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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ロシアは戦況の悪化を重ねるてもプーチンは敗北を認めず核の脅しと更なる戦闘拡大へ

2022-09-23 | プーチン

プーチンが何のためにウクライナ侵略を始めたかいまだに良く判っていない。ロシア支持派であってもプーチンの侵略理由は幅があり定かではない。
ウクライナ東部ルバンシク・ドネツク地域などのロシア人が、ウクライナに虐殺されている。ネオナチの極右翼がロシア人を大量虐殺しているとものべている。
大量虐殺の事実は確認されていないが、今回ウクライナが巻き返して勝利したハリキュー地域では、大量に虐殺されたロシア人が見つかっている。
プーチンは首都キーウィに最も近い、ベラルーシーから攻め入った。これで新米のコメディアンの大統領は一目散にアメリカに逃れ、首都を落とすことができると考えたに違いない思惑はすっかり外れ、兵士はままならない戦況の下で、民間人を無差別に殺害し略奪を行った。短期の戦闘を予測していたプーチンにとって大誤算である。戦線を東部に集中したが、ハリキュウ地域を兌換されて、情勢は一気にロシアにとって不利になった。
戦場の情報は錯綜するものであるが、ロシア支持派の戦況判断は数カ月すると、全く逆のことが起きていることが多い。
今回のハリキュウ地区のウクライナ軍の勝利と、戦意を失くし敗走するロシア軍の姿が本物であることを、プーチンの予備役招集で確信した。
プーチンが予備役を招集しただけではなく、囚人に恩赦を条件に募る一方、戦線離脱者や懲役の忌避者に対し厳罰を科す刑法の修正も行っている。予備役は30万人になる見込みのことである。これは部分的動員であると、プーチンは部分的を強調する。明らかにロシアは間接的に戦況の悪化を認めている。
大都市では戦争反対のデモをうけ1500人も逮捕している。国外脱出者が激増している。これまでの抗議デモと違い予備役としての戦場に送られる危機を抱いてのものといえる。
もう一つ東部の四州で住民投票を行うようである。ロシア併合を国民が希望したとしてこれまでの戦闘行為を、ロシア本土への攻撃とするためである。
プーチンは今回の侵略戦争を、”特別軍事行動”と呼んでいる。宣戦布告をしていない以上勝利も敗北もない。プーチンには撤退の意思もないようである。その焦りか、NATOへの牽制か核兵器の使用を再再度口にしたのである。
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ゴルバチョフを理解できなかったロシアの不幸

2022-09-01 | プーチン

ソ連最後の指導者だったミハイル・ゴルバチョフ元大統領が、8月30日モスクワで死去した。91歳だった。
ゴルバチョフは西側では冷戦を終わらせたと政治家と前向きに評価されるが、ロシア地域ではソビエト連邦を崩壊さ経済を最悪にした人物として悪評に包まれている。下野した後に大統領選挙に出てはみたが、1%に満たない得票であった。
ゴルバチョフは異例の若さで共産党書記長に就くと行き詰まる体制の打開に、ペレストロイカ(情報公開)とグラシノチス(情報公開)を打ち出し、社会主義体制下の計画経済の否定につながるも言える政策を打ち出した。
どこの国営農場(コルフォーズ)でも毎年上げる報告は豊作である。計画を上回る収穫しか報告に上がっては来ない。それらは国に積み上げられた数字と突合することないのである。
部署の管理責任者の共産党員が、実績を落とさないため、出世のために虚偽の報告書を上げる自己保全の結果である。やがて彼らが出世して報告について内実を知りながら、作られた”豊作”を受け入れる。こうした積み上げで国が衰退していくのである。ゴルバチョフはこれに激怒し、ペレストロイカを打ち出した。
グラスノチスはチェルノが、数日間の隠ぺい後に西側から知らされ、届く情報の貧相さからゴルバチョフが、打ち出したものである。
そして、膠着していたアフガニスタン侵略であるが、情報を公開することでさっさとゴルバチョフは兵士を引き上げさせた。この二つの対外的にも見える、ゴルバチョフの対応でソ連は崩壊した。情報を公開せず旧態とした体制維持を支えていたのが、KGB(ソ連安全保障委員会)である。国家権力のトップが書記長であることでも見られるように、ソ連は情報管理あるいは情報操作をすることで国家体制を築き維持した国家である。民主主義の原則である情報公開などは、体制としてはロシア人は受け入れることができなかったのであろう。
やがてKGB出身のプーチンが政権の座に就く。プーチンは石油や天然ガスを国有化し、裏社会や特権階級を作り上げ経済を立て直す。
結局は、ロシアは情報は権力が握り、特権階級に利権を与え、都会が潤い地方を疲弊させる体制を作り上げた。これはかなスケールは比較にならないほど小さいが、安倍晋三がやってきたこととほぼ重ねることができる。
プーチンはペレストロイカ(情報公開)とグラシノチス(情報公開)を否定することで、スターリンを越えようとする長期政権を維持するのである。
二年前にゴルバチョフは、プーチンの作り上げた現体制を憂いていた。今年のウクライナ侵略にも異を唱えていた。
ノーベル平和賞も西側の評価であり、ロシアはゴルバチョフを理解できなかったのである。人権も平和もプーチンは無縁のものででしかなかった。
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ロシアが侵略した地方の少数民族を最前線に送って、大ロシア民族の誇りもないだろう

