そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ルーピーな鳩山由紀夫

2010-05-21 | 政治と金

100504 アメリカメディアに”ルーピー(Loopy)”と呼ばれ、日本では間抜けとかバカ者扱いと報道された。ルーピーとは輪のようになっていて自己完結する、そこから「現実離れしている」と訳すのが最も正しい。そうした意味で、鳩山は全くルーピーそのもので、アメリカメディアの表現は正しい。普天間、核廃絶、地球温暖化対策の3点がその典型である。

普天間基地については、ルーピーな首相は、沖縄(地元)とアメリカと与党・閣内の全てに良い返事をしたのである。オバマには、懇親会の席の片隅で、俺を信用しろとまで言ったそうである。沖縄には県外移転を明言している。自らが設置した最終期限を前に、まずアメリカに合意を求めるようである。沖縄や与党内にそれらを優先した。地元と話し合い調整していた、自民党以下の選択となる。現実離れしたルーピーな態度である。

オバマが主導する核廃絶への道であるが、唯一の被爆国として存在感を示す格好の場所としてNPT条約会議の場が現在進行中である。沖縄・長崎両市長の発言や、被爆者の発言や展示物は大いに共感を呼んでいる。日本が存在感を示す格好の場所が設置されている。例えば、非核三原則の法令化など良い例である。

にも拘らず、ルーピーな鳩山はアメリカ軍の抑止力依存を、普天間を理由に口にするようになった。アメリカの核の傘に覆われることを前提にした、核廃絶論など存在しない。オバマは、真の意味で核廃絶を願っているのではない。彼は、核兵器がテロリストに渡すのを恐れているだけである。核廃絶の総論には賛成すべきであるが、アメリカの見えすぎた腹の中を喝破する力が、抑止論を前提にするルーピー鳩山にあるはずがない。

就任早々、鳩山は日本は25%CO2を削減しますと、国連で演説をした。世界各国から大いに歓迎された。技術大国日本には、そうしたことを発言する資格も実力もあると、高く評価されるべきと思われた。しかし、その後の言動を見ていると、普天間同様に十分な下調べや対策案が用意されていたようではなかったことが、明らかになってきた。

今国会に、地球温暖化対策基本法案が提出された。専門家を導入しないで官僚にお伺いを立て、骨抜きにされた法案である。温暖化対策そのものが、経済活動を抑え込むとする前提では、従来と同じである。温暖化対策は、新たな経済活動も窓口になるとする、中長期な視点を欠いたままである。

普天間移転にしても、核廃絶や地球温暖化対策にしても、総論だけのルーピー鳩山になってしまっている。単に言行不一致と言っても良いかもしれないが、アメリカメディアの指摘は正しいようである。

コメント (2)
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