そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

沖縄米軍グアム移転と普天間統合

2011-05-14 | 政治と金

 世界で最も危険な空港、普天間の移転は難しく、嘉手納統合を目指すべきと、アメリカ有力3議員が提案した。同時に沖縄、更には韓国の米軍をグアムへの移転も提案している。

 有力3議員とは、レビン上院軍事委員長、同委員で共和党Photo 筆頭委員のマケイン、アジア東太平洋小委員会のウェブである。3人の提案は結局は、上院軍事員の総意として扱われる。極めて大きな意志決定と言える。北澤防衛大臣は国に意志ではないと退けている。

 内容は、市街地に囲まれた普天間の存在は極めて危険であるが、辺野古への移転は、財政的負担と時間的にも困難である。沖縄県民への負担も大きいと結論付けて、嘉手納への統合を提案している。

 これは、民主党政権発足当時に岡田外相が推進していた内容とほぼ同じである。ジョーズ前大統領補佐官も辺野古移転は、当初から考えていないと言及している。

 そこに世間知らずの鳩山が首相になって、国外移転を言いだしたが誰も取りつかなかった。ウィキリークスでも明らかにPhoto_2なったが、鳩山の周辺は誰も県外すら考えていなかった。鳩山坊ちゃまの御乱心が、基地やむなしと諦めていた沖縄県民を狂わせてしまった。対米従属主義者の官僚に、ルーピー鳩山がいいように操作された結果である。

 結局、民主党政権は鳩山の首と引き換えに、自民党合意案へ戻っただけである。これは、沖縄基地問題に対する中期的な視点すらない、県民を愚弄するものであった。

 今回の3氏の提案は、普天間の嘉手納への統合ばかりが報道されているが、沖縄県民にとって大きく見ると朗報であろう。2万8千人もの米軍とその家族をグアムへ移転させるというものであるから、悪くはない。

 アメリカはグアムもしくはテニアン諸島への移転で、財政軽減を念頭に置いている。これを拒むのは、実は日本側である。基地の重要性をいまだ、冷戦時代の発想から抜け出ていないアメリカ依存者と、基地を食い物に生きている連中である。米中接近は、こうした基地負担軽減の意味もある。

 沖縄に基地があるのは当然とする発想から抜け出なければならない。「基地をなくしてどうやって生きていく」、という質問は、「原発をなくしてそうやって生きていく」、と重ね合わすことが出来る。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港