2022-07-27 | プーチン
プーチンはウクライナ侵略を、大ロシアの再現を理由に掲げている。ロシアとベラルーシとウクライナは同じ民族で統一するとし、実質支配下に置くとのことである。
しかし、どうやら最前線で戦っているのは、少数民族や僻地地方の所得の低い人たちのようである。上図は松原氏の1930から失敬した戦死者と所得の関係を表にものであるが、所得が高い層の人達はほとんど死んでいない。
人口100万人のブリアート共和国では217人、人口250万人のダゲスタン共和国では236人も亡くなっている。これに比して人口1200万人のモスクワではたった11人である。何よりも所得が低い層の人たちは、圧倒的にに死者数が多い。この表には含まれていないとのことであるが、チェチェン共和国では最も死者が多いとのことである。
何のことはない、プーチンはロシアが侵略した地域の民族を最前線に送っているのである。戦死した場合の保障は収入に比例して支払われるようで、貧困層が死んでくれた方が国にとっては有難い。上の表ではモスクワは3倍も支払われている。戦死者がいくら増えても補償金も少ないし、少数民族で政治力が弱いから問題が大きくならない。
そして、兵士が足らなくなり地方では盛んに兵役に就くように、運動が盛んである。ロシア人地域では何の動きもないが、地方では兵士を募集している。最近は囚人も兵士を募集が及んでいる。
プーチンにはロシア人の誇りすらないといえる。
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そもそもロシアはウクライナを攻撃する倫理的根拠があるのか?

2022-07-19 | プーチン

当然のようにロシアのミサイルが飛んできて、ウクライナの町を攻撃し黒煙が上がる映像が間断なく流される。まるで日常の出来事のように、ウクライナの人達が逃げ惑い涙する。5カ月にもならんとし、我々は見慣れてしまっていないか。
そもそもロシアはウクライナの人々の命や人権や財産や資源を、奪い破壊する権利があるのか!
プーチンは平然と、内陸の民間施設を爆破して、それが軍事施設であるからと、当然のようにミサイル攻撃の正当性を理由を述べる。それがマーケットや倉庫だったりすることの方が多いが、たとそれがロシアの主張する軍事施設であっても、ロシアにそれを破壊する権利があるのか。日本国内ですら、軍事施設として利用していたから擁護する人たちもいる。ウクライナ側にしてみれば、民間施設を装って防御に回るのも当然のことと言える。
たとえその地を暴力的に奪い占領したところで、ロシアは憎しみが残った人々を治めることができるのであろうか?平定することが可能なのだろうか?
前世紀まで行われた戦争は、領土や資源を奪って戦争にかけた経費を埋めることができた。あるいは賠償金を請求して、戦争経費を賄えたものである。しかし現在は戦争の実態もブチャのように映像として残り摘発され、世界に流される。侵略者のロシアは虚偽の映像である、ウクライナのネオナチによる演出された殺害と、明らかに虚偽の言訳を流す。都合の悪い情報は国内に流さない。統制によって国内を情報過疎にすることは、ロシアも悪行であることを理解しているからに他ならない。
人類は幾万年にもわたって、この愚行を繰り返してきた。21世紀なれば発達した科学によって、人々は平和に暮らすと幼い頃信じていた。
ロシアはプーチンは戦争の結果を、侵略後の世界を想うことなく、いつまで侵略を進めるのであろうか?侵略に成功したところで、国外に917万人も脱出している。単純に経済復興すらかなうことないだろうし、賠償金だっては要求できないし、インフラを破壊して占領したところで、ロシアはこの地で何をするというのであるか。
単なる偉大なるロシア民族の沽券を守るのであれば、そんな民族意識はなくした方がよっぽど未来は明るくなる。
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和平案の出てこない妙、この戦争のもう一つの不幸

