しまねの農林水産業・農山漁村の応援団の方(サポーターさん)から、
2月1日のブログ「“あゆ”復活」の記事に関して
投稿をいただきましたのでご紹介します。
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〔投稿〕
鮎、天然ものは
小ぶりで引き締まって、
香りも良い。
とかく
養殖鮎になれている者にとっては
小さくて
食すまでには
物足りなく思っても、
ヤッパリ違うんです。
貴重な資源です。
いいお話ができますように。
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以上、しんじこさんから投稿いただいたコメントです。
コメントありがとうございました。
石油などと違って、
天然アユは自然界で再生産するので、
上手に利用すれば
ずっと利用できる貴重な資源です。
広島、島根の両県にまたがって流れている
江の川を再び「豊かな川」にするためには
島根県側だけでなく広島県側も含めた、
行政や漁協が協力して
天然遡上アユの増加に
取り組んでいくことが必要です。
さて、島根のアユはどのような
状況におかれているのでしょうか?
島根県には江の川以外にも、
斐伊川、神戸川、八戸川、
周布川、三隅川、高津川
と多くの大きな川が流れています。
昭和51 年には、県内各河川合計で
700 トンのアユを水揚げし、
全国でも有数の地位を占めていました。
アユ独特の“スイカの匂い”がたちこめていた
かつての島根の「豊かな川」は
まさに島根の宝でした。
しかし、近年では水揚量は
およそ200 トンに低迷し、
時に100 トンほどに落ち込む年もあります。
各河川の漁協も、
このような状況になる前から、
資源量を増やしていくために
アユの種苗放流を続けてきました。
しかしながら放流数に反比例するように
漁獲量は減少の一途を辿り、
放せどもアユは増えず、
どの河川でも天然遡上アユは減る一方。
努力の甲斐無く、
川は確実に豊かさを失いつつある状況です。
これまで、アユ資源減少の要因として、
河川および沿岸環境の悪化が
最大のものと考えられてきましたが、
近年はアユ種苗放流自体がもつ
新たな問題点についての
研究報告がされています。
「再生産が全く期待できない琵琶湖産アユ」や
「天然遡上アユに対して、
遺伝的な悪影響の怖れのある
他地域の「海産アユ」、
また
「病気にかかっている怖れのあるアユ」
の放流は、
アユの天然遡上の可能性を
低減させることにつながっている
とされています。
そのため、少なくとも今必要なのは、
病気のない、
遺伝的な悪影響を及ぼす心配のない、
確実にその川で再生産するアユ
を増やすことで、
この3つの条件を備えたアユを放流しようと
県と漁協等が協力して
取り組みを行っているところです。
またこれ以外にも、
一部の河川では産卵場の造成、
禁漁期の拡大等の取り組みも始められており、
頑張っているところです。
今回のシンポジウムでも
そこらへんの話が出るかと思います。
三次での開催ですので
なかなか行きにくいかとは思いますが、
時間がある方は是非参加してくださいね。
県内でのアユ資源復活に向けた取り組みの一部を
ホームページで紹介していますので、コチラもご覧ください。
○松江水産事務所HP:神戸川でアユ産卵場を造成http://www.pref.shimane.lg.jp/matsue_suisan/shinnkou/kandogawa_ayu.html
○浜田水産事務所HP:アユ資源復活に向けてhttp://www.pref.shimane.lg.jp/hamada_suisan/koumoku/katudousyoukai/ayusigen.html