「同人誌『ツルバミ』はこんな感じ」(後編)でございます。未読の方への宣伝になると良いのですが。
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『山田ゆたか、OL、24歳、カレシなし。』(ねこきむちさん)
ねこきむちの良いところは、まず勢いが凄いところです。筆の速い方で、いつも大量に投稿してくださいます。ありがとうございます(^^)
そのなかから今回はこの『山田ゆたか…』を選ばせていただきました。理由は、私がこれがすごく好きだから!(スミマセン、そんな理由で;) わりとハードな作品が多いねこきむちさんですが、この作品は一転してものすごくほのぼの。
具体的にどこが好きかというと、この「何も起こらなさ」が絶妙なのです。私はこういう事件とか場面の急展開とかがないのも好きです。それでいて、ちゃんと不思議なことがじわじわ起きていて(山田ゆたかのもとへ、個性的な女の子が次々と居候としてやってくるあたり)、爽やかな結末にはほのぼのしてしまいます。
『コーヒーにハチミツを入れてくれ』 はおまけ漫画です。山田ゆたかと愉快な仲間たちのその後が垣間見られて楽しいです。バッハのコーヒーカンタータというのが元になっているそうです。コーヒーが大好きな女の子のお話♪
*『木いちごの虫』(百代紅葉さん/切り絵:夏鳥さん)
北欧を舞台にした人形劇のシナリオです。
紅葉さんは前回も『つるにょうぼう』のシナリオで参加して下さいましたが、いずれもシンプルで分かりやすく仕上げてあります。実際に人形が動かせそうです。観客を意識して、メリハリのある構成になっているところがさすがです。
木いちごについていた小さな虫を助けてやった姉妹のお話。パンケーキとジャムがあまりにおいしそうなので、おなかが空いてしまいます。
そして、扉ページには、美麗な切り絵を配置してありますが、これは「ミモザ」の夏鳥さんによるもの。なんて器用なんだろう! 私は初めて生で本格的な切り絵を見たのですが、あまりの繊細さに悶絶しました!
*『コロッケ哀史』『冷蔵庫』(梶谷友美さん)
「コロッケ哀史」は、コミカルなリズムで貫かれていながら、内容は意外とダークだったり。そのあたりのギャップが面白いです。デパ地下のような、明るいような暗いようなところを舞台にしているところがさすが。
「冷蔵庫」は、じんわりくる短篇。私としては、今度の自分のマンガの内容に繋がるものを感じて、勝手に親近感をもっています。夢から覚めてしまうときのあの感じがすごく出ていて、胸が痛みます。
*『夢のなかで』(ノトマユミ)
………。私の描いたマンガです。マンガなのですぐに読めます。……えーと、とにかくマンガですね。制作時間だけはかかってます!
前回の『サンショウウオ』の、いちおう続きになっています。夢ネタです。私が実際に見て死ぬほどドキドキした夢を元に描きました。ああ、もう一度あの続きが見たい! という想いが若干込められています。
すぐに読めてしまうので、出来れば3、4回繰り返して読むことをおすすめします。画像を保存なさっても良いですね。慣れれば微妙に面白くなってくるかもしれません。もし、ほんとに面白くなってきた場合には、どうかお知らせ下さい!(目下実験段階)
というわけで、今回の同人誌『ツルバミ』はこんな感じです。
興味がわいたという方、今すぐこちらからどうぞ!
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『ツルバミ』web版