2022-07-06 | プーチン

世界中が憂えているロシア・ウクライナ戦争である。西側は懸命にウクライナを支援する。ウクライナは武器が足らないと、ゼレンスキーはあらゆる機会、考えられる全ての手段を用いて訴える。
ロシアのウクライナ侵略から一月経った頃に和平案が浮上した。半月もあれば首都キーウィを落とせると呼んでいたプーチンはウクライナの中立化、非ナチ化、非軍事化を条件にした。
これに対して、理不尽な侵略を受け首都侵攻するロシアを退け勢いづくゼレンスキーは、即時停戦とロシア軍の撤退とクリミア返還を条件にした。プーチンが絶対飲めない条件である。ロシアの不条理な侵略にゼレンスキーは西側の支援で譲らないし、プーチンはなおさらである。仲介する国も団体もない。
いくら西側が支援したところで、戦力の差は15倍ある。ロシアは当初のキーウィを諦め東部二州と旧首都の占領に切り替えて、甚大な被害を受けながらも最低条件をクリアーしそうである。
最近になって報道は一斉に、西側諸国の”ウクライナ疲れ”とか”支援疲れ”などと言い出すようになった。膠着状態に近いといえる。それでも戦いは続き、死者は増え戦費は嵩む。ロシアに至っては、経済制裁のボディーブローがそろそろ効きはじめている。ウクライナは現在の被害の復興に、国家予算の3割にもなり日本円で30兆円かかると試算している。
通常なら和平案が出てきそうであるが、3月末から半月交渉したが、消えてなくなってしまった。ウクライナの代表者たちが不明の毒を盛られたと訴えている。真贋のほどは不明である。
ウクライナ支援の西側の徹底抗戦の正義派と和平派は各国に差はあるが、和平派の方が若干多いように見える。
アメリカは兵器販売の大口を失くない。武器は大量に提供するが、血を流すのはお前たちだというのである。和平にバイデンは全く興味がない。この戦争はアメリカにとって願ってもないロシアの弱体化に加えて、大きなビジネスチャンスでもある。
和平に取り組むおせっかいな国や団体もいないことが、この戦争のもう一つの不幸である。
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ロシアの優位性を主張し続ける限り和平の道は程遠い

2022-06-18 | プーチン

プーチンがウクライナのEU加盟を容認発言をした。軍事同盟のNATOと異なり、経済的つながりのEUならいいだろうということである。プーチンは軟化したのだろうか、それともウクライナ侵略にてこずっている焦りなのか?とはいってもEUに加入するということは、より一層西側とのつながりを強くすることになる。
外に向けては相当突っ張っているが、ウクライナ侵略が大きな経済負担になってきていることを、プーチンは認めざるを得なくなっているのであろう。
一説では毎日1兆円の経費が掛かるということではあるが、今を乗り越えられたとしても、ロシアは経済回復に20年の時間を要するであろう。実際はそれ以上か、経済制裁によって回復不能なのかもしれない。
親ロシア派の人ですら、ウクライナが声をかければロシアは和平に乗ってくると分析している。戦争は勝利することが目的である。現代の紛争や戦争はどちらかの一方的な勝利はまずない。そこで和平交渉となるのであるが、どちらかの勝利ということはなく、双方負けなかったという落としどころを見つけ出して、和平といういわばヤクザの手打ちが行われる。
プーチンは勝利ラインを東部の占拠に落とした。ゼレンスキーにとってはこれすら認めることの出来ないことである。さらに加えて、クリミアの奪還も口にするようになっている。
親ロシア派の評論家たちは、和平のハードルを高くしたゼレンスキーに戦争責任を押し付けている。今交渉すれば死者を増やさなくて済むというのである。国家総動員をかけ、西側諸国から強力な儀軍事支援を受けているゼレンスキーが認めるわけがない。
ロシア・ウクライナ戦争の泥沼化は当分続くであろうが、結局はロシアが撤退しなければ収まることはないだろう。軍事的な制圧を行っても、侵略地の維持継続には膨大な経費が掛かるし、西側の経済制裁は止まないだろう。
ロシア軍が制圧したマリウポリの町の民家や集合住宅の、ほぼ9割が破壊されている。国連は住民は子ども70人を含む1,348人死亡したとされるが、実際は数千人に及んでいるという。幾人もの死者が路上に放棄されたりしたままである。こんな状態を軍事制圧ではあるだろうが、占領地にしたとか、請われた軍事侵攻などと言えるのだろうか。
折角のミンクス合意が履行されなかったのを、何処もウクライナとロシア両国を咎めもしなかった。本来なら国連が仲介するべきであるが、代わるべき組織や国家がどこにも存在しないことが不幸を大きくさせたといえる。
ウクライナに対してプーチンは、国家としての独立性を認めなかった、従属国家としての押し付けがある限り軍事制圧しても意味がない。
結局はどんな形にせよロシアの撤兵がなければ、和平か和平もどきしか戦争は止められないだろう。
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ロシアの敗北は決定的であるが、どのようなでぐ一戦略をロシアが選択するかである

