平成21年7月13~14日に中海西部で
ハゼ類を中心とする魚類が
数多く死亡する現象があり、
原因は貧酸素水による
酸欠死と考えられました。
この現象がなぜ起こったか?
原因とその背景にある中海の環境について、
島根県水産技術センターが発行している
海と魚の情報誌「とびっくす」No.45号で
解説していますので、
興味のある方はご覧になってください。
コチラから
http://www.pref.shimane.lg.jp/industry/suisan/shinkou/umi_sakana/tobics/index.data/tobics045.pdf
※ 貧酸素水とは溶存酸素量が3mg/l 未満の水をいい
一般にこの中では生物の生息は困難です。
護岸近くで死亡していた魚類
コノシロ、セイゴ、マハゼ、チチブなど
今回のようなへい死事例は
中海では珍しいことではなく、
何年かに1 度は報告されています。
湖底の貧酸素化は生物の生息に
直接大きな影響を及ぼします。
中海においては高水温期の貧酸素化のため、
沿岸の浅場を除くほとんどの水域で
底生生物の生息が不可能な状態になっており、
漁業振興を図るに当たり
貧酸素化の解消は大きな課題となっています。
また、中海の貧酸素水は大橋川に流入し、
さらに宍道湖にも流入して
ヤマトシジミ等の生息にも
影響を与えることが分かっています。
貧酸素化の解消には底質改善
ひいては水質の改善が必要であり、
その調査には長期的な視点が必要です。
水産技術センターでは平成10 年度から
宍道湖・中海において毎月
貧酸素化の状況を調査しており、
今後もこの水域の環境を
モニタリングしていきます。