そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「原子炉時限爆弾」を読む

2011-05-23 | 原発と再生可能エネルギー

 広瀬隆氏の「原子炉時限爆弾」(ダイヤモンド社刊)を読んだ。原子力発電の危険性を、多角的論じ警告した本である。本書が昨年8月に発行されていることの意__2 味は大きい。

 広瀬氏の指摘の殆どが的中している。震災の発生の確率規模そして津波と、かなり正確に予測してる。

 しかも彼の地震による被害の対象は、浜岡原発であって福島ではないのである。昨年の時点では、広瀬氏は福島は地震予測、ゼロの資料を採用しているからである。

 簡単に言えば、日本列島の原発は地震発生の確率ゼロなどはあり得ないことなのである。広瀬氏は、優秀な科学者ではあるが地震の専門家ではない。門外漢の広瀬氏ですら簡単に、そしてこれほどまでに的確に予測した、震災を推進派のクロウトは「想定外」と呼ぶ。

 大陸を動かす大きな、プレートテクニクスの理論を国は認めようとはしなかった。中部電力は、偶然に建設した御前崎の地下構造に無知なまま今日至り、浜岡原発の耐震性を誇大宣伝し続けていた。

 更に、今日稼働する原発の事故ばかりが論じられているが、必ずでる放射性廃棄物の処理の問題は、未解決のままである。本書の指摘は、殆どあらゆる面で、今回の東日本大震災による、原発事故を言い当てているのである。

 その他、MOXの矛盾を指摘し、もんじゅの破綻するのは時間の問題と断じている。原発が特定の学者たちによって作られ、支え合った虚構であること、プルトニュウムに固執する原子力産業の異常な姿。今回の事故でそれらが、想定され警告していたことを我々は知らなければならない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港