2022-06-01 | プーチン

戦争に勝者はいないと言われるが、ロシア・ウクライナ戦争は少なくともロシアに勝利はもたらさないだろう。プーチンも勝利ラインをうんと下げ、今では東部二州の完全制圧としている。ウクライナはロシア軍の完全撤退とクリミアの奪還、それに賠償を掲げている。
この戦争の出口は和平派(独・仏・伊など)と、徹底的に叩き賠償をさせる強硬派(英国・ポーランド・バルト三国など)に分かれている。
もう一つの出口がプーチン政権の崩壊である。実際に政権内や一般国民などに不平の声が聞こえるようになってきている。それはロシア軍内でも起きているようであるし、指揮官が狙われているロシア軍内の指揮系統も、スムーズにいっていない。政権の崩壊、プーチンの失脚も現実的に起こりうる。その場合でも、戦後の混乱を危惧する和平派と、復活ないようにとする強硬派のせめぎあいあはあるだろう。
和平派には第一次世界大戦でドイツに過大な賠償金を求めた結果、ドイツに被害論が台頭しナチの台頭の原因になったという教訓がある。強硬派は、ロシアが再度周辺国を侵略しない教訓を植え付け、残しておきたいという思いが強い。
勝利ラインを下げたロシアは、東部二州に戦力を集中し今のところこれが功を奏しているといえる。しかしそれも、戦局を長引かせるだけでしかない。
EUが経済制裁の第6弾を出した。石油の船の輸入を禁じたのである。ロシア財政のほぼ半分はエネルギー権益で得られるもので、7.2兆円にもなっている。その半分がEUに向けた天然ガスであるが、これを背景にEUは動かないと読んだプーチンの誤算はさらに大きくなった。
戦局が長引くと経済制裁は大きく効いてくる。ゼレンスキーは経済制裁は目に見えないと、苛立つが半年もたてば相当な効果がみられることになる。ロシアは経済的にも国民心理的にも戦争の継続が困難になるだろう。
そこで上記の、3通りの出口(ロシアの敗北)のどれかが選択されることになるだろう。

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プーチンの侵略はジョージアとチェチェンを誰も咎めなかったからである

2022-05-29 | プーチン

13年前のNHKスペシャル番組を見た。当時を思い出したりしたが、プーチンのロシアはジョージア(グルジア)侵攻とそれに先立つ隣国のチェチェンを、武力的に平定したことが、プーチンに変な自信を持たせたことが、クリミアそしてウクライナ本土への侵略をさせたことに今更気付くのである。
ジョージアにいわれない因縁をつけて、南オセチア自治州にコーカサス山脈を越えて侵攻した。南オセチアの住民には、ロシア人パスポートを無原則的に配布押し付ける。同様にアブハジアとアジャラも事実上ロシアの支配下に置く。
大ロシアの回顧をさせたのが、ソ連崩壊後の経済を立て直した、プーチンの国家資本主義である。金がプーチンを増長させたのである。民間に払い下げた国営企業を選別して事実上支配下に置いたことで、リーマンショックの影響をほとんど受けなかった。これは中国にも似たことが言えるが、国家資本主義の強みではある。
順調に経済成長したロシアは、2014年の増長してウクライナの内政干渉したことと、クリミア半島の武力的に獲得したことが影を落とす。今回のウクライナ侵略は更に決定的になるだろう。経済的ダメージは、いくら伸ばしたとしてもプーチンの任期を超えて続くことになる。
民族的な結束を国民に訴える時には、背景に危機的要因がるときに効力を持つが、プーチンのように金が余っているから帝政ロシア時代へのノスタルジーで侵略するなら、勝利以外には支える要因などない。
一次的な勝利で制圧したところで、継続的な支配ができるわけでもない。すでに制圧地域の復興計画をロシアは示しているが、自分たちが他国に侵略して破壊しておきながら、そこを復興するとはどういうことを誰が理解できるというのであろう。
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世界の食料事情を一変させたロシアのウクライナ侵略、食料の未来も奪うプーチン

