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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

八ッ場ダムが東京を救ったという出鱈目

2019-10-22 | 環境保護と循環

利根川支流に作られた、民主党政権が待ったをかけたことで名をはせた、八ッ場ダムの基本構想は1957年に作成されている9千万㎥という巨大なダムである。八ッ場ダムの開業は2020年春の予定である。
今回の台風19号で満杯になったが、これが流出していれば10兆円の被害が起きた。民主党政権が崩壊して良かった良かったという風評がなされている。八ッ場ダムが水害を防いだというのである。ダムは来年の開業に向けて、安全の確認や器機の状況などの点検に湛水を始めたばかりであった。だから水害になるかもしれなかった地域を救ったというのである。
この言い回しはおかしいく、一方的である。つまりこのダムが使われていれば、かなりの量が放水されたことになったであると思われる。たまたま使用以前であったに過ぎないのである。治水にこれだけ巨大であれば今後とも大きな意味を持つであろうが、それを政治的判断に置き換えるのは恣意的である。
50年経っても完成しないダム計画と、巨大化する施設と予算とその決定機構に不透明さと政治的偏りがあるからである。こうした論議は、100年に1度に耐えられたと世論でばかりいて、毎年起きる洪水の異常を覆い隠すことになる。100年に一度などは空論しすぎない。60年前ならいざ知らずこれから先も、ダムが”ほぼ毎年起きる100年に一度”の災害に役立るかどうか疑問の残るところである。治水対策を金がかかり、環境破壊をおこし、寿命が必ずある、政治家がお好みの利権が絡みあうダムに委ねるのはどう考えてもおかしい。幸い世は少子高齢化社会である。宅整備などに取り組み、滞水地域を広く設けるなどに対策こそが求められる。
コメント (3)
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