そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

核なき世界へ

2009-09-25 | 政治と金

国連のアメリカのオバマ大統領のの主宰する安保理首脳会議で、「核なき世界」の実現に向けた決議案が、全会一致で採択された。64年の歴史の中で、Obama_un「核」に限っての決議は初めてである。画期的なことである。

オバマが4月にプラハで核のない世界へ向けて演説を行った。当初は核によるテロの脅威と、維持に対する経済的負担の増大が背景にあると思っていた。そんなことはどうでもよい。その後もMD計画の見直しや、ロシアへの働きかけと積極的である。オバマがどうやら本気であることが解った。

オバマは、「米国は中心的な役割を担い、核のない世界という目的を果たしたい」と極めて積極的である。鳩山首相も、オバマの発言は世界に勇気を与えた。日本は今後も非核三原則を誓う。世界の指導者は。広島長崎を訪れ核兵器の悲惨さを心に刻んでほしい」とエールを送った。こんな発言が、アメリカ大統領が国連の場で行うとは、隔世の感がある。

もう一つ画期的なことは、北朝鮮とイランの国名を具体的に表現したことである。日本国内の国粋主義者たちは、日本も核を持つ国にならなければならないと、発言を繰り返していた。今回落選した中川昭一や、安倍晋三たちは時代の流れや国際感覚の希薄さ、それにヒューマニティーが欠けているのである。北朝鮮の核デモンストレーションは、兵力増強核武装の口実として、日本の国粋主義者にとって好都合なのである。そうした視点から平和など訪れるはずがない。

今後の動きを見なければわからないが、NPTやCTBTを高く評価している。不十分でも今ある条約であり、これらの評価と推進を宣言したことは大いに評価されることである。北朝鮮の核問題は、国際的な世論の喚起こそ最も大切であることが、今回の「核なき世界」宣言が証明したと言える。

その一方で、中国の胡錦濤首相やフランスのサルコジなどは、核兵器の98%を所有するアメリカとロシアが積極的に核廃棄をするべきと、自らの国の核については寛容な姿勢を見せている。更に、アメリカ国内ではオバマの理念が先走りしていることが不安材料である。これは温暖化環境問題と類似し、経済発展や国益を主張擦り保守主義者にとっては、あまり気の向かない課題のようである。アメリカの国内世論が保守派をどれだけ取り込めるかが、今後のオバマの動きに大きく係わるのではないだろうか。

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