2022-05-20 | プーチン

ロシアのウクライナ侵略を正当化する人たちがいるが、ウクライナの人の悲惨な殺戮と、ロシアの無謀で非人道行為は許されるものではない。プーチンやロシアの立場はどうであっても、殺人行為、侵略行為、破壊行為、略奪行為は許されるものではない。
ウクライナは食糧輸出国である。とりわけ中東とアフリカは黒海から輸出される小麦に大きく食料を依存している。100%ウクライナに依存するひまわりの食用油は、調理用に欠かすことができない。
それらの輸出がロシアの侵略で港が封鎖されできなくなってしまっている。プーチンは侵略理由をいくつも掲げていたが、その理由の多くは出鱈目であったが、中東やアフリカの人達から食料を奪う結果になっていることへの言及はない。
ロシアは港を封鎖しただけではない。侵略地域の小麦を大量に略奪し、ロシアに持ち帰っているとウクライナは報道している。4000万トンというから相当な量で、眉唾の所があるが量はどうでも、ロシアは侵略にかこつけて泥棒をしているのである。盗人である。

それより深刻なのは、、ウクライナ北東部ハルキウにある「シードバンク」(種子銀行)がロシアの爆撃によって破壊されたということである。シードバンクとは、植物などの種子の遺伝資源を収集・保管する施設である。ウクライナのシードバンクは世界最大規模のひとつで、16万種以上のタネを保管していたと言われている。この種はこれからの人類にとっての大きな資源になるはずであった。(下図)
これを報道したのが、ロシアの反政府系調査報道サイト「ザ・インサイダー」であるということで、可成り信ぴょう性も高い。
ウクライナ国立科学アカデミーの主任研究員は「現代では復元できない数百年前のタネも含め、何万ものサンプルが灰になった」と発言、「悲しいかな、ヒトラー政権下のドイツでさえ、ウクライナを占領している時に、このコレクションを破壊しようとはしなかった。むしろ保存に努めたぐらいだ」などと述べている。これは人類の共通財産であったはずである。
ロシアは意図的にシードバンクを狙ったのか、たまたま爆撃してしまったのかは定かではないが、悪質な攻撃であることは否定できない。
プーチンは深刻な現在の食料問題を引き起こしたばかりでなく、食料の未来をも奪ったのである。

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和平交渉を中止したウクライナ、それを受けロシアは敗北をどこで認めるか

2022-05-18 | プーチン

ロシアはようやくマウリポリの鉄工所を制圧した。制圧したと発表して二週間にもなる。地下にとどまっていた230人の兵士を引き出し、ウクライナもこれを認めている。
しかし、ロシアはこの辺りの戦闘に余りにも時間と兵力を投入しすぎたのであろう。おかげでハリキュウ辺りでの戦況はウクライナの攻勢が続いている。
オランダのオリックスが発表(上図:BS-TBS報道1930)した兵器などの損失は、ロシアの深刻戦況を示している。ウクライナに比してロシアは航空機で2.6倍、戦車で4.2倍車両で3.3倍の損失がおきている。ウクライナの得意な兵站での戦いに至っては、14倍の損失にもなっている。
破壊された洗車には、半導体不足で洗濯機や冷蔵庫用のものが使われていた。ロシアは単独で戦車を生産できないが、ロシア最大の工場も生産停止の状況である。
ロシアの兵器は失う消耗戦となっているが、ウクライナはこれから更なる戦力増強が行われることになる。兵力は夏ごろには大きく逆転することになると言われているが、早まる公算が大きい。
一般に侵略する側はされる側の倍以上の戦力が必要とされる。当初は10倍を超す戦力をロシアは誇っていた。プーチンも大きな自信があったと思われる。首都を占拠し2014年選挙で当選し直後に失脚した、ポロシェンコを大統領に据える腹積もりだったが、画餅に終わっている。ロシアは社会体制が代わっても、戦争が下手である。
ゼレンスキーは和平交渉を打ち切った。これでプーチンは落としどころを失くしてしまった。物理的敗戦しか彼には残っていない。めぼしい仲介者が見当たらない。少なくとも今年いっぱいは白旗を上げることができないだ追う。
戦争が長引くと喜ぶのはアメリカである。アメリカの軍事産業は大喜びとなるだろうし、日本の安倍晋三のような極右翼は、戦時最中に参議院選挙を迎えホクホクである。
プーチンには面子を捨てて君主になれるチャンスが残されている。
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フィンランドに続いてスウェーデンがNATOに加わることにいら立つプーチン

