気ままな歳時記

 気ままに日々の出来事を写真で綴っていきたいと思います。

『ライオンハート』恩田陸

2010年09月30日 19時45分25秒 | 宮城県に馴染みの深い人々
 恩田陸さんは,本名を 熊谷奈苗(くまがいななえ)といって,昭和39年に仙台市で生まれ,早稲田大学を卒業後,「六番目の小夜子」でデビューし,ペンネームは「やっぱり猫が好き」の恩田三姉妹に由来しているようです。

 『ライオンハート』とは,英国王リチャードⅠ世(1157~1199年)のことを指すようですが,今の日本人的には,SMAPの楽曲を連想してしまいますが,後書きによると,学生時代にテレビで見たケイト・ブッシュの1980年発売された2ndアルバム「Lionheart」に触発されたと書かれています。

 『ライオンハート』は,①エアハート嬢の到着②春③イヴァンチッツェの思い出④天球のハーモニー⑤記憶の5つの話から出来ていて,舞台も1987年,1944年のロンドン,1871年のシェルブール,1905年のパナマ,1603年のロンドン,1969年フロリダ,1855年のオックスフォードと様々です。

 主人公は,エドワードとエリザベスの二人で,二人は夢の中で何度も何度も時を超え場所を変え出会う,とてもロマンチックな小説ですが,黒い表紙がちょっと気になりました。

 今回初めて恩田陸さんの小説を読んだのですが,作品を見ていると凄い量で,多作家なんだなあと思い,次に何を読もうか迷ってしまいました。

 『ライオンハート(恩田陸)』新潮社