原発では、稼働中の事故が大きく取り上げられている。安全な稼働、震災に強い原発があればそれでいいの言った雰囲気さえある。
確かに、日本のような地震大国でなければそれも可能であ るかもしれない。上手く核稼働させれば何とかなる可能性もなくはない。
しかし、核融合反応の結果生産される放射車性廃棄物、死の灰の処理はほとんど永久に不可能であることに変わりない。死の灰は無害にも出来なければ、生産をしないようにすることも出来ない。
死の灰の処理は驚いたことに、1993年に禁止されるまでは、海上投棄が一般的であった。原発稼働や原爆生産でできた、死の灰はドラム缶に入れて海上にどの国も投棄していたのである。
1993年と言えばつい最近であるが、それ以降陸上の地下に埋蔵することが一般的となった。しかし、驚くことに海上投棄は船からすることが禁じられただけである。陸上からの投棄は現在でも許されているのである。先日東電も、海上にたれ流していた。
先日、驚くべきドキュメント番組が深夜、BSで放送されていた。フランスの製作であったが、原発大国のフランスからロシアに死の灰は運ばれているのである。
地下深くに驚くような施設が建設されて、次々と死の灰が保存されている。100年はここに廃棄される。その後200年は管理される、予定になっていると言うことである。
しかし、専門家は20万年間は危険であることに変わりはないと発言している。その間に、何が起きる変わらないが、300年先のことは、その時の人が考えればいいというものであった。
日本や一部の国では、僅か1%生産されるプルトニュウムをウランと混ぜて使うことを、再利用と表現している。まるで循環させるような宣伝を行っている。人類にとって最も危険な、プルトニュウムがなくなるわけでもなく、循環することもない。
番組で知ったのであるが、クリプトン85と言う放射性ガスの処理は、ほとんどどの国も行っていないと言うのである。海上投棄された、廃棄物は動物たちに取りこまれて、食物連鎖の中で濃縮さえしているのである。
番組の最後に宇宙学者の、ユーベルリンクス氏が「未来を抵当にしている」と、警告している。地上で、人類が核融合を行うことは愚かなことである。