2022-05-17 | プーチン

プーチンがCSTO(集団安全保障条約 : Collective Security Treaty Organization )をモスクワに呼び出し急遽開催したことは、フィンランドとスウェーデンがNATO加入申請がよほど大きかったように見える。
口ではNATOへの二国の加盟申請について「直接的な脅威にはならない」とプーチンは述べてはいるが、両国に軍事施設が設置されれば対抗措置を取るとも述べている。
CSTOの実態は、ロシアの権力によってそれぞれの国の政権が保護される構図が見えてくる。ベラルーシのルカシェンコは大統領選挙を暴力的に戦い勝利したのもプーチンのお陰であるし、今年1月にカザフスタンに反政府運動が起きるとトカエフは本条約に基づきロシアの空挺部隊の派遣を受け入れている。
かつてのワルシャワ機構のような繋がりの強い軍事同盟ではない。増える一方のNATOと反対に出入りが激しく、機構も何度か変遷している。現在のCSTOはロシアがプーチン政権安泰に利用しているに過ぎない。最もプーチンに近いとされる、ベラルーシのルカシェンコが最も政権基盤が弱い。機構そのものが今回のような、プーチンの政策支援のアリバイ工作のようにしか使われなくなるのでないか。
今回の集まりでも、ルカシェンコは”悪魔のような経済制裁”をこのグループでなんとかしなければと発言している。プーチンのウクライナ侵略を頭の一部ては、明日は我が身という意識があるに違いない。プーチンの演じた西側のサミット風の集まりにはならなかった。
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ウクライナ・ロシア戦争は敗者が明確になるかも知れない

2022-05-16 | プーチン

プーチンは末期がんだとか、パーキンソンを患っているとか、プーチンは政権内で孤立しているなどという情報が西側メディアが賑やかである。こうした報道については、多分に希望的で恣意的な力が働くものである。
私自身もプーチンがどんな理由でも構わないから、失脚してほしいとは思う。多くの人もそう希望しているであろうし、希望的報道は大きく聞こえるものでもある。
現在ロシア軍がウクライナ各地で敗退していることが報道されている。西側の最新兵器が大量に投入されるようになった結果かと推察される。ロシア側からの反論もほとんどなく、ウクライナ側の明確な映像はふんだんにある。ロシアの敗退は事実なのであろう。ハリキュウ辺りではロシア国境まで押しやっているところもある。
CNNでは数十人のロシア兵の死体が並んでいたが、ロシアが言うような俳優を使っているとは思えない画像であった。兵士は死体の数を喜んで数えることなどなかった。

フィンランドに続いてスウェーデンもNATO加盟申請に踏み切るが、これはプーチンの大きな誤算であった。新規加盟の承認は全加盟国の賛成が必要であるが、懸念されていたロシアに近いトルコも賛成に回るようなので、早急に二国は加盟することになるだろう。軍事同盟だけではなく、プーチン後のロシアの影響を最小限に食い止めたいことも働いている。
NATOの東方進出を食い止めることを、ウクライナ侵略の目的に掲げていたはずである。ロシアが民主的であれば、プーチンの失政は国民によって厳しき咎められることになるはずである。
因みに日本では安倍晋三がいくら失政を繰り返し悪事を重ねたとしても、失脚しないのは同じ理由で、民主化されていない証左に他ならない。
そこでプーチンは、CSTO(集団安全保障条約機構:ロシア連邦、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6か国 )を16日急遽招集した。冷戦時代のワルシャワ機構には程遠いCSTOである。最もロシアに近いベラルーシでも土地は貸してはいるが、兵士は送っていない。2020年の大統領選挙では圧倒的に不利であったルカシェンコが圧勝している。国民の多くは新たな体制を望んでいる。ルカシェンコは政治基盤は脆弱である。ウクライナに人道支援をしているカザフスタンは、対独戦勝記念日でパレードを行っていない。
この席でプーチンは二国のNATO加盟は問題ないと述べたが、NATOの進出には言葉尻から強い不安を抱いているのがわかる。この席では恫喝めいたことは口にしなかった。これはフェイクニュースではない。
ロシアはこの戦争の出口を失ってしまった。少なくとも健康なプーチンに納める裁量はない。
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単なる民族主義者の虚構に過ぎないプーチン

