そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ダム建設の本質は環境破壊と天下りと土木振興にある

2009-09-24 | 政治と金

八ッ場ダムについて今一度考えたい。これまで2度取り上げましたが、真剣なコメントもあり、アクセスが多くマスコミの本質外れの報道が余りにも多いために、001再々度取り上げたいと思います。

半世紀が過ぎ、八ッ場ダム計画は、利水・治水の面で意味がなくなっている現状にある。それでも、このダム建設を推進する人たちは利権、お金儲けとしての意味があるからである。

このダム建設に係わっているのが、8つの公益法人と13の民間事業体である。この21の団体に、国交省のお役人が46人も天下りしている。官僚の天下りの実態は今更述べるまでもないが、自らが極めて高額な給与と退職金をもらうシステムとしてここでもしっかりと機能している。

彼らが天下ってくれたおかげで、中央官庁や自民党とのつながりが得られ、情報も得られることになるのである。地方が建設業によって栄える姿は国家として異常である。本来地域を支えなければならない産業の振興が、抑圧されるからである。公共事業は内容よりも、価格で判断されるようになる。高価なものほど良いのである。

八ッ場ダムは2004年に事業内容が見直され、2100億円が一気に4600億円に上がっている。良くあることで珍しくもない。この簡単な事業拡大は、天下ったお役人が機能していることを裏付けている。このダムが建設完了の頃には、1兆円になることが簡単に予測される。

同様の事業が北海道でも少なからずある。やっと漁業関係者を説得したサルンダムなどは(530億円)などはその典型である。標津川の蛇行復元工事(49億円)も、環境回復などと言いながら何もやらず徒に引堤を作っているだけの、土木振興事業である。環境破壊以外に、何の意味もなく建設業者が潤うだけである。

マスコミは、建設が7割も進んでいると盛んに報じている。移転を余儀なくされた人たちをひたすら憐れむばかりである。こうした人たちを今後作り出さないためにも、ダム建設の中止と天下りを失くすべきなのである。

コメント (2)
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