べんてん＠高田馬場 「焦がし醤油」

ひとつの仮説を立ててみる

酔った朝に食いたいラーメンこそ
イチバン好きなラーメンである



酔って起きた朝
完全に抜け切っていない
酒玉がポンッとヌケきるには
まだ当分はかかりそうな




アルデヒドにやられて
ゲンナリしはじめるのにも
あと少しの暇がありそうな




非常に不安定ながらも
まだ平和な世界のガワにいる
ダルさが心地よい
そんな朝に




コレからの猛襲に耐えるべく
十二分な水分と
分解のエネルギーたる炭水化物




体は自然に
それにもっともふさわしい一品に走れと
脳に伝達を繰り返している


もう
考える前から
キマっている




ナミナミと水面をたたえる
強烈な満足を伴った一杯が
いつもオレには降りてくる




みんなそれぞれ
降りてくる画は違っているかも
しれないけれど




仮説は間違っていないと
酒飲みなら
わかっているはず




何度も戻って来られるように
スープに溶けてしまわないように
海苔の片方に豆板醤を置くでしょ
もう片方にニンニクを置くでしょ
麺をひとところに持ち上げて寄せておいて
そのときのその一口の適量ずつ赤と白をもってきて
落ちないようにそっと乗せて
たぐり啜るんじゃなくて
獲りに行くように喰らい入れるんです




美味いじゃ (゜д゜lll) ないっスカ！！

もうこのとき
酔っていること
忘れているよね




麺が減ったら
均等にスープも減らしながら
気付かないうちに
アルデヒドが分解されているよね


最後に
赤に染まった海苔で巻いてズバッと
白に染まった海苔で巻いてズバッと


全部飲み干して
ご馳走さまデシタ！！
今日もサイコーデシタ！！



店を出て
ふらふらと早稲田通りに出るころ


最後の酒玉が
ポンッ！！ と
音を立てて飛び出して
私は正気に戻るのです


さて
今日はどこで飲もうかなと
やっと
考えることができるのです


よって
仮説は採択されました