2022-05-11 | プーチン
民族の規定に科学的な根拠などない。進化遺伝学者アダミ・ラザードは、「遺伝学的には人種間よりも人種内の違いの方が大きい」と述べている。人種を遺伝学的に規定することは困難であると述べている
織田信長の子孫だというフィギアスケーターがいたが、 400年以上になれば計算上は1億4千万人ほどに子孫の資格が及ぶ。現実的には地域や身分の制約などあってかなり重複するのでほこれほどにはならない。社会的には家督や資産の継続があって、末裔というのはそれでもかまわないだろうが、少なくとも科学的にはもっと広くなる。
民族は気候風土によって育まれたり、宗教や言語などを共有した仲間意識が文化となって高々数百年ほどで育まれたものである。生まれ育った環境は懐かしくもあるが、その逆に異なる文化には否定的になる。民族は大きく束ねられて、政治支配や言語や法律や地域を持ち国家を形成する。他文化や地域に対し諍いを繰り返すが、その原動力となるのが愛国心が用いられる。
アメリカがいい例である。世界各国から集まって200年に満たない歴史の中で、愛国心をブッシュは鼓舞しイラクやアフガンに侵攻する。
プーチンが、ロシアとベラルーシとウクライナは同じ民族と、大ロシアを唱えウクライナを侵略する。論理につながりがない。
圧倒的な軍事力で強引にチェチェンの民族意識を平定し、グルジアの人達をロシア化する。歴史を勉強しろとプーチンは唱えるが、内容は民族主義に他ならない。
イスラエルは5日、ロシアのラヴロフ外相が。「ナチスのアドルフ・ヒトラーに、ユダヤ人の血が流れていた」と発言したことについて、プーチンから謝罪があったと明らかにした。
プーチンが謝罪したのは時が時だけに、イスラエルと敵対したくない政治的判断といえる。イスラエルの借りを残したに過ぎない。しかしこれは現ロシア政府内に、民族的な優越と排除が存在していることを物語っている。
国家や人間を民族の評価で峻別しているのである。プーチンは多様な発言をしているが、結局は民族主義者なのである。それは前世紀の遺物である。ウクライナの人達は、プーチンならやりかねないた。
こうした民族主義者は世界各国にいて、政権中枢にはびこっていることも少なくはない。日本にも大勢いる。未だに靖国のエイレイを敬う、日本会議とその取り巻くがいい例である。
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今日の戦勝記念日はプーチンの敗北が露わになった日

2022-05-09 | プーチン

ロシアは5月9日に、ウクライナに侵略後初の第2次世界大戦の対独戦勝記念日を迎えた。対独戦勝記念日はソビエト崩壊後プーチンが最大の国家的行事に格上げしたが、今年はウクライナ戦勝記念にするはずであったが的外れで、海外からの賓客がないまま行われた。
戦勝パレードはロシア国民に対する国内向けの色濃いものとなった。多い時はロシア全土で50カ所ほど行われていたが、今年は28か所であった。モスクワ赤の広場では、ソビエト国旗があちこちで翻り、盗ってつけたような”Z”マークを付けたサイドカーも見られた。しかし、曇天を理由に航空機のパレードは中止されている。快晴ではなかったが、荒天などではなく何らかの障害が起きたのか、テロなどの情報に過敏に反応したのであろう。
それでもプーチンは、「ドンバスの戦い」を何度も繰り返し、ロシアは現在愛国的な戦いを称えた。その一方ではアメリカとNATOを強く批判している。ナチズムと戦っている言いながら、ナチと共に戦った欧米を批判対決することの矛盾はないのは滑稽である。この戦勝記念日は戦勝の祝いだけではなく、不戦の誓いをする日でもあったはずである。プーチンは何を取り違えているのか。
当初は宣戦布告をするのではないのかともいわれていたが、そこに踏み込むことはできなかった。

