啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「今夜の月は」

2020-10-01 09:57:14 | 庭の花木
「サクラタデ」 タデ科
 今日は十五夜、中秋の名月とも呼ばれる。昔、十五夜には、縁側の戸を開き、花入れにススキ、”箕”(み)・・(あまり馴染みがないかも)には、収穫したサツマイモ、サトイモ、ナスその他クリ、ナシなどの果物、家で作った月見だんごをお月様にお供えした。穂の出たススキを稲穂に見立て、農作物をお供えすることにより、豊かな実りと無病息災を祈った。しかし、子供たちにとって十五夜は、ちょっぴり楽しい夜でもあった。というのも、辺りが薄暗くなる頃、近所の仲良しが連れ立ち、お月見泥棒をするのだ。各家庭の縁側の供物を、黙って頂戴するという楽しみ。子供たちが集まってくると、家の中ではその気配を感じ、来た、来たとニコニコ。たくさん盗られれば、それだけ縁起がいいなどと喜んだりもする。勿論、今は昔の話だ。きっとあの晩も、お月様がきれいに輝いていたのだろう。あの頃は、月より団子だったから、あまり覚えていない。さて、今夜はどんな月?天気が心配。雲間から、少しでもいいから顔をみせて欲しい。
 花の色が、桜の花に似ていることからサクラタデ(桜蓼)の命名。淡い紅色で可愛らしく美しい。今が見頃で、草丈50cm程。同じ仲間のイヌタデは、庭に生えればむしり取ってしまうが、サクラタデはその可憐な花びらから、所々に植えている。可愛いから欲しい、と友人も持ち帰り、きっと今頃は愛でていることだろう。