口を使う。自衛隊を憲法に明記しても何も変わりませんよと言う。だったらわざわざ明記することなどない。国鉄民営化で自民党は、赤字路線なんか切りませんよと言っていたが、今ではうそぴょんである。
それは武器・兵器(今ではお得意の言いかえ”防衛装備品”と呼ばせている)購入についても同じである。日本はアメリカからの兵器購入することになっていて、それはFMS(「Foreign Military Sales」即ち「対外有償軍事援助」と訳されている)方式と呼ばれるものである。つまり、金額はアメリカ軍事企業の言いなりで値切れない、前金で一回払いで、メインテナンスも修理も日本でしてはならない。こりゃ有り難いものである。アメリカの軍事産業はこれほどありがたいことはない。そのために、その為予算を越えたものはローンの未払として累積されることになる。
いわばリボ払いである。先送りにされた金額は累積され、謝金の支払いとなる。

 このFMS調達額が第二次安倍晋三登場以後増え続け、日本の防衛予算総額を押し上げている。高度な兵器を購入するためだけではなく、アメリカが吹っ掛けた価格を交渉することなく受け入れるからである。オスプレイはイスラエルンほぼ倍額で購入し、中止になったイージスアショアは3倍近い価格で買うことになっていた。しかもメインテナンスも修理も、日本は一切手出しは出来ない。
コロナ禍で世界は一斉に軍事予算を削ってコロナ対策にあてた。日本は増やす一方であったが、今度はロシアのウクライナ侵略を口実に、中身の検討すらなく金額の倍増を自民党は打ち出した。理由に挙げたのが、EU諸国がGDPの2%であることを掲げた。いいとこどりの良い加減なご都合主義である。
軍事増強すれば、周辺国は強く反発することになる。日本が強く反発しているように。国家が戦力を競うばかりの論理を、安全保障という言葉で包んで軍事増強をする。
安倍晋三は世界を俯瞰するとか言って、金をばら撒いて来たが、中国と韓国には足すら向けなかった。無視された北朝鮮は核とミサイル開発に手を出した。北朝鮮は暴発国家も知れないが、決して侵略国家などではない。先人の苦労を台無しにして中国に良いようにされた。これこそが安倍晋三の思うつぼである。
戦争は軍事増強によって引き起こされるものである。日本国憲法の理念が今こそ求められるというものである。
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