一方この日に合わせて、ウクライナのゼレンスキー大統領はキーウィの路上を闊歩しながら、我々は二度目の戦勝記念日を程なく迎える、プーチンはナチを批判しながらナチと同じことを我が国にやっていると述べた。我々は決して屈服しない、我々は祖国のために戦っているが彼らは専制者のために戦っている。などと述べ国民というより世界に向けて発信している。
同じ日、バイデン夫人のジル氏がキーウィを訪れゼレンスキー夫人と合って激励している。又オンラインでG7が会合している。
今年の対独戦勝記念日は、ロシアの失態を世界に示した形になったといえる。ロシアの戦闘能力の低さ、プーチンの展望のなさと、ウクライナに対する理解の薄さを露呈したといえる。アメリカさえゼレンスキーの亡命を受け入れる準備をしてはいたが、愛国心を訴えウクライナ人自身の勇気を鼓舞し、欧米からの軍事援助をゼレンスキーかなり巧みに引き出し、全世界をウクライナ側に引き付けることに成功した。それだけロシアの蛮行が明確だったともいえるが、中国が引いてしまったのは想定外だったろう。
プーチンは戦果がなくては軍を撤退できるわけがない。領土の拡大、政治的にも、外交的にも軍事的にも、成果は得られそうにもない。そればかりか、やがて世界各国の経済制裁がボディーブローのように効いてくる。韓国並みのGDPのロシアが戦費が追い付かないばかりか、戦車一つさえ海外の部品がなければ作れない実情が、ロシアを疲弊させるであろう。
西側の支援でウクライナがやがて攻勢に出ることが予測される中で、プーチンは、核を本気で手を出すことも考えられられなくもない。
ソビエト時代への望郷、大ロシアの復活を夢見るのか。今日の戦勝記念日はプーチンの敗北が露わになった日といえる。


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ロシアのフェイクに彩られたウクライナ侵略、人々は悩み苦しみ懸命に生きているが

2022-05-06 | プーチン

ウクライナの人達の生の声、非戦闘員の人達の声、やるせない気持ちが赤裸々に聞こえてくる。
上の母さんはミサイル弾が自宅に当たり、自分は無傷だったのに息子の部屋が被弾し即死した。庭に埋めた墓標すらない息子の前で嗚咽を隠さない母。
道の真ん中で、「プーチンのバカー!地獄に落ちろ!お前たちの国はあんなにデカいのに、なんで攻めてくるー!」と大声で叫ぶ老女。
黒い口を開けた瓦礫となったアパートに前で、此処には誰もいなくなった。だけど必ず戻ってくる。必ず元通りにすると、無表情の自分の顔を片隅に黒ずんだ街をぐるっと背景にして、SNSで訴える女性。
毎朝スマホを開くが、辛いのは必ず誰かの亡くなった話があることだ。
アメリカ留学中の学生が急遽帰庫した。戦時中は二度と国外に出られない年齢であることは覚悟の上である。国外に出られるのはウクライナが勝った時だと胸を張る。
ブチャにロシアが侵攻した2月の間に、兵士は民間人を思いのまま殺害した。ただ買い物に行っただけの人や歩いているだけの人を後ろから銃殺した。少女は次々とレイプされ、住宅に侵入して金目の物や酒など略奪されたと、息子を殺害された老女が訴える。
戦争前には人が死んでいるのを見ることができませんでした。今では平気で幾人もの死体を無感情で見ることができる、自分が恐ろしい。
ロシアを苦しめたい不幸になれと願うし殺したくなる。それでは同じ不幸をロシアに押し付けることになる。戦争に慣れてしまっている。これは健全なことではないと思う。
銃をとるのが嫌でボランティアを懸命にする若者は、次々多きる悲惨な爆撃に銃をとるかボランティアを続けるか悩んでいると口にする。
ハリキュウを私たちはウクライナの首都ハリコフとして教えてもらった。古い歴史は重厚な街並みを残していたが、その中心部は完全に破壊つくされている。無言でただそれを見上げる老人に涙もない。

ロシアはこれらは劇団の人物が演技しているのだと言ってはいたが、チェルノブイリ原発跡地で核開発していると言ってはいたが、生物化学兵器が研究開発されていると言ってはいたが、民間施設は何処も攻撃していないと言ってはいたが、どれもがプーチンの虚言でしかなかったのである。

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